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上手な魔法の使い方  作者: 睦月
双極の熾天使
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夢の狭間で

七星の力の中で意思を持ちその実態を具現化出来るのはサラマンダールビーのみである。

ただし装備として鎧化は全ての七星でも可能とされる。

その鎧は七星毎に特徴や能力が異なる。



アルテミスムーンストーンは天月羽衣。

サラマンダールビーは紅蓮鎧装。

ミカエルダイヤモンドは熾天輝聖。

ルシフェルブラックダイヤは十三黒翼。

シルフィードエメラルドは疾風天翔。

リバイアサンサファイアは海王嵐波。

ノームトパーズは猛崩震蕾。


七星の封印が解ければその全てが使えるようになる。

勿論使用できるのは七星の御剣を持つ者に限る。

ただし一部例外を除く

「しーくん、まってよぉ。」


「しるたん、はやくおいでよ。」


2人は村の中で追いかけっこをしていた。

シオンは広場の前から家の前の道を駆け抜け、村の外れにある小高い丘を駆け上がった。

その後ろからシルファが必死に追い掛けて来る。

シオンは一足先に丘の上にそびえる樹の下に寝転んで空を見上げた。

晴れて澄み渡った空がシオンの頭上に覆い被さり、木陰から差し込む光がシオンを包みこんだ。

大きく深呼吸をして空に浮かぶ雲を吸い込むとシルファがようやく追いついてきた。


「しーくん、おいついたぁ。」


シルファは一気に丘を駆け上がるとシオンに飛び付いた。


「こらこら、いきなりとびのってきたら、あぶないでしょ?」


「えへへへ、しーくんっ」


シルファはシオンの上に乗ったまま、ギュッと抱き着いて離れようとしない。

シオンもそれは嫌ではなく、しばらくそのまま空を見ていた。


「ねぇ、しーくん。」


「ん?

どうしたの?

しるたん。」


シオンは自分の上に乗っているシルファを見る。

シルファは変わらずシオンに抱き着いたままシオンを胸元から見上げる。

少しだけ沈黙が流れた後、シルファが呟いた。


「しーくん、しるふぁのおむこさんになってくれゆ?」


「おむこさん?おむこさんてなぁに?」


「おむこさんはねぇ、しるふぁをまもってくれゆの。

それからねぇ、たすけてくれゆの。」


「うん、いーよー。

しるたんのおむこさんになってあげる。」


シオンは意味もあまり理解せずあっさり頷いた。

そしてシルファの頭を撫でると、シルファは猫の様に気持ち良さそうに目を閉じる。

シオンも釣られるように静かに目を閉じた。



「・・・・ん。」


「・・・ー君。」


誰かがシオンを呼ぶ声が聞こえる。


「・・・しー君。」


シオンは目をゆっくり開けると、そこは丘の上ではなく、シオンの部屋だった。


「しー君!

よかったぁ。」


シルファはベッドに横たわってるシオンに抱き着いた。


「よかったよぉ。

もう起きないかと思った。」


シルファは目をウルウルさせながら上目使いでシオンを見た。


「ここ・・・は・・・?」


シオンは上半身だけ起き上がり辺りを見回す。

だが急に起き上がった為か、クラクラと眩暈を起こし、すぐに再びベッドに倒れ込んだ。


「無理しないで。

しー君10日も寝てたんだから。

ここはしー君の部屋だよ。」


シルファはシオンに布団をかけ直すと、ようやく笑顔を見せた。


「そうか・・・あれは・・・。」


シオンはゆっくりと思いを巡らせる。

子供の頃、シルファとした約束。

『おむこさん』の意味は違うけど、あの時の約束は違わない。

シオンはもう『しるたん』とは言わない。

これが大人になるって事なのだろう。

などど考えながらシルファをジッと見つめるシオン。

シルファはその視線に気付き何故か頬を染めた。


「そんなに見つめられたら照れちゃうよ。」


「子供の頃の夢を見たんだ。」


シオンは真面目な顔でシルファに言った時、部屋の扉が開けられた。

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