ミーニャちゃんの実家にお邪魔しよう!
長いようで短かった夏休み。とうとう終わってしまいました。(悟り)
今回は夏休みにピッタリな話ですね!里帰り!
・・・私も、里帰りというか、旅行がしたいです。
ミーニャちゃんに引っ張られるまま、商店街を突っ切り、そのまま商店街の外に出た。
しばらく住宅街が続いたあと、商店街に来る前の「田舎」の風景に戻った。
「あ、お母さーん!帰ってきたよー!」
ミーニャちゃんが唐突に叫びながら走り出した。誰かが畑の奥の方で作業しているのが見え、そっちの方へ行っている。・・・あれがお母さんなのかな?
私もそちらの方へ歩いていく。作物を踏まないように、慎重に。
「こんにちは、テルと申します」
お母さんらしき人に挨拶をしても、返事が返ってこない。
「ええと・・・ミーニャちゃん」
「どうしよう。お母さんがフリーズしちゃった」
「え?」
「わたしがね、仲間ができたって言ったらね、こうなったの」
よかった。かかしと見間違えたのかと思った。・・・あれ、やっぱりよくない。大丈夫かな。
「お母さん!戻ってきてー!」
ベシン!という大きな音がなる。・・・すごく痛そう。
「は!」
でもそのおかげで意識を取り戻したみたい。
「お母さん、この人が、私の仲間のテルちゃんだよ」
「こんにちは」
「・・・本当に?」
「うん」
「はい、本当です」
「・・・きゃあああああああああ!」
そして、悲鳴を上げながらどこかへと行ってしまった。
「・・・ええと、大丈夫なの?」
「う、うん、多分?」
ミーニャちゃんはそう言いながらも、青ざめた顔をしている。
・・・絶対大丈夫じゃない。
「ま、まあ、とりあえずわたしの家に案内するね」
「・・・ありがとう」
不安を抱えつつも、案内されることにした。
ミーニャちゃんの実家は、とても大きかった。それは、さっき行った領主さんの家と引けを取らないくらい。
「ようこそ、我が家へ!・・・この言葉、1回言ってみたかったんだよねー」
「そうなんだ」
中に入ると、ガヤガヤとした話し声が聞こえてきた。
「あ、今日はみんなそろってるんだ!やったー!」
「みんな?」
「うん!・・・たっだいまー!」
ミーニャちゃんはそう言いながらとある部屋のドアを開け放った。
その瞬間。
「「「ええええええ!!!!」」」
ものすごい驚きの声が聞こえてきた。
「お前無事だったのかよ」
「なにしてたの?」
「帰ってくるなんて聞いてないよ!」
次々にミーニャちゃんへの質問合戦が始まる。部屋には20人くらいいそうだから、すごい数だ。・・・そして。
「・・・あれ、そこにいるのは?」
やっぱり聞かれた。
ミーニャちゃんは張り切った声を出す。
「紹介しましょう!この方は、わたしの仲間となったテルちゃん、そして、ぶーちゃんです!」
しーん。
誰も言葉を発さない。またもやみんなフリーズしてしまったみたい。
「「「ええええええ!!!!」」」
そして、5秒後になって、さっきよりも大きな驚きの声が響き渡る。
「テルちゃん、ここにいるみーんなが私の家族だよ!よろしくね!」
とうとうやって来ました!実家!
ミーニャちゃんの家族どんだけいるんだろ。どうしよう。