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氷血の魔法使い 〜死なない魔法と氷の魔法使い〜  作者: もりりん
一章 氷血の魔法使い
4/11

[1-3] 約束

 学園長から学校に居れる一週間の猶予をもらってから僕はひたすら医学や魔法に詳しい先生を回った。

 何度も何度も学校を回り、日が暗くなるまで氷血病を治す方法を聞いた。

 だが、魔法が使えないぐらいの病症となると治すことができないと一点張りだった。そして、あっという間に時間は過ぎていき、そして6日目の夜となった。


 ……僕は、布団に入って頭の中で明日はどのように学園を回るかの作戦を考えている。でも心ではもうだめかもしれないとわかっている気がした。


 ――僕は約束の一つも守れないのか。


 そして、僕はあっという間に夢の中に入るのだった。


 ……僕は7歳の頃から急に体が冷たくなった。その頃から魔法が使えなくなり、病院を何個も回った。

 そして、氷血病という診断が下り、魔法を使うことは出来ないとわかった。

 まだその頃の僕は、自分の存在は「死ぬことがない魔法」――イモータルのおかげで生きていれる。魔法は使えないけど、生きていれる幸せを噛み締めながら生きてきた。

 それから2年ぐらいだっただろうか。家族は僕のことを冷たい目で見るようになり、友だちは魔法が使えないと馬鹿にしてきた。

 ……でも唯一お姉ちゃんは僕のことを見捨てなかった。お姉ちゃんはとても純粋で優しい人だった。そして僕が魔法を使えるようにといつも応援してくれて、自慢のおねちゃんだ。

 特にお姉ちゃんの笑った顔が一番好きで、この笑顔を守れるような弟になろうと考えた。

 だから僕は氷血病を治すために医学の勉強や魔法が使えるようになった時のために魔法の勉強など、とにかく勉強を頑張ったが、氷血病も治らないままだった。

 ある日、僕たち兄弟は山を登っていた。その日は天気が優れなかったが、お姉ちゃんは平気といって、山を登ることになった。

 ……そして、僕たちが山の頂上から半分ぐらい登ったときだっただろうか、頭上から風魔法が僕たちを襲った。僕は一瞬の出来事に何もできなかったがお姉ちゃんが防御魔法を貼って助けてくれた。でも僕はまだ気づかなかった。

 

 お姉ちゃんの異変に……


 それから全力で僕たちは山を降りていくが、上からは大人たちが追っかけてくる。

「カムイ多分あいつらは反乱軍だよ。」

 お姉ちゃんの言葉に僕も理解する。僕たちを追っかけてくる大人たちは顔色変えずに襲ってきている。反乱軍の兵士は民間人をゾンビのように反乱軍の兵士にできる。そして、反乱軍にされた兵士は顔色変えずに攻撃してくるらしい。つまりあの人たちは反乱軍ってことだ。

「お姉ちゃんもうすぐ地上だよ。」

 しかし、返事がないから僕は後ろを振り返った。そして、僕は気づく――お姉ちゃんが倒れていることに。

「お姉ちゃん!」

 僕はお姉ちゃんの元に駆け寄ったが……

「カムイ行きなさい。私は足を怪我してもうだめだから。」

 足を見ると大量に出血していた。僕はお姉ちゃんが怪我をしていることに気づかなった。そして、お姉ちゃんのペースもいつもより遅かったことに今になり気づく、気づいたら僕の頭は混乱していた。

「――そ、そうだ僕がお姉ちゃんを担いで、街まで運べば……」

 実際に反乱軍の兵士とはかなり距離がある。これで

「――だめ」

「……えっ?」

「カムイが私を担いだらこの距離でも追いつかれる。だから私がおとりになるからその間に行きない!」

 その言葉は、僕には理解できなかった。

「なんで自分を犠牲にして僕なんかを救おうとするの?」

「――お姉ちゃんだからに決まってるでしょ!」 

「弟を守る。それがお姉ちゃんのできる唯一のこと。だから」

「だから行きなさいカムイ」

 僕はぐっと涙を啜りお姉ちゃんを見る。これでお姉ちゃんと合うのは最後になるかもしれない。本当にこんな別れでいいのか?とおもった。だから僕は――

「お姉ちゃん。こんな弟でごめんなさい」

「病気を患わって辛い思いさせてごめんなさい」

「お姉ちゃんを守れない弟でごめんむぐ……!?」 

 お姉ちゃんは僕のことを抱きしめていた。そしていつもより優しい声で「やめなさい。私はカムイを弱い弟だと思っていないわ」 

「カムイは優しくて努力家でとっても強い子。だから決して弱くなんかない」

「だから私がいなくてもきっと大丈夫だから」

「……じゃあね。カムイ」

 お姉ちゃんは微笑んでそして悲しそうに別れの挨拶をした。


 ……僕はお姉ちゃんの笑顔が世界一好きだ。

 でもお姉ちゃんのあの悲しそうな顔は好きではない。だから――だからあの純粋て幸せな笑顔を取り戻したい。

「お姉ちゃん!」

「僕はお姉ちゃんの笑顔が好き」

「だからまた幸せな笑顔のお姉ちゃんを取り戻す。約束だから。だからお姉ちゃん」

 

「またね」


 僕は涙を堪え、お姉ちゃんに別れの言葉を言った。でもただ別れの言葉ではない。また再開するときの別れの言葉だ。

 お姉ちゃんはすっとんきょうな顔になったけど僕の好きな満天の笑顔で、僕を見て言った。


 「うん。またね」


 僕はそれを聞いてお姉ちゃんから離れて走り出した。

 それから僕は後ろを向かなかった。怖かったのかもしれないし泣いている弟の顔を見せるわせにもいかないと思ったのかもしれれない。でも約束した。「お姉ちゃんの幸せな笑顔を取り戻して見せる」だから


「はっ!」

 僕は布団から起き上がった。

「……夢か」

 僕は自分の手を見て誓った。


「――だから約束守るよ。お姉ちゃん」


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