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忘却のグレーテ  作者: だい
第一章
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夜襲

ジャック「グレーテも寝ついたところだし私もそろそろ…」

ジャック「いつ、この子に真実を打ち明ければ…」

ジャック「今の僕に話す覚悟は…」


ふぅーっと息をかけてロウソクの火を消した。


?「この部屋か?」

?「あぁ、間違いねー」

?「金のなる魔道具を持っているって話だ」


ジャック「おっと、お客さんかな…」


ジャックは入口のドア裏でステッキを構えて息を潜めた。


「ガチャガチャっ」


?「開いたぜー」


男たち二人が部屋に入って来た。


男A「おっ!ベッピンさんじゃねーかっ!」

男B「へへっ!」

男A「まずは、このベッピンさんから頂こうか」

男B「へへっへー」


男達は手を出そうとした。


ジャックは男Bの頭にステッキの先を突き当てた。


男B「うぅっ!」


男Bは床に倒れて気を失った。


男A「おいっ!どうしたっ!」

男A「他に誰かいるのか!?」


男Aは慌てふためき、ジャックはその隙をついてステッキを振りかがした。


男Aは尻餅をついた。


男A「ひぃ〜え〜…」

ジャック「なぜここにやって来た」


ジャックは再びステッキを構えた。


男A「ちょっと待った。話す!話すからっ!」


男「雇われたんだっ!アンタらが良い魔道具を持っているって魔道具屋から聞いてよぉ」


ジャック「だから僕は言ったんだ…」

ジャック「良くないことが起こるって」

ジャック「言った矢先だ…」


ジャック「それで、その商人ってどんなヤツだ?」

男「冒険者ギルドのすぐ近くにある店のー」

ジャック「あー。最初に会ったねぇー」

ジャック「わかった」


「ドンっ」


ジャックは男Aにステッキを振りかざした。


男Aは気を失って倒れた。


私「ジャックー!」


ジャック「ん!?」



私「私ー。こんなに食べられないっ!あなたが代わりに食べてー」



ジャック「はぁ...」

ジャック「こんなことがあったっていうのに、キミはいったいどんな夢を見ているんだい…」


ジャック「この人たち、騎士団にでも連れて行くかな…」

ジャック「でも、その隙にまた襲われるかもしれないし...」


ジャック「どうしたものかな…」

ジャック「あっそうだ…もう一人いたね」


ジャック「シェイドっ」

ジャック「起きているかい?」


シェイド「あいよ。兄貴!」


ジャック「静かに...」

シェイド「主寝てるんだな...すまねえ…」

ジャック「ちょっと出かけて来るから、その間だけグレーテを見守ってくれるかい?」

シェイド「あいよ兄貴。任せておきな」



ジャックが男達を抱えながら騎士団まで連れて行く。



ジャック「まだ開いているかな...」

ジャック「まだ明かりがついている。大丈夫そうだ」


青年「ようこそ騎士団へ」


メガネをかけた真面目そうな青年の騎士団員が出迎えた。


ジャック( 見習いというところかな…)


ジャック「夜遅くにすまないね…」

ジャック「この人たちが夜な夜な襲ってきてね…」


騎士団員「ほぅ」


ジャック「ひとまず、キミに身柄を預けるよ」


騎士団員「おや、その顔っ!見たことがありますね」


騎士団員「その二人はー…あー!。お尋ね者だ」


騎士団員「二人の身柄はしっかりと預からせていただきます!」


ジャック「そう。助かるよ」

ジャック「それじゃあね」


騎士団員「少しお待ちをっ…懸賞金があります。その手続きを!」

ジャック「すまないね。すぐ戻らなくてはいけないんだ」


騎士団員「そうですか...」


騎士団員「では、また今度引き取りに来てください」


ジャック「すまないね」


騎士団員「お名前は?」


ジャック「ジャックさっ!」


ジャックは宿に戻った。


シェイド「帰ったんだな。兄貴」


ジャック「うん。急いで戻ったけど何もなくてよかったよ」

ジャック「さて、僕も眠りにつくかな」


ジャック(でも、また他に誰かが襲いに来たら...)


そんなこんなを考えているうちに小鳥の鳴き声と共に朝日が差し込んだ。


ジャック「はぁ... 結局、寝られなかった…」


私「ここは…」

私「キャーーーーーっ!」

私「あなた誰っ!」


ジャック「朝だねー…」


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