表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/50

コノの護衛をしよう【5】

お久しぶりです!

もうすぐ冬ですね。早いもんです。

風邪には充分ご注意を!


テルは道化師なので風邪ひきません!(?)

私が思いついた方法、それは、とにかく後ろを狙う、という事だ。

なぜなら、正面からだとあの人の体を盾にされてしまい、攻撃が出来なくなるからだ。もう何があっても後ろに行こう。


「よし、いくよ」


私はまず、素早くうさぎの後ろに回り、背中を切りつけた。

すると、後ろを振り返り、うさぎは攻撃してこようとする。私はまた後ろに回り、足や首を中心に攻撃する。

まあ、いたちごっこみたいな戦法だ。


これで多分あとちょっと持たせられる!



しばらく格闘していると、声が聞こえて来た。


「おーい、大丈夫かー!?」


これは・・・あのベテランさんの声だ。

頼もしいな。ベテランさんが来てくれたなら安心だね。


「これは・・・えりーとでぶうさぎじゃないか!一人で戦うなんて無謀なことするんじゃない!・・・全く。すぐ行くぞ!」


仲間もたくさん連れてきているらしく、たくさんの足音が聞こえて来た。さすがにこの大人数には勝てないよね。そして・・・


「「うおおーー!」」


雄叫びと共に、瞬きをする間にうさぎは・・・縄で縛り付けられていた。なんで?


「よし、できた。・・・あの馬鹿の手当は進んでいるか?」

「はい!腹を大きく損傷していましたが、直せる範囲ではあります!」


あの馬鹿?あ、咥えられてた人か。

・・・思い出した。私たちの前の時間に護衛をしてた人だ。


「すまなかった」


私の前にやって来たベテランさんは、頭を下げた。

いいのに。


「あの馬鹿が捕まったせいであんなに手こずってたんだろう?」

「・・・ああ、まあそれもありますけど」

「すまない!」

「いえ、大丈夫です・・・それより、どうしてあのうさぎ、縛り付けられてるんですか?」

「ああ、それはな・・・ちょっとこっちに来てくれるかい?」

「はい」


人気のないところで話すことのようだ。私たちは少し移動した。



「最近、この地区で魔物が多くなっているという話だろう?」

「そうですね」

「その理由が、デーモンの仕業じゃないかっていう噂なんだ。というより、ほぼ確信なんだがね」

「え?」


デーモンって、前戦ったやつだ。


「デーモンは、魔物を使役するのが得意で、魔物を操ったり呪いをかけたりするんだ」

「・・・あのうさぎもそのせいってことですか?」

「ああ、間違いない。今みんなで呪いを解こうとしているところなんだ」

「ひどいですね・・・」

「魔物には全く罪はない。だから、魔物が襲ってきたらできるだけ呪いを解いてやって、生きて自然に返してやってるんだよ」


そうだったんだ・・・

というかこの地区の人達すごい。なんでも出来ちゃうんだ。


「そう言えば、私たちの他の護衛の人達は?」

「ああ、それが、何か催眠のようなものをかけられてたみたいだ。それで気を失っていたらしい」

「もしかしてそれも・・・」

「デーモンかも知れないな」

「デーモンって、どこから来てるんですか?」

「知らないのかい?あの有名なゴドツ魔王国の中だよ」

「そうだったんですか」



集落の方へ戻ると、ミーニャちゃんとぶーちゃん、そして、コノとお母さんもいた。


「本当に、本当にありがとうございました!」

「ありがとうございました!」


コノとお母さんは、揃って私に頭を下げた。


「平気です。それより、コノはもう大丈夫なの?」

「はい!もう完全復活しましたよ!」

「それならよかった」


・・・あ、そうだ。ぶーちゃんに言わなきゃ。


「ぶーちゃん。あのうさぎだけど・・・」


話そうとすると、ぶーちゃんは耳を塞ぎ、首を振った。

ミーニャちゃんがすかさず話を聞く。


「分かってるよ、殺されちゃったのね。しょうがないわ、だって」

「いや、違うんだけど」

「そういう運命だったのよ」

「だから」

「私は大丈夫。また一緒に出かけましょう」

「いや、助かったよ?」

「・・・え?」

「今はロープで縛り上げられてるけど、早く会いに行かないと郷に帰っちゃうよ」


私がそう言った瞬間、ぶーちゃんは怒涛の勢いで走り出した。

・・・変な方角へ。


「ぶーちゃん、あっち!!」


指をさして知らせると、急旋回して、うさぎのもとへと去っていった。・・・なんかかわいい。



私たちも少し遅れてうさぎの元に到着すると、ぶーちゃんとうさぎは親しげに話して(?)いた。


「あのうさぎさん、助かってよかったね!」


ミーニャちゃんは笑顔で言った。

そして、私の方を向き、その表情を少し曇らせた。


「テルちゃん、わたし、心配したんだよ?すごく。テルちゃんが強いのはわかるけど、やっぱり、一人で危険なことはもうしないで欲しいな」


・・・心配させちゃったな。


「分かった。これからはちゃんと、みんなで戦おう」

「うん!」


その後、ぶーちゃんの友達であるえりーとでぶうさぎは、郷へと帰っていった。

この章は今回で終わり!

次話からは新しい場所へ向かいます!

これからもよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ