一風変わったギルド支社
こんにちは!コロナウイルスひどいことになってますね。。。私の通う学校では修学旅行が延期になりました。
みなさんも手洗いうがいを忘れずに!(何の前書き?)
「テルちゃん、ここだよ!」
「おお……」
そこは、植物に囲まれた、森のような所だった。
「ここの植物は全部温泉で育てられてるんだって」
「へえー」
「こんな森みたいなギルド支社はここだけなんだよ!」
植物がアーチのようになっている所を通り抜けていくと、ようやく建物が見えた。
「……すごい」
「ね!わたし、初めて来たから感激だよ!」
建物は、特産品の花をモチーフにしたものらしく、とてもきれいだ。特に屋根は、花びらをイメージしており、華やかで、でもとてもかっこいいものだった。
中に入ると、やはり人はたくさんいた。地元の人よりも違う地区から来た人の方が多いようだ。珍しいギルドなので、一度は訪れてみたいという目的で来る人が多いかららしい。
しかし、受付はたくさんあって、あまり並ばずに順番が来た。
ギルドは、依頼を受けなくても訪れるだけでスタンプが貰えるスタンプラリーをやっている。冒険者カードに記録され、一定数集まると豪華な景品が貰えるらしい。
「ここではいい魔物いっぱいいるんですって」
「火山に栄養がたくさんあるらしいな」
そんな話し声が聞こえてくる。
「こんにちは、スタンプですか?」
「はい!お願いします!」
私たちがカードを出すと、受付の人は驚いた顔をした。どうしたんだろう。
「あなたがテルさんでしたか・・・実は、ギルドマスターのカイから、伝言がありまして。別室へご案内させて頂いてもよろしいでしょうか」
「カイさんから?」
「ぎ、ギルドマスター!?」
・・・あ、そっか。ミーニャちゃんは知らないんだった。
「実は私、ギルドマスターのカイさんと知り合いなんだ」
「ええ!?!?」
「言い忘れてて、ごめんね」
「う、うん、いいよ・・・それにしても、伝言ってなんだろう」
ミーニャちゃんは何かを諦めるような顔をしていた。
「では、こちらへ」
私たちは、3階にある「会議室」と書かれた部屋へと案内された。
「すみません、ここしか空いていなくて・・・ちょっと広すぎですね」
「いえ」
「会議室」は、大学の講堂のような感じの部屋だった。もちろんとても広い。
「では、こちらをお聞きください」
そう言って受付の人が取り出したのは、小さな石盤のようなものだった。私たちが不思議そうな顔をしていると、教えてくれた。
「これは音をそのまま記録することができる、音記録盤というものです」
録音機みたいなものなんだね。ミーニャちゃんとぶーちゃんも、興味深そうに見ていた。
「では、流しますね」
『テルさん、こんにちは。ギルドマスターのカイです。お元気ですか。あなたがまたギルドに来てくださると信じていました。だから全てのギルド支社に、テルさんがいらっしゃったらこれを流すよう命令したのです。
さて、なぜこのような伝言したかといいますと、あなたに、いえ、あなた方にお願いがあるからです。
先日、テクナ地区にて、工場の大爆発が起こりました。まだ私たちに現状は把握出来ておらず、どのくらいの規模で起こったのか、どのくらいの被害者が出たのか、何も分からない状態です。もしも危険な薬などが流れ出ていたならば、事態は悪化するでしょう。大体の人は避難を済ませているようですが、残されている人がいるかもしれません。
そこで、あなた方に、そこへ行ってもらいたいのです。そして、人々を安全なところに避難させていただきたいのです。
あなた方ならば、人々を勇気づけることが出来ると信じて、お願いしています。もちろん、強制ではありません。しかし、あなた方ならきっと引き受けてくれると信じております。お金はいくらでもお支払いします。何卒、よろしくお願い致します』
ミーニャちゃんの顔は、真っ青になっていた。
今気づいたんだけど、この話「ギルド巡り」になってる気がする。
今回は不穏な感じで終わりましたが、次話もよろしくお願いします!私はぺたぺたにんじんをどこで出そうか迷ってます。