テクナ地区に到着!
うううう・・・マスクがなああああああい!
くれ、マスクくれえ、誰かああ。。。。。。
ていう魔物出そうかな。自分モデルにして(冗談)
降り立ったところは、テクナ地区の入り口だった。
テクナ地区にはたくさんの技術が集結しており、機密保持のために周りを城壁で囲い、さらに透明なバリアのようなもので天井を封鎖しているらしい。
バリアはあくまでも機密保持や対魔法用なので、物理的な爆発などには対応していないようだ。
・・・だから数日たっても被害の状況が分からなかったんだね。
「テルさーん、ミーニャさーん、こっちです!」
名前を呼ばれたのでそちらに行くと、そこは避難した人たちが集まる避難所のようなところだった。
テントが張ってあり、怪我人とそうでない人たちとで分けられている。
「今日は来ていただき本当にありがとうございます。私はギルド本社災害及び人災対策課のチカです。よろしくお願いします」
「「よろしくお願いします」」
このチカさんが私たちを案内してくれるようだ。
「お二人には、あちらにいる冒険者の方々と共にテクナ地区に入ってもらいます。
テクナ地区に入るためには本当は色々な審査が必要なのですが、今回はギルドマスターが信頼した方々しか入るのを許可されていないので、そのまま入って大丈夫です。
冒険者の方々が集まるまでもう少々お待ちください」
「分かりました」
改めて見渡してみると、本当に人がたくさんいた。
女の人たちは大きな鍋でスープをつくっていて、男の人は大声で話している。子どもたちは・・・なんかすごく退屈そう。
「ねえテルちゃん」
「なに?」
「そういえばぺたぺたにんじんってもらったよね」
「うん。それがどうしたの?」
「あそっか、テルちゃんは知らないのか」
「え?」
「ぺたぺたにんじん今くれない?」
「いいけど・・・」
「ありがとう!」
私からぺたぺたにんじんを受け取ったミーニャちゃんは、それを子どもたちのところに持って行った。・・・何に使うんだろう。
「きみたち、これあげるよ!」
なんか上から目線じゃない?
「え、いいの?」
「ありがとう!」
「わーい、みんなで遊ぼうよ!」
ぺたぺたにんじんをもらった子どもたちは大はしゃぎしている。・・・なんで?
「ふっふふー、大成功!」
「なんでそんなに喜んでるの?」
「まあ見ててよ」
子どもたちは、ぺたぺたにんじんを余った小さい鍋に入れ、たき火の上に置いてゆで始めた。
しばらくすると、何やらもこもことオレンジ色の物体が鍋の外に盛り上がってきた。これって本当にぺたぺたにんじん?
盛り上がりが最高点に達したとき、子どもたちは鍋を床に降ろし、少し冷ましてから手に取った。
「よーしおにぎりつくるぞ!」
「わたしドラゴン!」
そういうことか。
「へえ、粘土みたいになるんだね」
「ねんど・・・?は分からないけど、柔らかくなって、ぺたぺた遊べるんだ!しかもそのまま食べられるの。すごいでしょ」
子どもたちが遊んでいる様子を眺めていると、聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「ここで合ってますか?」
「合ってるに決まってるじゃない。ユニコーンで来たんだから」
「だよな」
この人たちがいれば安心だね。
私は声を掛けに向かった。
今回はぺたぺたにんじんの回でした。ぺたぺたにんじん多用しすぎましたが、け、けっっっして、も、文字数稼ぎじゃないよ!
というわけで(?)次話はテクナ地区を探検するぞー、おー!