日常3
特に技術も能力もなく、心躍るバトルもありません
片田舎の接骨院のおっさんが日々の業務の中で起きた事件?騒動?を
お客とただ話している話です
本当に当人に野望も希望もなくただただ日々のだらだら過ごす話です
作中の話はフィクションです!
若干時代に合わず古い情報があったりしますが
厚生労働省等への問い合わせはお控えいただけると助かります
「〇アニ事件の犯人、上告取り消して死刑判決が確定したのかぁ・・・
あの事件の事を聞くとエヴァ―ガーデン、思い出して泣けちまうなぁ
たくさんのアニメーターさんが亡くなったこともあって、余計に涙を誘う作品になっちまったよ」
ネットニュースを見ていると、ファンであろう人たちの怒りの声でスレが埋まっていた
気持ちはわかるが、犯人が死刑になったところで、犠牲になった人は生き返らんのよなぁ。
もっかい通しで見るかぁ
私は個人経営の小さな接骨院を営んでいる、一昔前は物珍しかったが最近では乱立し、歯医者並みに地域では多い業種と言われている。
少ない頃は良かったが、多いということは認知度は上がったが、いわゆる患者の奪い合いが起こり
結果、90%以上の数が倒産又は廃業して入れ替わっていく業界である
世知辛い世の中である
申し遅れました、私の名前は、姓は安藤、名は善治郎、50歳、絶賛お嫁さん募集中の当接骨院の院長でございます。
先ほども言ったように、潰れそうな接骨院を生き延びさせるために朝からネットニュースをだらだらと眺めながら、趣味の制作活動に精を出しているところです。
流石はハセガワの、1/72 『マクロス ゼロ』 VF-0S ガウォーク w/ゴースト マクロスゼロこの実にリアルなディテール臨場感のある箱絵どちらも最高だ!できればマクロス7以降の作品も立体化してほしいぜ
カランカラーン(扉の開く音)
「おはようございま―スッス」
おっと来客のようですね
「おはようございます。でたなトビー。まだのそのっスっての言ってるのか」
「誰が屋敷しもべ妖精何ですか?っスダメっすかね?気に入ってたんですけれど」
「戻すのかいw、特にこだわりはなかったのか?っというか何の影響?」
「水貰いまーす」
店のソファーに腰を掛けウォーターサーバーの水を飲み始める
「あと、屋敷しもべ妖精の名前はドビーだぞ」
とツッコむ
「あれ、そうでした?」
「それで今日は何の用、どうせ暇つぶしだろ?」
とパソコンでデータ入力をしながら聞き返す
「今日は珍しく仕事してるんですね、プラモは作ってないんですか?」
「いや、さっきまで作ってはいたが、塗装のための下地造りがな
そんな時間もなさそうだしとりあえず素組でおいておいてまた暇なときにやろうかと思って、箱に仕舞ってある」
と模型のはいった箱を指さして言う
「それで珍しくパソコンで仕事してるんですね・・・
と思ったらそれ仕事じゃないですよね?」
と、パソコンのディスプレイを覗き込みながら聞いてくる。
「本当に失礼だな君は、職場でパソコンに向かって座って操作していたらそれは全て業務だろうが」
エクセルの文字を指さしながら
「いやだって、それウ〇娘のシナリオのスキルの名前と効果値ですよね?」
「ぐ・・・」
思わず言葉に詰まる
「それのどこが仕事なんですか?」
「シ…シゴトダヨ」
「なんで片言なんですか?図星じゃないですか」
ドヤってくる飛田君、非常に腹立たしい
「これはだな・・・そうだ飛田君もウ〇娘するだろ?」
「はい、一応デイリー消化程度ですけど」
「そうだろう、うちに来る患者さんも結構やってる人が居てだな、施術中の話題造りの一環として
何聞かれても答えれるように、スキル名と効果数値を覚えているのさ!
ほら、れっきとした仕事の一環だろう?」
胸を張って言い返す
「なんだかすごい、無理やりな感じがしますけれどw」
「そう言うことにしてくれたまへ、で今日は何の用だ?またあれか?業界の面白恥ずかしい話か?
はっきり言ってないぞそんなに・・・」
途中まで言って言い淀む
「あー、なんかありそうな感じですよね?」
「いや無いって」
しつこく食い下がってくる
「君の方こそ何か面白い話はないのか?」
こうなれば強引に話題を変えてやろう!
「無いです!」
一蹴である・・・
これだから最近の若者は、自己中か!
「そういえばさ」
「ほらあるんじゃないですか!」
「いや聞けよw、まぁ面白いかどうかは知らないけど、こういう仕事してると、学校に行ってるわけじゃないから最新の情報とか知る機会が少なくなるんだけどさ」
「そうなんですか?」
不思議そうに聞く
「そりゃそうだろ、ほとんど店に閉じこもってて一人でネットサーフィンしてるだけやで?
SNSとかに医療関係の最新の記事とか出るわけないし、出てたとしても、エビデンスの無い眉唾情報が大半やで」
納得でき無さそうに
「エ~でも結構美容とかダイエット関係の話題の記事出てますよ?」
「あんなもん99%、適当なデマか、ネタやないか、一瞬本当に?って思うけど冷静になって記事読んで見たら、そんなわけあるかい!ってツッコミ満載だぞ。ネットの情報なんて裏取りしなかったらほぼ半数以上がデマやから、
ろくに調べずにドヤってると恥かくで?あんなもんテレビの自称専門家と変わらん連中が小銭稼ぎで書いてるだけや、
アホがアホに騙される切ない世の中やなw
そんでアホな情報をまた自慢げに拡散していってアホのコミュニティが出来んねん
最近ぽっこぽこ出来てる新興政治団体と同じようなもんやあれ見て思うんが、下から金せびってたマルチ商法が矛先変えて当員作って税金せびってるようにしか見えんよな、って話思いっきり脱線してしまったわ、何の話してたっけ?」
キョトンとした顔してるな、
理解できてないな?
大丈夫か若人よ気が付いたら〇〇党お勧めです!
票入れてくださいって言ってくるなよ?
「勉強の話じゃなかったです?」
どうやら聞いてたようだ
「そうだった、閉じこもりっぱなしで勉強の機会が減るって話だった」
「どこの職種でもこの業界も、社会に出てからも勉強会ってあるんよね、所属団体の組合とかから毎月こんな勉強会ありますけど?っていう案内が来て参加するんだけどその勉強会の9割がさ」
「はい」
と飛田君
「おもんないし、糞の役もたたないんよ、ほとんど知ってることやったり、どっかで聞いたことやったり、あとエビデンスも無いのにドヤ顔で話してたりとかまぁ糞みたいな勉強会が多いw
というか、話してる奴と、組合の参加費稼ぎの為が多いな。
正直、10回講習会行って1回でも訳立つなってのがあったらいいところで、ほんまに時間の無駄やで」
「そうなんですね」
「あとやたら美容関係の話も多い、接骨院の講習やで?ナントカ美容法とか
ダイエット法とか
この電気治療器使えば運動機能の向上が図れますとか・・・
いや接骨院ちゃうんか―い?!って思わずツッコミ入れたくなる」
「治療法の話とかじゃないんですね。」
「そうなのよ、治療法の話とかほぼ無い何のための接骨院なのかわからんけど、実際怪我とか故障とかいう患者なんて今ではほぼ来ないのよ、大半が肩こり腰痛で来るだけで、ぶっちゃけそれも接骨院の適応外なんよ、でも実際医療機関でそんな症状治すところないから、やってるような感じやなぁ。
本来は医者がせなあかんのやけれど、医者でそんな暇な人いないし、もっと重病人見ないとダメやからなぁ。
そんな感じで行くとこ無くて接骨院に来る人が大半で
昔はそれが大半で成り立ってたけど、今じゃそれだけじゃやっていけなくなってるから美容とか健康関係に手を出してるところが増えてきたな」
「そうなんですね」
「だからもう、正直何屋かわからんようになってきてるのが接骨院やな、まぁもう10年もしたらもっと競争激化して、行政の規制も入って消えてなくなる職種やと思うで」
寂しそうにつぶやく
「そんなんなったら、自分とし言ったら困りますやん!」
「そのころには又なんか代わりの業種が出来てるんちゃうかな?」
音が鳴る
ドロドロドロ~
「カーカーカー、カーカーカー」
「はい、安藤接骨院です~」
電話に出る
「院長その着信音まだ使ってたんですね。
患者さんも来るみたいですし自分帰りますね」
と席を立つ飛田君に、目線だけ向けて
お疲れと、手を振る
面白い話はここからだったのだが続きはまた次回にでもしてあげよう
と思いつつ通常の業務にもどっていく
感想、評価お待ちしています