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忘却のグレーテ  作者: だい
第一章
8/113

魔法王国エイジスに向けて

私「お腹いっぱいー。満足〜」


私「あっそうだ!」

私「マリナちゃんとねお買い物をしていいもの買ったの」

ジャック「ん?なんだい?」

私「ちょっと向こう向いてて...」


新しく買った緑色の花の刺繍がついた白いドレス姿を見せた。

ジャック「いいじゃないか。グレーテ…とても似合っているよ」

私「本当?!よかったー」


私「あとね。ジャックにも」

ジャック「僕にもかい?」

私「うん」


私( 今後の恋路のためにこう言っておくか...へへっ)

私「マリナちゃんが選んでくれたんだよ」

ジャック「そうなんだ。あの子が...」


私「ジャジャーンっ」


黒色のローブを見せた。


私「どう?」

ジャック「すごくいいよ」

ジャック「カッコいい」

私「羽織ってみて」


ジャック「うん」


ジャック「どうかな?」

私「すっごく似合ってるっ!」


ジャック「本当かい。嬉しいね」


ジャック「プレゼントを貰ったのなんて久しぶりだよ」

私「ちゃんと、マリナちゃんにお礼言いなよ」

ジャック「うん」


私「じゃあ、用意が済んだから行こっか」

ジャック「うん」


支度を済ませてから宿を出て、出口の方へ向かった。


歩く途中、見慣れた姿の男性が馬にまたがっていた。


私 ( あの金色の甲冑どこかで見たことが...)

私「あっ。あれロジャーさんじゃない?」

ジャック「え?」

私「覚えてないの?ウェーゲでバーバラさんを助けてくれた自警団の」

ジャック「あー」


私はロジャーさんに駆け寄った。


私「ロジャーさーん」

兵士「なんだ貴様!ロジャー様に安易に近づくなど無礼であるぞ!」


兵士が剣を抜いて矛先を私に向けた。


私「えっ!」

ジャック「グレーテっ!」


ロジャー「剣を下ろせ。私の知人だ」

兵士「これはっ!とんだご無礼を」


ロジャー「そちらは、バーバラどのを助けて下さった者たちであったな」

私「はい。そうです。覚えていて下さったんですね」

ロジャー「もちろんだ。キミたちはここで何を?」

私 ( 魔女探しなんていったら駄目だし…どうしよう)


兵士「ロジャー様」

一人の兵士がロジャーの耳元で囁く。


ロジャー「申し訳ない。急用ができたのでな。さらばっ」

ロジャーさんが去って行った。


私 「このスフィアも管轄しているのかな。大変ね」

ジャック「そうだね」


私「さぁ、この門を出てると新しい冒険だね」

私「この街では色々なことがあったなぁ」


?「ちょっと待ってくださーい」

ジャック「ん?」

後ろを振り返るとマリナちゃんが走って来ていた。


私「あっマリナちゃん」


マリナ「あの...」

相変わらず顔真っ赤で、モジモジしていた。


私( カワイイっ)


マリナ「これ...」

マリナ「受け取ってもらえないでしょうか!」


マリナちゃんは布に包んだお弁当用なものを差し出した。


私 ( ここは私が)

私( へへっ)


ジャックの耳元で囁いた。


私「ジャック…受け取ってあげて」

私「あとローブのお礼も言いなよ」


ジャック「うん。そうだね」


ジャックがマリナに近づく。


マリナ「はぁ〜っ へぇ〜...」

ジャック「ありがとうね」


マリナ「あっはっはぃ...」

マリナ「じゃあ、私はぁ。これでぇ〜」


マリナちゃんが去ろうとした。


ジャック「キミちょっと待って...」


ジャックがマリナちゃんの肩をつかんだ。


私 ( へへっ。いいぞ!ジャックっ)


マリナ「はぁ。はひぃっ」

ジャック「このローブキミが選んでくれたようだね」

ジャック「すごく気に入ったよ」


マリナ「そんなぁ!よろこんで頂けてよかったですっ!」

マリナ「ご褒美ありがとうございましたっ!」

ジャック「ご褒美?」


マリナ「あっ ひぃー。なんでもないですっ!」

マリナ「私ったら…」

マリナ「それでは!」


ジャック「うん。またね」

マリナちゃんが嬉しそうに走り去って行った。


私 ( いいもの見れました。へへっ)


ジャック「お弁当もらっちゃったね」

ジャック「ん?」

ジャック「おや?その顔はまた何かよからぬことを考えているね」


私「いいやっ!別に〜...」

ジャック「本当かなぁ〜...」


私 ( アナタの言う通り。私はよからぬことを考えています。今後の進展が楽しみっ!)


私「じゃあ、いこっか」

ジャック「キミ顔が元に戻っていないよ」

私「あっ。いやっ」

私「もう!そんなこと言ってないで行くわよ!」

ジャック「んー...」


私たちは門をくぐり、スフィアの外壁全体が見えるところまで歩いた。


私「お世話になりました」


私はスフィアに向かって頭を下げた。


ジャック「なんだい。それ」

私「いや、スフィアでは色々な人にお世話になったなと思ってさ…」

私「ウェーゲの人たちにもね」


ジャック「ふーん...」


スフィアを後にして、エイジスへ向かった。

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