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キメラさん、幼女の神様拾って来たようですよ。

 儀式魔法。供物を捧げることによって信仰対象より力を借りる魔法だ。

 捧げられる代償の重さによって効果は変わってくる。



「ありゃ。やばそうだ。」



さっきまでいた所が半球状に削り取られてやがる。



「あ、あれは……?」



「神だ。正真正銘の。」



「あれが神の形だというのですか…!?」



 俺の借り物の目では既に観測が出来ない。

 だが、天然物のラミスの目にはその像が見えるのだろう。



「みんなを避難させろ。俺はちょっと神とダンスしてくる。」



「む、無茶です!お願いですやめてください!」



「働かせてもらえる街が消されちゃう困るしな。」



「勝てない勝てません!あれは概念なんです!レベルとか問題じゃないです!」



「へぇ、そうなのか。」



 はぁ……。こんな気分になるなんて久々だ。

 体が震えてきた。



「お姉様…?」



 レベルを超えた強さ。勝てない。概念そのもの。



「食いごたえ十分じゃないか…!」



「………ふふふははははは!!!!それでこそ我が主人!後始末はお任せください。果報を待っております。」



「任せた!」





「【能力解放】【存在証明】【アナザー・ワールド】」



「縺ゅ↑縺溘?隱ー?」



「通りすがりの用心棒だ。」



ちょっくら別空間で踊ってもらうぜ。



「気に入ってくれたか?」



「縺薙%縺ゥ縺難シ」



「俺の庭的な。」



「蜉ゥ縺代※」



「すぐにな。」





 お姉様が消えてから既に1週間が過ぎた。



 事件は無事収まり、騎士団も元通り生活している。



 街ではお姉様の姿をみないのでニートは追い出すべきでは?と面白半分で言われている。



 半分は結構真面目だったりする。



 お姉様が居ない街はどこか殺風景だ。



「お姉ちゃん、クリムおねーちゃんは?」



「クリム殿は彼方にて修行中だ。心配するな時期に帰ってくる。」



「そうなのー!?ねぇねぇお母さん聞いた?」



 消して嘘ではないので心は痛まない。

 そうですよね、お姉様。





【人間側帝國評議会】



「『上記の点より中立地帯であるバリンガム付近での戦闘は侵略に該当する。魔族側は...』。」



「もうよい。胃に穴があく。あの事件と同日に我らが神が居なくなったことだけでも頭が痛いのに。」



「しかし、無視するわけにいきますまい。魔王に介入を許すことになります。」



「わかっておる。はぁ....帝国最強の”五源色”をさらに失ってしまった。」



「残っているのは”蒼”のアズールと”黒”のシュヴァルツと”白”のヴァイス。」



「アズールは武者修行などと抜かして行方不明ではないか!」



「鎮まれ。」



「......(みかど)。いかがなさいましたか?」



「孤独な童子がいくら足掻いたとて無駄なこと。ならば、わかるな?」



「それはいずれの国に同盟を申し込むということでしょうか?それとも小国を吸収しろと?」



「笑止。人族など集まって勝てる相手でもなかろうて。」



「........まさか、魔族側に寝返れとおっしゃるのですか!?」



「だとしたら?」



「ご乱心か!今なら聞かなかったことにも────。」



「ヴァイシュ、シュヴァルツ。」



「「ハッ」」



「ッ?! 御二方、正気か!?この国を再び戦火の炎を焼くというのか。民はそれを望まない!」



「黙れ。帝こそ絶対。これは断罪である。」



「ふぇぇ…。ごめんなさい。でも帝様がおっしゃるのし…、兄さんが言うので…。」



 直後、評議員の胸に5つの風穴が空いて、生首が体からポトリと落ちた。



「知らぬ。帝である余が望むのだ。」



 すぐに帝は死体に目もくれず話し出す。



「ヴァイシュ。お前は今すぐに”蒼”を喚び戻せ。」



「ハッ、仰せのままに。」



「シュヴァルツ。お前は”緑”を倒した事件の真相を調べろ。手段は問わん。」



「ふぇぇ…。はい、出来るかわからないけど…。頑張ります…。」



「評議員は、魔王へ返事を送れ。」



「なんととでしょうか?」



「『貴様が人類の敵ならば余は世界の敵である。』とな!」





「あらヨット。あら?ここ霧か?」



 床がツルツルで少し蒸し暑い。であるのに霧があって少し花の良い香りがして。あっ……。



「よいしょ。お兄様!ヘカテもワープホールから出れたよ。」



「偉いね。けどね。すぐにここから脱出しなきゃいけないんだ。」



「なんでー?」



「声が聞こえますけど、誰か居るんですか?」



 一番面倒なやつきたーーーーーー!!



「ここはアストレア家専用の温泉なので一般の方は、入れ…………………。」



 カッコーン。



 風呂桶落としましたよ。あと



「裸の女の人だー!」



 そうだね。うん。

 金髪で巨乳で気の強そうな目つきの裸の女の人だ。



「よ、よぉ!ミルフィー。ちょっと神様、誘拐してきた。」





「帝この野郎!バカ野郎!わたしのこと舐めてるのか!」



「はいはい、魔王様落ち着いて。飴ちゃんあげますから。」



「あむ。こんなもので私が許すとでも?……………甘くておいしぃ〜。」



「まだまだありますからね。」



「†色欲†様。お手紙が届いております。差出人は、†強欲†様です。」



「え、クリムくん!?」



「なにぃ!?クリムだとー!!むきぃぃぃぃい!!!!」



「あ、魔王様!せっかくの兎のお人形さんが!」



 時は既に遅し。うさぎのぬいぐるみは酷い有様だ。



「あっ………。もうよいっ!直してもらうために直接クリムに逢いに行く!止めても無駄だぞ!」



「え?あ、ちょっと魔王様ー!魔王さまーー!!!」


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あれ!?戦ってない?それは描かれてないだけであってちょー本気で戦ってました。本当です。


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