表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
忘却のグレーテ  作者: だい
第三章其の二
82/116

かぐやからの贈り物

私「感動しちゃった..」

メアリ「うん。良い話だった…妹を思い出したよ」

ネム「はい。私も良いお話だったと思います」

有栖川「そう…良いお話よね」

有栖川「これが真実なら、あなたに希望はあると思うの…」

私「そうですね…」

私「『八つの世界を巡り歩き、少女の宝を手にした時、未来は自ずと切り開かれるだろう…』か…」

私「まずは、八つの世界に行く方法を見つけないと…」

私「うーん。どうすれば…」

有栖川「私はね。かぐやからもらった『金の鈴』と『八つの煌めく雫が入った小瓶』が八つの世界へ行くための鍵のような気がするの」

有栖川「でもね…何十年…いくら調べてもそんなものは見つからなかった…」

有栖川「『金の鈴』はその世界へ通じる扉を開くもの、そして、『八つの煌めく雫が入った小瓶』は、それぞれの世界へ通じるアイテムのような気はするんだけど…」

有栖川「どれだけ考えても、そこから先は…」

私「扉と世界へと通じるアイテムか…」

私「扉はあると思うんですけど…」

有栖川「え?」

私「私たちの『絵本』です」

私「今は真っ白だけど、絵があった時はここを通じて移動した」

有栖川「あっ確かに!なんで私は今までそれに気づかなかったんでしょう」

私「あとは、『八つの煌めく雫が入った小瓶』何ですけど、これがよくわからなくて…」

有栖川「何かあちらの世界から持ち帰ったものはないの?」

私「んー…」

私(エクスカリバー(カノンさん)と…マジックバッグ…あとは…何だ?)

私(あっ…カノンさん!家にほったらかしだ!ごめん…」

私「あっ!」

私「あれだ!『ジャックの砂時計』」


私はお守り代わりに持っていた『ジャックの砂時計』をかばんから取り出した。


私「これです!」

有栖川「これは?」

私「これはジャックってゆうあっちの世界の人が作った物で、一時的に記憶をここに留めておくことができるんです!」

有栖川「へー。そんなものが…面白いわね」

有栖川「でもそれを?」


私「そうなんです。うーん…これをどうすれば…」


有栖川「あっ…」

有栖川「私思いついたかもしれない」

私「なんですか?」


有栖川「八つの世界に行かないといけない…」

有栖川「つまりは、八つの世界の扉が必要ってこと」

有栖川「だから、パロが作った八つの絵本が必要ってことね」

有栖川「そして、その記憶を留める砂時計…」

有栖川「それも、あっちの世界を旅した者の八人分用意する」

私「なるほど!そうすれば、扉が開かれるという事ですね!」

有栖川「ええ」

有栖川「でも、その扉はおそらく不十分もの…」

有栖川「記憶の中にあるものにしかおそらく干渉ができない」

有栖川「つまりは、その中にいても結末は変わらないはず」

有栖川「竹取物語のさくらのように運命を変えるためには、お話で最後に語られた『少女の宝』が必要になると思うの…」

有栖川「ひとまず、迷える少女の会のメンバーに絵本を借りて、記憶をその砂時計に移し替えないとね…」

私「でも、この砂時計一つしかなくて…」

有栖川「大丈夫よ…ぺぺ…出ておいで」


有栖川さんの指輪が目が赤い白いうさぎに変わった。


私「わぁ!可愛いっ!」

私「触ってもいいですか?」


ぺぺは有栖川さんが座る椅子の裏に隠れた。


有栖川「ごめんね。この子あまり人が苦手みたいなの…」


私「そうなんですか…」


有栖川「砂時計を貸してくれる?」


私「はい」


私は砂時計を有栖川さんに手渡した。


有栖川「ぺぺ…頼める?」


ぺぺは椅子から姿を見せて、有栖川さんから受け取った砂時計を手にした。

そして、砂時計を床に置き、両手で力を込める。


緑色の小さな魔法陣のようなものが、砂時計の床とぺぺの両手に浮かび上がった。


気がつくと、砂時計は九つに増えていた。


私「わぁ!すごーい!」


私がそう言うとぺぺは恥ずかしそうに耳をかいた。


私「可愛いっ…」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ