五日目
あら、またお会いしましたね。
ここは、裏路地のとある語り場。
どうやら、今日は異世界ものは語られないようです。
やぁ、来てたんだね。
俺もやっと別の仕事から離脱できたよ。
今日はちょっと時間に余裕がないから今日だけ例外。異世界モノじゃない、少し短めの、個人的なお話だ。じゃあ、いこうか。
「他人の不幸は蜜の味」とはよく言ったものですが、蜜に群がるのって人間だけじゃないんですよねぇ。
さて、今日の物語なんですが、主人公はおりません。
ただ、お話を聞いていただきたい。
いや、ぶっちゃけおもんない話なので、途中で離席していただいても構いませんよ。
突然ですが皆さん、蜜はお好きですか?
蜜と名の付くものなら何でも構いません。
蜂蜜?花の蜜?まさか、木の蜜なんて言う人はいないでしょうか?
私自身、蜂蜜が大好きでして、よく食べるんです。蜂蜜ってね、基本は甘いんですが、食べ方によっては苦くもなる。そんな、様々な顔がある食べ物なんです。
私はねぇ、その多面性は、物語にも共通すると思うんですよ。
受け取り方や考察によって、様々な味を楽しむことができる。物語の良いところです。
何を言いたいかと言いますと、物語の内容って、結局受け取る人次第なんですね。
いやね、この前勇者パーティー追放系の物語を語ったらお客様からクレームが入ったんですよ。「全然面白くなかった」ってね。
理不尽じゃないですか?
根に持ってるわけじゃぁない。けどね、これだけは知ってほしいんです。
「物語の良し悪しは人によりけり」ってことをね。
こんなつまんねぇ話をしてしまって申し訳ないと思っています。まぁでも、こんな話でも最後まで聞いてもらえて感謝感激ですよ、ええ本当。
…どうだったかな?ぶっちゃけこれは物語でもなんでもない、ただの私情だ。
それでも聞いてくれて嬉しかったよ。
明日はちゃんと異世界モノの予定だから、また来ると良い。期待には応えてみせるよ。それじゃ。
では、また明日。




