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キメラさん、残念ヒロインを少し見直すようですよ。

「住民の避難終わりました。」

「防御系魔法をお互いに掛け合え」

「そっちに武器は足りてるか!?」



「乗り込んでくるヒューマンはみな武装をしている油断するな!」



「騎士長!なぜ正座で首から『わたしはわるいことをしました。』と書かれたカードを下げているのですか!」



「是非もなきことである。無駄口叩かず動け。」



「い、イエス!マム!」



 鋼の心かよ。精神強すぎる。



「そういえば、あの水晶を使う機会がを無駄にしてしまってすみません。」



「いいや、そうとも限らない。」





「森を出ると同時に、奴らは魔法で一掃してくるだろう。俺の魔法で40秒だけ全員を守ろう。それまでに突撃して魔法を止めて欲しい。」



「わかった。だがあの吸血鬼が出てきたら。」



「その時は、俺がそのまま戦う。いや、俺じゃなきゃダメだ。洗脳のを解く術式を計る必要があるからな。」



「魔族は俺ら人間とは身体能力も魔法適性も桁違いだ。だからスキルスロットが沢山あるという長所を生かしていけ。」



「さすが帝國の戦士の頂点の1人は言うことが違う。」



「よせやい。俺のはルージュの請け負いだよ。」



「さて、いくか…!」



 (必ず助ける。この命に代えてでも。)





「と、考えと思いが見える。」



「さ、さすがクリムゾッ……。ふみまへん(すみません)」



 寸での所で口に手を入れて止めた。

 こんな人が多い所でバラされちゃ収集つかない。

 ティアに嘘つくのは良心が痛んだ。



「おい、俺の指を舐めるな噛むな味わうな。」



「はひ、おいひいでふ!」



「騎士長!」



「ブハッ!な、ななんだ!」



 口からよだれ垂れてますよ。部下くん困惑してるじゃん。



「作戦指示を。」



 何?俺のこと見て。



「見せてくれ、お前の将としての実力と部下の実力を。」



「任されました。クリム殿はここで座っているだけで事は収まります。」



 バチコーンっと音が聞こえそうなウィンクだな。



 さて、戦場とは反対側だからアンコちゃんは無事だし、

 説教巨乳エルフは面倒なので眠らせた。



 じゃ、見せてくれ。騎士団の力を。






「突撃ーーーー!!!!」



「うおおおおおおおおおおおーー!!」



 武装したヒューマン達は馬に乗って走ってきた。



「【ディメンション・シフト】。」



 空間の一部の次元をズラし対魔法の盾を貼るA級魔法。

 ヒューマンで使える奴が現れたのは200年ぶりか。



 どうする?魔法は通じないぞ。



「魔法、撃ち方始め!」



「「「【雷鳴(ライジング)】」」」



 天から雷を下ろす魔法だが、すぐにバリアに吸われてしまっている。



「掛かった。あいつら魔法の無駄撃ちしてやがる。今のうちに近づいて奴を蹴散らすぞ!」



「所詮は、ヒューマン。やはりわかっていない。」



「うおおおおーー、オッ!?うわぁぁぁあ!!」



 ん、なんだ?走ってる奴が消えた?



「ルーカス!?うわっ!」



 また1人、どんどん消えていく。…そうか!



「落とし穴だとっ!?」



「気をつけながら進め!」



「しかし、それではゆっくりすぎて近づく前にバリアが消えてしまいます!」



 【雷鳴】を使ったのは上方へと視線をそらす為か。



「先に、落とし穴を魔法で作っておきました。戦とは、戦う前に勝敗が決まっているものなのです。ドヤァ。」



 なぜその知略を普段の生活に発揮出来ないのか?



「数も既に1桁。雑魚すぎてクリム殿が飽きてしまいます。せめて私が見せ場を作らなくては。魔法やめ。あとは私に任せなさい。」



 ラミアが出るのか。戦場が華やかになりそうだ。



「みんな先に行け!俺がこいつの相手になる。」



 【ディメンション・シフト】を解いちゃったか



「その時を待っていた。【グラビティ・アース】。」



「地面が!?ぅぁぁぁあ!!!」



 あらら、残り3人。



「蝶のように舞い!蜂のように刺す!」



「長さが伸びる槍!?」



「お姉様ぁ!見てください!血痕花火です!結婚だなんて照れますぅ〜!」



「い、イかれてやがる。」



 同感です。興奮するとキャラが崩れるなこいつ。



「汝は、串刺しだ。スキル【リーサル・スピア】。」



うわ、地面から生えた槍に貫かれて即死だなありゃ。



「あーと。ひとり。さぁ、来なさい祓魔師。」





「言われなくとも!スキル【俊足】【縮地】【星図作成】【肉体強化】【硬質化】!」



「スキル【リーサル・スピア】」



四方八方から生えてくる槍を交わしながらヴェールは距離を詰める。



「スキル【聖者の行進】【十字架】【埋葬】【聖典】」



手の中に現れた十字架に聖属性や対吸血鬼のバフがエンチャントされていく。



「これで終わりだ。スキル【シルバー・バレット】!!!」



(ふところ)から出た銃に、込められた弾丸がスキルによって引き金となり飛び出す。



「甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘い!!!クリムゾン様の指の5万倍甘い!」



 吸血鬼の弱点を補っていないわけがないと一蹴する。



「魔法使うまでもない。無謀だったな。」



 飛んでくる弾丸をラミスはデコピンだけで軌道を変えた。





「何故だ!?何故効かない?」



 終わりか。全く力が通用しない。



「効いてはいるんだよなぁ。なぁ、ラミス。」



「はい、お姉様。爪が割れてしまいました。」



「よしよし。」



 爪が割れただけ…?渾身の技がその程度?



「ま、その。誤解を解くの遅かったんだけど、そのルージュさんっての?既に死んでるよ?」



「………………………は?」



「いやだから、これ借り物なのよ。つまり別人。まぁ人ですらないけど。」



 勝てない。勝てないはずだ。いや、勝ったとしても何が得られなかったというのか。



 なら、この命に意味はなかった…。

 そしてこれからも意味はない。



 ならば



「人では勝てないのなら……!」



最期の手段だ。あぁ……、ごめん。ルージュ。





 ヴェールくん、ヒューマンにしてはよく戦ったと思うよ。



「ん?お前、何をやって。」



「人では勝てないのなら……!」



持っている十字架を胸に刺した!?まさか。



「離れるぞ!」



「え?お姫様抱っ――――。」



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次回、勇者奪還編最終回かつ後日談です♪

「キメラさん、大勝利!希望の未来へレディー!ゴー!」

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