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プレミアムノート  作者: 月島裕
22/22

未知

「閣下…」

一番大切な機械を持って逃げるだけで精一杯だった…

閣下の亡骸を持ち出す事は出来なかった……

結局、人間とはちっぽけな生き物だ…

歴史を変える事は出来ないのかもしれない…

自然には適わない…

でも、変えてみせる……閣下の夢は私が叶えます……


「服部さん!無事だったんですね!」

「ご心配おかけしました。一部の機械だけしか持ってこれませんでした……」

「館長。無理をなさらないで下さい…我々も逃げながら持てる機械は持ってきましたので…」

「ありがとうございます。閣下を連れては来られませんでした……」

「閣下の記憶データだけは持ってきました……役にたつかは分かりませんが……館長には必要かと……」

「あっ…ありがとうございます……閣下……」

「館長。これから、どうしますか?」

「とりあえず、移動装置は無事の様なので百年後に移動しようと思います。」

「百年後ですか?」

「はい。今よりは時代も進歩していますので……拒絶反応もすくないかもしれません。」

「服部さん……」

「新垣様、我々のために力を貸して頂いてありがとうございました。これでお別れです。また違う時代で新垣様にお会い出来るといいですね。」

「僕も一緒に連れてって下さい!」

「申し訳ありませんが、それは出来ません。我々にとって新垣様は大切な存在なのです。新垣様の子孫が生まれてこれなくなってしまったら…我々の存在もなかった事になってしまいます……」

「あっ……そうか……」

「またお会いしましょう。」

「はい……」


「三輪、全支部に連絡して下さい。移動開始します。」

「はい。かしこまりました。」



その後、施設全体が光に包まれ消えた……

今、思うと夢だったのかもしれないような気がする……

現実にはありえない…

そんな体験だった……

施設が消えた後、地震があったのが嘘のように道も街も、いつもと変わらない景色に戻っていた……

いったい、あの地震はなんだったんだろう…



また、違う時代で実験が始まっているのかもしれない……




『新垣……』

「えっ…?」

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