表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/8

№7 王女VS王子

 どМVSドS。

 

 エリザはケント王子の前まで進み睨みつける。

「アタクシへの愛が本物かどうか試してみせますわ」

 王子は、そっと王女の右手をとり手の甲に口づけをした。

「仰せのままに我が妻よ」

「汚らわしいっ!」

 エリザはケントの唇を払いのけ、思いっきりビンタをかました。

「あひいっ!・・・だが・・・それがいい!」

「この変態っ!」

「最高の褒め言葉だ」

 王子は恍惚の表情で王女を見つめる。

彼女の悪態を全く意に介していない。

「・・・・・・」

 そんな凍りつくエリザの隙をつき、ケントは背後に忍び寄り、彼女のうなじの匂いを嗅いだ。

「オウ、ナイス・スメル」

 耳元で囁く。

「むきぃ~!」

 エリザは地団駄を踏んで腹を立てる。

()()い、ういぃぃぃっ~!」

 ケントは目を輝かせ、彼女の醜態を喜ぶ。

 エリザは柏手を叩いた。

「マリーっ!」

「呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃーんだすっ!」

 マリーは扉を蹴り破って入って来た。

「姫さ、無事だか!」

「・・・吟遊詩人マリーか、私たちの邪魔をするのは許さんぞ」

 ケントは冷徹な目をマリーにむける。

「姫さは、おでのものだど」

「ノンノン、エリザは我が妻、貴様のような下賤な・・・」

 パーンっ。

 左頬にエリザの一発が入り、首が右にぐらついたところを、マリーの平手が王子の右頬を打った。

「あはっ、いい。左を叩かれたら右を、それそれどうぞっ!」

 パーン、パーン、パーン、パーン、パーン、パーン、パーンッ、パーンッ、パーンッ、パーンッ。

 激しいビンタの応酬が、容赦なく王子の頬を打つ。

「いいっ!いいっ!昇天してまう!」

「そこまで!」

 エスメラルダが割って入って制する。

「何故、止める!」

 激昂するケント。

「・・・・・・」

「・・・・・・」

 呆れるエリザとマリー。

「もう終わりにしましょう。よいですかエリザ様」

 エスメラルダは彼女を見た。

 こくり頷く。

「アイアン・イシュタルを持てっ!」

 エスメラルダの声が部屋中に響き渡った。


 変態王子輝く。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ