クリタン地区に到着!
先月は投稿出来なくてすみませんでしたm(_ _)m
ようやく、クリタン地区編スタートです!・・・ようやく
森を抜けるのには2日かかる予定だったのに、なんと、あの変な木のお陰で、日が昇り切る前に抜けてしまった。
すぐにクリタン地区が見えた。・・・崖の下に。
壁で囲まれた中に、畑や木々がたくさん見える。作業している人もいるようだ。とてもいい景色。
中心の方には、広場や商店街みたいなところがあって、思ったよりも発展していた。
「・・・どうやって降りる?」
「ええと、あそこみて!」
ミーニャちゃんが指さした方を見ると、そこには長い長い階段があった。
「これ降りるの?」
「うん!まあ2時間あれば降りられるはず!」
それから私たちは、無言で階段を降り続けた。もちろん、ぶーちゃんはずっとミーニャちゃんの肩に乗っていた。
そして。
「着いたー!ようこそ我が故郷へ!」
ようやくクリタン地区の壁の前にたどり着いた。長かった。
地区の入口には、また門番みたいな人がいた。
「何か身分を証明できるものはありますか?」
「はい!これです」
ミーニャちゃんは冒険者カードを取り出した。・・・なるほど。こういう時に使えるんだね。
私も冒険者カードを見せる。
「役職、{旅人}なんですね!素敵です。良い旅を!」
{旅人}だったんだ。今更だけど初めて知った。
地区に入ってすぐのところにはまだ誰の姿も見えない。広い畑の間にある道を歩いていく。「田舎」と言えば、誰でもこの景色を想像しそう。
「見て!あそこ!」
しばらく歩いていると、何やら大きな建物が出現した。
「あれが領主さんの家だよ!あいさつしてこようかな」
ミーニャちゃんはそう言うやいなや走り出した。私もそれに続く。
ぶーちゃんが振り落とされそうになってるけど、まあ大丈夫だよね。
そこは、言うまでもなく豪邸だった。・・・領主さんって結構稼げるのかな。
「領主さんはみんなここに住むことになってるの。家と地区の役所を兼ねてるんだよ」
そういうことだったんだ。
「じゃあ、いくよー」
ミーニャちゃんはそう言うと、いきなりドアを思い切り開けた。・・・え、いいの?
「領主さーん!ただいまでーす!」
そして大声で叫んだ。
すると、
「はーい、なんですかーこんな時間に」
家の奥から気のない返事が聞こえてきた。・・・こんな時間っていう時間でもないと思うんだけどな。まだ昼間だよね。
「入りまーす!」
ミーニャちゃんは家の中に入っていく。
・・・本当に、大丈夫なのかな。
そう思いながらもミーニャちゃんについていくと、中には受付っぽい男の人がいた。返事をしていたのはその人だったみたいだ。
「この人が今の領主さんだよ!」
あ、領主さんだったんだ。
「はじめましてー。正確には領主じゃなくて地区長なんですけどね。ここは私有地じゃなくなったんですけど、名残でそう呼ばれてるんですよ。・・・あなたは?」
「あ、私はミーニャちゃんの仲間になりました、テルと言います」
「え?ミーニャさんの、仲間?・・・またまたー」
「ちょっと領主さん、ほんとだからー!」
ミーニャちゃんが領主さんの肩をびしばし叩いている。
そしてその後、信じてもらうのに30分くらいかかった。
「いやー、本当に仲間だとは思いませんでした。ミーニャさんのことだから騙されてるのかと」
「そんなわけないの!」
「・・・そういえば、お腹空きません?」
「空きました!すごく!」
ということで、商店街の方を案内してくれることになった。どんな食べ物があるのか、ちょっと楽しみだな。
領主さんは、気弱そうなメガネの青年のイメージです。名前は、ええと・・・募集中です!
次話もよろしくお願いします!