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罪人島  作者: 木邑 浩二
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罪人の王

 現在の日本では、殺人を犯した者は例外なく、日本に数多くある離島の一つに収監される。

離島の名は【罪人島】と呼ばれ、従来の刑務所とは全く異なる。

離島に刑務官は常駐しておらず、宇宙の衛星や飛行カメラで監視され、泳いで本土に逃亡したとしてもひどい荒波で島に戻されてしまう。

例え荒波を抜けても、頑丈なフェンスが周囲に張り巡らされていて、越えた途端に受刑者の心臓に埋め込まれた小型爆弾が自動的に起動し、死が彼らを迎え入れる。

死が受刑者を求めるまで、彼らは自分の意思で自由に島内を行動できるが、死んで骨となっても、決して本土へと戻ることはできない。




【罪人島】は今や無法地帯と化し、日常的に喧嘩や暴行が行われ、完全なる弱肉強食の世界となっていた。

しかし、本土の意向で【罪人島】での殺人だけ(・・・・)は認められていなかった。

島からの逃亡と同様、殺人を犯せば小型爆弾が起動してしまうが、死を望み、進んで殺人に手を染める受刑者もいる。

但し、特例として殺人が認められている日と人物がいる。

不定期に実施される【罪人の王】を決定する死合いの日だ。

毎月四人の受刑者が自薦または推薦で選出され殺し合いをする。生き残った一人が【罪人の王】と戦い、生き残った受刑者が新たな【罪人の王】となる。

【罪人の王】になれば、在籍期間の衣食住は補償され、殺しも許される。

そして、その証として武器の所持も許される。

現在、その玉座に君臨する受刑者の名は、海琳《かいり》という二十四歳の青年だ。

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