旅に出よう
今回は旅に出るところまでになりました。
朝。久しぶりに一人で寝たので、ぐっすり眠れた。
昨日は夜ご飯を買い忘れて、どうなることかと思ったけれど、なんとたまたま冷蔵庫(?)に食べ物が入っていたのだ。
多分近くの山で採れた山菜と、何かの肉だった。
・・・とりあえず焼いて食べたら、とてもおいしかった。
そろそろ旅に出ようかな。
最初に行くところを決めるため、私は地図を取り出した。
この世界には、4つの国があるようで、この国がフーダリア王国、他にはサイエン国、エクイズ王国、ゴドツ魔王国があるらしい。・・・何か聞いたことある名前のような・・・
どこから行こうかな。
・・・カイさんから聞いた情報によると、最初に行くならサイエン国は一番安全らしい。
なぜなら、この国の隣にあって行きやすいし、治安がいいからだと言っていた。
よし。まずはそこを目指そう。
地図によると、サイエン国に行くにはまず、この家の近くにある山(スライ山というらしい)を越え、カレラ地区というところを通らなければいけないらしい。
・・・山には魔物がいそうだな。武器を買った方がいいかも。
前大通りに行ったとき、見ることが出来なかったから、武器屋に行ってみよう。
1時間ほど歩いて、やっと王都に着いた。
武器屋は・・・あった、あそこだ。
看板には「すとろんぐ」と書いてある。多分それが店名だ。
「いらっしゃい、お嬢さん。初めてかい?」
「はい」
腕っぷしの強そうなお兄さんだった。
「どんな武器がいいのかい?」
「魔物と戦えるものがいいです」
「それなら・・・これはどうだい?」
持ってきてくれたのは、虹色の剣だった。
「これは切れ味もいいし、とても軽いから、身軽に戦えるよ。
・・・それから、鎧か盾もあった方がいいね」
「そうなんですか」
「お嬢さんにはこれがいいよ」
紫の鎧だった。持ってみると意外と軽かった。
「それは女性用だからね。軽くて丈夫なんだ」
「・・・合わせていくらですか?」
「金貨2枚ってとこだね」
・・・高い。
「この国では、資源に限りがあるものは、高く売らなきゃいけないという決まりなんだよ」
「へぇー」
結局、それらを買った。
まあまだ、お金あるから、きっと大丈夫だ。
お兄さんにスライ山への道を聞いたところ、馬車の送迎サービスで、スライ山前まで行ってくれるらしい。乗降場所も教えてくれたので、そこに行くことにした。
スライ山に着いたとき、もう昼だった。今日はこの日保ちする食べ物を食べよう。
・・・あまりおいしくないね。
これは本当の非常事態のときまで食べたくない。
スライ山は、とても静かで自然が豊かだった。
今のところ魔物の気配はないので、落ち着いて登ることにした。
「これから冒険が始まるんだなあ」
ちょっと楽しみになってきた。元気出して頑張ろう。
武器が手に入り、テルはもっと強くなりました。頑張ります。