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『粋そば』

『粋そば』


♪ちゃかちゃんりんちゃんりん、どんどん。


 はっつぁん、腹減ったな。何文持ってる?ひええ、二人合わせて十五文しかない、一文足らんがな。よっしゃ、夜鳴きそばを食ういい方法を教えたる。のどごし爽やかなあったかいかけそば、寒い夜にはたまらんでえ。


 熊さん、そばを飲み込むんでっか?わてはよーさんタレつけてよー噛んで食べるんで、わからんのですわ。お母はんに、百回噛んでから食べるようにと言われておりましたんで。


 お前はそんなんやからずっと野暮ったいねん。粋な男というのは、そばののどごしを楽しむ。ずずずっとすすり上げてそばが喉を通るのがええんや。


 何がええんでっか?


 女はな、好きな男の胃袋をつかもうとする。飯でつかんでしまえば、男は落ちたも同然。でも粋な男というのは、そう簡単に落ちひん。自分で胃袋を満足させられるんや。唇ですすって、舌の上を滑って、喉を通ってるなあ胃袋にはいったなあ、ああおいしい。これを自分で常々やっとると、うまいもんが余計にうまく感じる。女の作った飯もうまく感じるけど、普段食うてるものもうまく感じてるから、そう簡単にコロリと落ちたりせえへん。それやってる男を落とす飯を作れたら、ええ嫁はんになるというものや。


 ほう、そないなんでっか。ところで、どうやって十五文でかけそばを食べるんですか?


 あそこの屋台の大将に、泣いて頼むんや。


♪ちゃかちゃんりんちゃんりん。

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