表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

一話「星の夢」


 不思議な夢を見た。

 とても強くなる夢だった。

 何が自分を強くしたのかわからない。ただ、側に沢山の星があった。不思議な星達だった。幾つかのまとまりがあって、ひかる線で結ばれていた。   星座?







 須道すどう 限侍げんじ19歳 大学生。

 ごく普通の学生である限侍は、スクーターに乗っていた。向かうのは、ふたごの兄の入院する病院。




 兄の病室に入る。


「兄さん。差し入れ持ってきたぞ。」


 そう言って、宇宙ニュース雑誌を持ち上げる。


「あぁ。限侍。いつも悪いな。」


 そう言って、体を起こす兄、瓶侍へいじを見る。


「足は、どうなった?」


「義足しか、方法はないみたいだな。」


「そうか。 」


 兄は、病気で入院しているわけではなく、足の手術とリハビリで入院している。

 兄の左足は、1ヶ月ほど前に事故でなくなった。 しかし、なんの事故だったのか、家族である自分さえも教えてくれない。警察の人すら分からない。兄は、事故については、一切口をわらない。

 ただ、なくなった兄の足は、どこにも見つからなかった。


「なぁ? 兄さん散歩しないか?」


「あぁ。いいね。 お前時間は、いいのか?」


「大丈夫だよ。」



 兄の車椅子を押しながら、病院の周りの散歩する。 桜には、まだ早い時期だが、ぽかぽかした日だった。


「なぁ。限侍。」


「ん?」


「お前、星座好きか?」


「はぁ?星座? あぁ。まぁ、嫌いじゃないけど。 なんで?」


「いや、 なんとなくだ。」


 そう言って、空を眺める。よく晴れていた。


「兄さん。 もうそろそろ、何があったのか。教えてくれねーか?」


「…………そうだな。そろそろ言わないといけないな。」


その時、


「いや~。探したよ。瓶侍くん~。」


 赤いジャケットを着た。茶髪の若い男が歩いて来る。


「兄さんの知り合い?」


 兄の顔が青ざめる。


「限侍。 直ぐに逃げるぞ。 」


「は?って、ちょっと。」


 兄が車椅子を急いでユーターンさせる。


「そんな体で逃げ切れるとでも?」


 男が笑い。ジャケットの内側から、手のひらサイズの変わった模様の入ったプレートを取り出す。


「限侍!お前だけでも逃げろ! あいつは………」


 男がプレートを顔の横に構え言った。


「キャンサー」


 途端に、プレートから、黒い光が幾つか現れ、ある形になる。かに座だ。そのまま光が男に纏わりつき、男が闇に包まれる。 闇が消えた。


!?


 そこには、早速までの男ではなく、片腕に巨大な蟹のハサミ のついた。赤紫色の化け物がいた。


「逃げろ!限侍! 急げ!殺されるぞ!」


「説明しろよ!なんなんだあいつ!?ってか、兄さん置いていけるわけねーだろ!」


「説明してたら、死んじまう!」


「もう、おせーよ!」


化け物が叫び。ハサミを開く。


「伏せろ!!」


 慌てて伏せる。頭上をレーザーのようなものが通る。


「限侍下がってろ!!」


 兄が仮の義足で車椅子から立ち上がる。


「兄さん? 何を?」


 兄がポケットから、早速と少し違うプレートを取り出す。


「ジェミニ!」


 兄が闇に包まれる。


!?


 現れたのは、別の灰色の化け物だった。


「兄さんなのか?」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ