19 1000000
なんとまあ、信じられるだろうか。
異世界であるということは我が身を持って重々承知であると自負しているが、それを念頭に置いてなお余りある信じ難さがここにある。
やっと、やっとのことで危機を遠ざけた爆術修行は、想像の遥か上空50000メーターを掠めて終わった。
「…雪殿!これは!これは凄いです!」
普段の様子には似つかわしくない、ボキャ貧の様相を呈した彼方のはるが叫びながら此方を見て手を振っている。
可愛いのはさておいて、さて一体何が凄いのだろう?
「この術力、先代に勝るとも劣りません!即戦力ですよ!これは!」
即戦力?こちらは既に戦場に駆り出されているのだが?
「一体……一体どこまで焼いたのでしょう。向こうがかすんで」
「測定終了。これは……」
照光が測定を終えた数字を見て驚愕をあらわに視線をやった。
『1000000㎡』
いち、じゅう、ひゃく……百、百万?!?!?!
「ひゃひゃk百万゛ッ」
思考回路に深刻なバグが生じて呂律がオーバーヒートした。
1000000㎡即ち1㎢。これは、凡そ東京ドーム21個分に相当し、東京○ィズニーランドとデ○ズニーシーを合わせた面積である。
この片腕から発生した危険物が夢の国二つを一息に灼熱地獄と化したわけだ。
「おそらくこの時代において爆術で雪殿の右に出るものはいないでしょう。……雪殿?」
膝が笑ってまともに立っていられない。視界もぶれてはるがたくさん見える。躰の震えが止まらない。
「ひ、ひひひひふひひっ、ひ、百万?い、いや、こんな、死ぬ、あああああ、あああああああ゛あ゛あ゛」
「不味い、精神汚染だ!」
照光の悲壮な声が聞こえた。
「御無礼!」
「蜉ゥ縺代※」
照光の当身が炸裂、そのまま倒れ伏した。
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