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セクハラファンタジー 異世界に転移して魔王にセクハラしに行こう! 作者:江保場狂壱

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蛭田登志夫ってどれほどスケベなの?

新連載です。一昔に流行っていたセクハラしまくるスケベ男子が主役です。
「うーん」

 有栖文ありす あやはベッドから起き上がった。
 17歳でスポーツ万能少女である。学校でも女子生徒にモテるタイプだ。
 文は伸びをするとパジャマを脱いだ。胸は程よい大きさで引き締まっている。

「うひょひょ」

 ふと文は窓を見た。そこには文と同年代の少年がガラス窓に顔を押し付け、彼女の着替えを覗いている。
 文は無言で窓を開けた。少年はにっこり笑い、「おはよう文」とあいさつする。
 だが彼女のこめかみはぴくぴく動いていた。

「朝っぱらからなにやっとるか―――!!」

 文の右ストレートが少年の顔面に決まった。ちなみにここは二階であり、少年は二階から落ちた。
 少女は肩で息をしながら、汗を拭く。
 一階からは母親が「文! 朝っぱらから騒ぐんじゃありません!」と声を上げているのが聴こえた。

「あのセクハラ野郎……」

 ☆

「まったく文は怒りっぽくていけないな。カルシウムが足りないんじゃないか?」

 朝の通学路。文に殴られた少年はぴんぴんしていた。
 ふたりはブレザーを着ている。少年はネクタイを緩めている。
 文はポニーテールで瞬発そうな彼女に似合っていた。

 少年の名前は蛭田登志夫ひるた としおという。歳は文と同じ17歳だ。
 見た目は平凡で、頭の悪そうな顔をしている。さらにひ弱で頼りなさげであった。
 家は彼女と隣同士で幼馴染という関係だ。

 だが文はその関係を呪いだと思っている。なぜなら保育園から小中高と同じクラスなのだ。
 おかげで友達から蛭田の女房という忌まわしい二つ名をつけられて迷惑していた。
 かといってこいつを放置する気はない。なぜならこの男は……。

「おお、委員長!! 今日もかわいいねぇ、おっぱい揉ませてくれ!!

 前方でおさげ髪で黒縁眼鏡をかけた地味な少女が歩いていた。
 彼女の名前は高広冴子たかひろ さえこといい、二人と同じクラスの学級委員長だ。
 所謂面倒事を押し付けられた形でやらされていた。

「朝からセクハラすんな!!」

 文の右エルボーが登志夫の左頬に決まった。
 もっとも彼にとって彼女の暴力は些細なものだ。まったくけろっとしている。

「あっ、あのッ!! 蛭田くん、だっ、だいじょうぶ?」
「うん、平気だよ。だからおっぱい揉ませてくれ!!」

 冴子は怒涛のセクハラにしどろもどろになっていた。
 そこに文のかかと落としが決まる。登志夫の頭は道路にめり込んだ。

「だからセクハラすんなと言ってるでしょうが!! 委員長が怖がっているでしょ!!」
「あっ、あの、有栖さん。私は、気にして、ないです。むっ、むしろ、私の胸なんか触ってもつまらないんじゃ……」

 冴子は両手で自分の胸を抑えた。自分の体に自信がない様子である。
 そこへ登志夫が復活した。頭の衝撃などどこ吹く風である。

「つまる、つまらないじゃないんだよ。そこにおっぱいがあるだけでいいんだ。
 委員長のおっぱいは、委員長だけのものさ。他の誰にも代わるものはない。
 女性の数だけおっぱいの数があるんだ。もちろん文のおっぱいだって揉みごたえがあるけどね」

 そう言って登志夫は文の胸を自然に触れた。
 もみもみと制服の上から遠慮なく揉んでいる。
 彼女の顔は怒りで真っ赤になった。

「なに、しれっとあたしの胸を揉んでるんだ―――!!
 この歩くセクハラが―――!!」

 文のパンチが登志夫の顔面に数発命中した。吹き飛ぶ登志夫。
 冴子は慌てているが、彼はすぐにおきあがった。
 そして彼女らを無視して走り出す。

 そこには横断歩道を渡れずにいた老婆がいた。
 登志夫は話しかけると、彼女をおんぶして渡った。
 その様子を見て冴子は感動していた。

「あいかわらず、優しいですね蛭田くんは。困っている人を見ると放っておけないみたいな」

 そんな冴子の批評を文は否定する。

「違うわ。あいつはそんなお人よしじゃない。あのおばあさんを合法的におんぶしてその感触と匂いを堪能したいだけなのよ。
 あいつは女が相手ならだれでもいいの。ちなみに男が困っても無視するから」

 登志夫が戻ってきた。彼の顔は笑顔を浮かべている。

「うひょひょ~、あのばあちゃんをおんぶした感触と匂いがまだ残っているぜ~。
 く~、たまらん!!」

 彼は本気で喜んでいた。文は呆れているが、冴子は感心していた。
 先ほどの文の予測がほぼ当たっていたからである。

 その後、泣いている幼女がいれば合法的に手を繋ぎ、その柔らかさと感触を楽しんでいた。
 でっぷり太った中年女性が重い荷物に悩んでいると代わりに荷物を運ぶ。その荷物に残る女性の残り香をたっぷりと嗅いでいた。
 あまりの節操なさに文はあきれ顔であった。

「まったくこいつは異常だよ。歩くセクハラマシーンだわ。こいつを放置すると世界が滅ぶと確信してるね」
「でも、うらやましい、です。有栖さんは、蛭田、くんを、信頼して、いるんですよね?」
「いやいやいや!! あたしはそんなんじゃないから!!
 幼馴染としてあいつを監視する義務があるから!! もう誰か変わってほしいって感じよ!!」

 文は必死に否定する。顔は赤く染まり、汗をかいていた。
 それを見て冴子はため息をついた。「勝てないな」と。
 文はその言葉は届かなかったが、すぐに言い訳して登志夫に声をかける。

「登志夫!! 今日は留美子るみこ姉さんの七回忌なんだからね! 忘れないでよ!!」
「留美子姉さん?」
「ああ、登志夫のお姉さん。7年前に交通事故で亡くなったの」
「そう、だったの。ごめんなさい、悲しいことを思い出させて……」

 すると文は渋い顔になった。それは故人を思い出して悲しむ顔ではない。
 むしろ思い出したくないことを思い出してしまった嫌な気分のようであった。

「正直、あの人の死にざまはねぇ……。今も親戚一同、留美子姉さんのことはあまり口にしたがらないのよ」
「え? どういうこと……」

 文と冴子が話をしていると、登志夫が大声を上げた。
 青信号の横断歩道を小学生の女の子が渡っている。
 だが前方のダンプはよそ見運転をしていた。このままでは女の子ははねられてしまう。

「いか―――ん!! 未来のおっぱいを失うわけにはいかん!!」

 登志夫は懸命に走り出す。登志夫は運動は得意どころか、まったくだめであった。
 だがひとたび女が関われば瞬発力は常人の何十倍も超えるのである。
 この時も登志夫の動きは豹の如く俊敏であった。ダンプにぶつかりそうな女の子を突き飛ばしたが、自身ははねられてしまう。

 はねられた登志夫は何メートルも飛ばされていった。
 そしてある一軒家の一階の窓を突き破っていく。
 その後、どかーんと大爆発が起きた。ガス爆発かもしれない。

 その様子を文と冴子は茫然と見ていた。
 まるでギャグマンガか、コントを見ているようで現実感が沸かなかったのだ。
 だが現実に引き戻されると、文の顔が引きつっていく。

「とっ、とっ、としおぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 文の絶叫だけが響いていた。遠くで消防車のサイレンの音が聴こえてくる。
正直このような作品はなろう以外では掲載できないと思う。
今は誠実でラッキースケベを発動する主人公が主流だからだ。
だからこそ古典を振り返り積極的なスケベ男子を主人公にしたかったのです。
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