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罪人島  作者: 木邑 浩二
8/21

孤独

 思い出すのは、暗闇の中、カーテンの隙間から差し込む光と、掃除の行き届いていない部屋に散乱したゴミ、異臭、そしてその中で倒れているオレだ。

両親は仲が良く、毎日二人だけで外に出かけていた。

機嫌が良い時は放置され、悪い時は暴力の日々。

それが毎日続くと、オレの感情は徐々に希薄し、淘汰し、憎悪から両親を包丁で刺して殺していた。

他人は同情と軽蔑の目でオレを見ていたが、オレにとっては暴力を暴力で返しただけで、何が(・・)いけなかったのかが分からなかった。

【罪人島】に入れられた当初は、子ども(ガキ)だという理由だけで、イヤがらせやバカにされる毎日だったが、日々の食べ物の確保が難しいぐらいで、ここでの生活は不自由ではなかった。

でも、時々、何と言えばいいの分からないモノが、オレの内側から込み上げ、襲い、獣のように叫び続ける時があった。

そんな日は、決まって身体を掻き抱き、丸くなって眠った。

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