誰でもいいからあたしの心を濡らしてよ
今日もあたしは多種多様な男を探して街をさ迷い歩く。
「ちょっとお兄さん。
いい男ね。
女を沢山、泣かしたでしょう。
どう?
あたしとお茶しない?」
「なんだぁ!?
お前?
頭おかしいんじゃないのか?」
「そうよ。あたし普通じゃないわよ」
なんだぁ……。
あたしが普通じゃないと答えたら逃げられたわ。
ふん。
意気地無しね。
あたしは時代に乗ったイケてる女よ。
名前は深田未夢。
あたしは実は有名な歌姫よ。
見た目は19歳。実年齢は23歳なのよ。
今日もあたしは多種多様な男を探して街をさ迷い歩く。
「ちょっとお兄さん。
いい男ね。
女を沢山、泣かしたでしょう。
どう?
あたしとお茶しない?」
「なんだぁ!?
お前?
頭おかしいんじゃないのか?」
「そうよ。あたし普通じゃないわよ」
なんだぁ……。
あたしが普通じゃないと答えたら逃げられたわ。
ふん。
意気地無しね。
あたし今日は15人の男に声かけて全滅よ!
なに!
顔が不細工だから全滅かって!
(うるさぁいわ。
蹴り入れるわよ)
実は、サングラスと放射能ガードマスクをしてるからなのよ。
かなり怪しく
不気味に感じるからなのかも!
あたしも鏡で自分の姿を見たら1歩引いたわよ。
自分で見てもそうだから、他人はもっと怪しく不気味に感じるのかもね。
『ウフフ』
つい不気味に笑ってしまったわ。
じゃあ外せって言うのね?
もしあたしがマスクやサングラスを外したらね。
あたしの正体がバレて、周りの男が皆、寄って来そうで未夢は怖いのよ。
(でも本当は嬉しいけど……)
だから外せないのよ。
わ、か、る、かな?
何よ!
あたしが矛盾してるって言うのね。
あたしは、本当はね。
拒絶されるのが快感なのよ。
だから今日も街をさ迷い歩くのよ。
最近は男も整形しているのかしら。
あたしが整形した時はね……。
『うふふ』
つい思いだし笑いしてしまったわ。
あたしが街を歩く時は、サングラスは必需品なのよ。
もしあたしがサングラスを外したら皆、驚愕するわよ!
何故かって?
『あれっ!
深田未夢ちゃん?』
って……
それはそうよ。
整形外科の院長に深田未夢の写真持っていって
『未夢ちゃんにそっくりにしてね』
って言ったら院長ビックリしていたわ!
今、思い出しても笑えるわよ。
院長は最初は渋っていたのよ。
でもね。
あたしが、園長にわざとらしく両手で豊満な胸を持ち上げて見せたのよ。
すると院長の気難しい顔が、徐々に変化していったのよ。
院長は、あたしの胸にくぎ付けになったのかしら。
『先生お願い』
あたしは、わざと腰をくねくねしたわ。
すると院長は、
『じゃあ、未夢になるか……』
……だって。
あたしは笑いを堪えるのに、大変だったわよ。
男って皆そんなものよ!
院長は、どこまで整形するのかって。
椅子からたちあがって訊ねてきたわ。
あたしは、
「おまかせするわ」
って答えたわよ。
院長ったらね。
整形前もね。
あたしの爆乳を触ろうとするのよ。
だからぁ、
「あ~ん。ダメよ~ん」
と言いながら、院長の手をピシャッリと叩いてやったわ。
院長は叩かれるとは思ってなかったみたいで、目を丸くしていたわね。
「ご免なさいねぇ。
つい反射的に叩いてしまって」
と言いながら、
あたしは院長の手をつねったわ。
整形してから1年半後、知らない人からメールがきたのよ。
『ルル……ルンル』
えっ、なにを浮かれているかって?
そうそう……
聞いてよ昨日゛お金○○をあなたにプレゼント"って
メールが来たのよ!
そのメールを開けたら、"あなたにお金○○プレゼント"
って書いてあったの。
これって、いま流行りのサギの手口かしら……。
でもね、あたしはプレゼントに弱いのよ。
あたし何だか嬉しくなっちゃたわ。
それで今日、約束の場所へ行く途中なのよ。
相手はどんな人かしら?
とても興味があるわ。
もしかしたら、あたしの体が目的なのかしら……?
それって、とても危険じゃないかって?
そうよ。
とても危険な
香りがするわね。
それが好きなのよ。
もう、あたし濡れそうよ。
上はブルーのセーターで下はショッキングピンクのミニパンツよ。
あたしの好きな色はピンクなのよ。
だから帽子もピンクよ。
紫外線防止にサングラスと放射能を防ぐ放射能防御マスクよ。
ウフッフッ
これがいつものスタイルょ。
あたしが街を歩くと皆振り返るのは何故かしら?
あたしの姿に見とれているのかしら?
皆の視線を浴びるのは未夢大好きよ!
そうそう、これから会う人はあたしにお金をプレゼントのメールをくれた人よ。
『うーん……
グレーテス』
(あたしぃ。
これからどうなるのかしら?
もう、びちょびちょよ)
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