コノの護衛をしよう【4】
遅くなってすみません!
今回から、月一回投稿にしたいと思います。
毎月二十日の18時です!
よろしくお願いします。
私たちは、とりあえず応援を呼ぶことにした。他の見張りの人たちはどこに行ったのか気になるけど・・・呼び方は、小さなロウソクのようなものに、ある呪文を唱えるらしい。
ミーニャちゃんがやってくれるようだ。
「偉大なる炎よ、わたしたちに救済を!ヘルプ!!」
唱えた瞬間、ロウソクから勢いよく火が出て、そして、その火の形が狼のようになった。
狼たちは咆哮を上げながら、集落の方へと駆けていった。
「よし!これで安心だね。頑張って戦おう!」
「そうだね」
「ぶー!」
「でもどうする?全力で戦ったらあの人殺しちゃうかも」
「・・・確かにね」
「しかも、他の見張りの人たち、いなくなった!音が聞こえないもん」
「・・・え?」
それってまずい気がするんだけど。
でも時間が無いから、そのことは後で考えよう。
「まあとりあえず、最初は少しだけ手を抜いて、応援が来たら事情を説明しよう」
「そうだね。人が多いほうがやりやすいもんね。
・・・そうだ、わたし、少しだけ魔法使えるの。面白いのがあるから、試してみようかな」
「え、どんなの?」
まさか、爆発じゃないよね?
「魔法って、知識と杖と魔力があれば誰でも使えるの。だから、心配しないでね。
・・・えっと、相手を笑わせる魔法ってどう?」
「え?」
「ちょっと足止めできるかも」
・・・確かに。
「まずそれで行こう」
「うん!ゴホン・・・偉大なる杖よ、かのうさぎを笑わせよ!ラッフ!」
ミーニャちゃんが唱えると、うさぎの様子が変わった。
のたうちまわっているように見える。
「あれって・・・」
「うん!成功。笑ってるよ!」
あれ、笑ってるんだ。
「よし、ちょっと足が止まってる間に、次の作戦を考えよう!この魔法の効果は1分なの」
「誰か来るのにあとどれくらい掛かる?」
「うーん、誰も馬とか犬とか持ってなさそうだから、見えてる限りだと、あと3分は掛かるなー」
3分か・・・どうしたものか。
「じゃあ、あのうさぎがここまで来るのにはどれくらい掛かる?」
「そんなの3歩で辿りついちゃうよ!だって足がものすごく速いんだから」
確かに、あの奥の森からあそこまで来るのが異常に速かった気がする。
援護が来るまでまだかかる。
うさぎの足は速すぎる。
じゃあ、もう、こうするしかないね。
「ミーニャちゃん。逃げて」
「・・・え?」
「ぶーちゃんがいれば逃げられる。コノちゃんやお母さんを乗せて、ミーニャちゃんは付き添ってあげて」
「テルは?」
「私はここに残って教会を守る。たった2分間の辛抱だし、大丈夫だよ。それと、できたら他の見張りの人たちの行方も探してみて」
「でも・・・」
「大丈夫!本当に。
・・・早くしないと魔法の効果切れちゃう」
「わかった」
ミーニャちゃんは不服そうな顔をしながらも、ぶーちゃんと教会の中へ入って行った。
――そして、コノちゃんとお母さんと共に、集落の方へと去っていった。
よし。2分間、頑張ろう。
魔法の効果は――切れた。
まだうさぎは、人を咥えたままだ。・・・なんか見覚えがある人な気がする。
そしてそのままこちらに突進してきた。
1、2、3歩。
本当に3歩で来た。
まずはこの人を守るのを優先しなきゃ。
私はまず、脚を狙う。
しかし、硬くてこの剣ではなかなか切れない。
攻撃を躱す。
うさぎの攻撃はさすがに、名前だけあって、賢い。
全身を使ってくるのだ。
私は鎧を付けているから、多少なら攻撃を受けても大丈夫だけど。
「う、うう・・・」
誰かの声が聞こえた。
・・・あ、咥えられてる人、意識があったようだ。
噛まれているお腹から血があふれている。全身も傷だらけだ。
「き・・・みは・・・」
何か話そうとしてくれているようだが、聞き取れない。
「すみません、すぐ助けます!」
「たすけな・・・くていい」
「・・・え?」
「助けなくていい!早くこいつを倒せ!」
今度は聞き取れた!
でも、そういう訳には行かない。
「倒します。でも、あなたも助けます」
「無理だ!」
「いいえ、やります!」
そういえば思い出した。エリートデブウサギは、賢いのだ。
人を盾にすることで、あまり攻撃されないと考えたのだろう。
すごい。でもこれで、作戦を思いついた。
よし、反撃しよう!
はい、まだ終わりませんでした。。。
次でこの話終わるはずです。多分。
頑張ります。。。