記憶
「閣下、新しい改良品はいかがだったでしょうか?」
“前回の物より使いやすく、意識を失う事もない所がいいな”
「ありがとうございます。新しい施設に設置いたしました。閣下のお望みの記憶が手に入りました。なので、手始めに札幌、大阪の施設に送らせていただきました。まだ、試作の段階ですので3人に1人の割合で記憶を植え付けています。一週間ぐらいで結果が解ると思われます…結果がわかり次第ご連絡させていただきます。」
“そうか…やっと念願の記憶にたどり着いたか…記憶を持っていた人間は、どんな人だったんだ?”
「とても誠実な方でございました。彼の口癖は‘人間は、いつ死ぬか分からない。だから今を精一杯生きる’でした。やはり前世の記憶が現代の人格に多少なりとも影響する事がわかりました。」
“その記憶の持ち主はどうしたんだ。”
「我々に興味を示し、今は札幌の施設に居ります。人の記憶が、どのように作用するのか結果をみたいらしいです。」
“そうか。我々の仲間になってくれるとは有り難い事だ。”
「もう1人、仙台の施設にも似たような記憶を持つ人間がいました。今、彼の記憶を調べています。彼の記憶は霧がかかったような映像になっているので…少々、時間がかかりそうです。」
“わかり次第、提出してくれ。”
「かしこまりました。出来るだけ早く映像解説いたします。」
“すまぬが頼んだぞ。”
「かしこまりました。閣下のためでしたら……わかり次第ご連絡させていただきます。」




