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キメラさん、美少女吸血鬼眷属を手に入れるらしいですよ。

「フッ。我を知っているのか。ヒューマン。いや、外見だけかそれは。」



こりゃ凄い。名前こそ痛いがその何たらアイの効果は本物らしい。



「俺の名前は、クリムゾン・ガーベラ。魔王軍最高幹部である七つの大罪、強欲を司り魔王さえも恐れて俺に従わせていた。」



(家事の壊滅的な出来に)恐れ、

(眠そうな所をベットに連れて行かせ)従わせた。



「戯け。汝があの七つの大罪?笑止。その貧弱そうな器でか?もう少し筋の通った嘘をつくべきだ。」



※本当です



「じゃ、実力で示しちゃうぞ。」



 見せてくれよ実力。



「おこがましい!痴れ者め。我が消し去ってくれる。」





「な、なぜっ!わが槍が当たらぬっ!」



 ペガサスの翼+ゴルゴーンの蛇



「翼に、大量の白蛇ッ!?」



 ふむ、レベルは420程度。スピードに関してはかなりのものだ。



「我が眷属!シャドウウルフ!」



 サキュバスの催淫+セイレーンの誘惑



「我が血の眷属を奪っただと!?」



 先祖返りだろうな。これほどの強さであるならば歴史に名を残すのは確実。

 成長次第では伝説を1つ作れるほどだろう。



 素晴らしい。つい、涎が垂れるのを抑えられない。



現在の俺は333。つまりレベルアップが可能。



「だとしたらッ!力で!」



「よい判断だ。その強さを賞賛し俺の力の片鱗を見せてやろう。」



 魔力を身体に流し込んで、紫色の炎が俺の体を覆う。



 組みついてきたミスちゃんの指可愛いー☆



「く……、なぜ動かぬ!?山を押すかのように全く動じぬ。なんのカラクリだ!?」



「然り。実際、お前は山を押しているのだ。」



「【魔王顕現】。俺の体に魔王を宿した。」



 アジ・ダカーハ。先々々々々代くらいの魔王。



 山1つある身体。川をまるごと飲み込む3頭の龍の頭。



 反乱した奴を俺が討伐隊長として、倒して褒賞として取り込んだ。


 そう、俺は寿命という概念を超越した究極の魔物。魔王なんざ取り込みまくってる。



 つまり過去の魔王の力をこの身に宿すことも【合成】して新生の魔王を生むことも可能。



「くっ。一旦(いったん)引くしか。」



「そりゃ、困る。」



「いつの間に後ろにっ」



「言ったろ?嫁になれって。」



兜を剥ぎ取ってやり、首の後ろに手を回して



「ーーーーーーッ!?」



 ズキュゥゥゥゥウンと音が聞こえそうな位の大胆なキスをしてやった。

 舌でラミスの唇をなぞってやった後、離してやると、お互いの間に透明な橋が架かった。



「なっ、何を、してるのっ!?女の子同士で、き、キスなんて……!は、破廉恥なっ!」



ガシャンッ!



あらら、武器落としちゃった。そんなにショックだったか?



「は、離しなさいよ!」



「ふふふ。そうなこと言いつつ、先程より押す力が弱まっているぞ。」



少し青白い吸血鬼特有の肌が赤くなっている。



「そ、そんなこと………ない。」



「声も弱々しい。顔をこちらを見せて。」



顎クイッからの顔合わせ。



「嫁が嫌なら、まずは俺の眷族となれ。」



「…………////」



 返事はない。

 これは受け入れられたということだろうか。



 リマインド ヴァンパイア



 鋭い吸血のための歯が伸びる。



プチっ



「ん……。ん〜。んん………。」



ラミスの首筋は柔らかくいい匂いがする。契約の為に必要な血液が口に流れる。



甘美な味。こんなにも美味しかったのか。



今度、†色欲†に良い血液Bar教えてもらお。



「クリムゾン、様ぁ…。」



蕩けた顔がいやらしい。



「じゃ、我が眷族、ラミス・モカ・L(エル)・サルバドールに命じる。」



救世主(エルサルバドール)として、俺の仕事代わりにやってくんね?ぶっちゃけ働きたくない。」





「ファーストキスだったの……。」



 どうやら、落ち着いたらしい。

 吸血鬼の牙にはある種の毒があり、高揚感を与え痛みを忘れて快楽に浸らせる効果がある。



「なんだ、普通に喋れるじゃん。」



「結婚前の男女が接吻なんて....。いえ、私たちは女の子同士だからセーフ…?いやむしろ婚約したということでは。」



「おーい。」



「いやいや、待ってわたくしっ!それでも私はあくまで騎士!そんなこと...。いや待ってください。吸血鬼にとって眷属は家族というよりも奴隷。つまりつまりつま.....。」



「お、おーい。」



 ダメだ。自分の世界に入ってる。聞こえてなさそうだし放っておこう。



 それより問題は、ついノリで名乗り上げてしまったことだ。

 一応、命令で俺のことを口外しないようにはしたけど、教えてしまったことがバレたらまずい。



 職を失う。無職はもう嫌だ。働きたくもないけど。

 金がなくて、不味い木とか石を食う生活には戻りたくない。



「うーん、どうしたものか…。」



「お姉様?!何かお悩みでしょうか!?私に何か出来ることがあればなんでも仰ってください。…でも、まだ昼間なので下のお世話はお許しください!」



「お姉様とか、人前で呼ぶなよ??俺は別にいいけど。妹が泣くぞ。」



未亡人で今が大変って時のココアさんにどんな顔すればいいんだよ。口説けばいい?



「はいっ!わたくしは、お姉様の眷族(せーどれー)ですから!」



「なんでそうなった!?」



「貴方の強さ、そして優しさに惚れました!強い子供を産みたいのです!」



黄金の瞳をキラキラと光らせて俺を見やがって。



「は、はぁ...?」



「子供を産むころには対等な関係である嫁になってみます!それまでは練習!つまり眷属(せーどれー)なのです。」



 ちょっとおつむが残念だが。可愛いからいいか。



 姉妹ともに可愛い奴らだ。以後攻略対象3とする。



 既に落ちてる気もするが。


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