誰にも教えてもらってないのに私は初めて初恋をする。
___今、思えば?
私は、母親にも教えてもらった事のない【初恋】を
自然にしていた事を思い出す。
誰に教えてもらった訳でもないのに、私は好きな男の子ができたの。
自然と気がつけば、その男の子の事を目で追っていたわ。
私の友達の女の子も、みんな京介クンが好きだったの。
私も初めて好きになった男の子は、京介クンだった。
___京介クンはね?
男の子にも女の子にも、優しい子だったわ。
みんなに好かれるステキな男の子。
爽やかでね、カッコ良くて、優しくて。
ぜんぶぜんぶ! 私は京介クンの事が誰よりも大好きなの!
・・・だけど?
その時、私と仲が良かった女の子のかすみちゃんの事が京介クンは
好きだと噂で聞いたわ。
___かすみちゃんも、京介クンが大好きだと私も知っていた。
だから、京介クンとかすみちゃんが二人で楽しそうに話している
だけで。私はヤキモチを焼いてしまうの...。
【・・・どうせ、私なんて! 京介クンが好きになってくれる訳が
ない! それに? かすみちゃんと京介クンはお似合いだし!】
呪文のように、何度も何度も私は一人になると唱えるように言って
いたわ。本当は、凄く嫌だったのにね...。
・・・なんでなの?
私は、初めて感じる気持ちがこみ上げる。
小さな胸が張り裂けそうで、泣きたいぐらい辛いのに。
どうしていいのか? 分からない!
自分の思い通りにならない事もあるんだと初めて知ったわ。
かすみちゃんに、京介クンを取られたくないのだけど?
京介クンが私の事を好きになる事なんか! 考えられない。
あんなに仲良さそうに、かすみちゃんと京介クンが話している
姿を見ていたら? 私が仲を割って入っていく勇気もないのよ。
*
___私は、結局!
京介クンに私の気持ちを言えなかった...。
・・・でもね?
私が小学5年生の時、たまたま私と京介クンが二人きりになる
事があってね! その時、京介クンから衝撃的な事を聞いたの。
『___おーう! 久しぶりだな、竹下。』
『・・・ううん、』
『・・・実はさ、俺! 竹下の事がずっと好きだったんだ!』
『・・・えぇ!?』
『竹下の友達に、かすみって子いただろう? あの子に竹下の事を
ずっと相談してたんだよ!』
『___えぇ!? 嘘!? 本当なの!?』
『・・・うん? 何も聞いてないのか?』
『・・・ううん。』
『___そっか! まあ、仕方がないよな~! 俺が何も竹下
に言わなかったからいけないんだ!』
『・・・えぇ!?』
『“俺さ! ずっと竹下の事が好きだったんだ! 今もずっと!”』
『___えぇ!? 京介クン、』
『竹下! 俺と付き合ってくれないか?』
『___ううん!』
___私と京介クンは、この日から付き合う事になったの。
【初恋】って、、、?
成就する事もあるんだね。
私と京介クンは、ずっと“両想い”だったわ。
だけど? かすみちゃんの気持ちもよく分かるの...。
だって! かすみちゃんだって、京介クンの事が
大好きだったんだから! 今は、もうヤキモチを焼かなくても
大丈夫みたい! 私は、京介クンの気持ちを知れたから。
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