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忘却のグレーテ  作者: だい
第二章
45/116

マリーとの交渉

私 (そっか...もうバーバラさんいないんだよね...)

私 (まだ、生きていると勘違いしていた...)


マリー「それで、あなたたち名前は?」


私「あっそうでしたね」

私「自己紹介がまだでした...」

私「私グレーテです」


マリー「ふーん...」

マリー「じゃあ、グレね」


私「え...グレ?」

マリー「そう」


マリー「何?」


私「いや、別に...」


私 (朱音にしておけばよかった...グレって...)

マリー「んー...それで...あなたは?」

葵「葵だ」


マリー「ふーん。じゃあ、葵で」

私「なんで私だけ...」


マリー「ん?」

私「いや...グレで大丈夫です...はい...」


マリー「それで...そこ鳥は?」


私「グリフォンです」


グリフォン「グルッグゥー」


マリー (カワイイッ...あとでモフモフさせてもーらおっ)

マリー「ふーん...」


マリー「それで...魔王って何者?」

私「えーっと...それは...」

私「私も...会ったことがなくて...」

私「正確には、会ったことはあるようなのですが...わからなくて...」


マリー「んー...」

私「はいー...」


マリー「教えるのやーめたっ」

私「え!」


マリー「だって、知らないんだったら対策のしようがないじゃないっ」

私「えー...まぁ。仰ることはごもっともですけど...」


マリー「ところで、マロップってそんなに美味しいの?」

私「はい!それはそれは〜すっごく」


マリー「ふーん。どこで売っているの?」


私「ス...」

私 (あぶないあぶない。言うところだった...)


マリー「チッ...」


私「まぁまぁ」

私「必ず後で教えますので...」


マリー「んー...」

マリー「...」


マリー「わかったわ...」

マリー「でも、ちゃんと後で教えなさいよ!」


私「はい。それはしっかりー」

マリー「それで?あなたどんな魔法使えるの?」


私「それがー。私...自分で使ったことがなくてー...」


マリー「...」


マリー「やっぱり、教えるのやめよっかなー...」

私「まぁまぁ...そう言わずー」


私「魔法は使えなくとも魔力には自信があります!」


マリー「ふーん...」

マリー「言ったわね!」


私「はい!」

マリー「じゃあ、この玉に込めてみて」


私「はい!」


私はマリーさんから差し出された水晶玉に魔力を込めた。

すると、水晶玉は紫色に変化した。


マリー「へー」


ずっと薄目で私を見ていたマリーさんの目が大きく見開いた。


マリー「闇ねー...フフッ」

マリー「いいじゃないっ」


マリーは水晶玉を上にあげ、下からじっくりと覗き込んだ。


マリー「魔力量は確かにあるかなりね。」

マリー「あと何これ?あなた妖精とでも契約しているの?」


私「はい。そうです」

私「そんなことまでわかるんですね!」


マリー「当たり前じゃない。私を誰だと思っているのよ...」

マリー「あと、あなたが契約している精霊ってそこらの精霊ではないようね...」

マリー「この魔力...かなり質が良い...」

マリー「歴代の名立たる精霊に匹敵するぐらい...」

マリー「闇って...まさか...シェイド?」

マリー「フフッ...そんなはずないわよね...」

マリー「あなたみたいなのに...」


私「あのー...そうですけど...」

マリー「はぁ?そんなわけ...」


シェイド「ん?なんか俺の噂してるのか?」

シェイド「また俺の悪口か?主」


マリー「わぁ!びっくりした急に!」


シェイドが姿を現した。


マリー「あなたがシェイド?」

シェイド「あぁ。そうだが...」

シェイド「おまえさん俺のこと知っているのか?」

マリー「知っているも何も...」

マリー「勇者に仕えていたっていう伝説の精霊じゃないっ」

マリー「あなた本当に?」

シェイド「あー。遠い昔の話な...」

シェイド「あと仕えていたっていうは勘違いだ」

シェイド「なんで俺があのバカに仕えていたことになってんだ...」

シェイド「ケッ...!最悪だな...」

マリー「まさかね...これは本当に...驚き...」


私「へー...シェイドってそんなにすごい精霊だったんだっ」

私 「ふーん...」

シェイド 「疑っていやがるな主」

私 (この羽虫がねー...)

シェイド(羽虫言うな!)


マリー「でもこれなら...」


マリー「ねぇ。シェイド。あなた彼女に魔法教えられるでしょ?」


シェイド「まぁな。でも、主は魔力を一気に込めることはできても」

シェイド「まだ、安定的な放出はできねぇ」

シェイド「魔法の使い方は教えられるが、放出に関しては俺ではムリだ」


マリー「つまりは、それさえ教えればあとは教えられるってことね」

シェイド「あぁ。まぁ...そうゆうこったな」


マリー「なるほどねー...」

マリー「んー...」

マリー「じゃあ、私がそれを教えるわ」

マリー「その後は頼んだわよ」

マリー「あなたのご主人でしょう?」

シェイド「あぁ。わかったよ」

シェイド「面倒くせぇー...」


マリー「じゃあ、もう今日も遅いし明日からね」


私「やったー。教えてくださるんですね!」


マリー「何をそんなに喜んでいるの?」

マリー「私才能がないと感じたらあなたみたいなのすぐに切り捨てるから...」


私 (あぁ...厳しいタイプ...それともツンデレか?ハハッ)


マリー「あー。やっぱりやめようかなぁー...」


私「ごめんなさーい!」


マリー「本当にそのダダ漏れを何とかしてもらわないとねー」

マリー「私、あなたに対して牙を向けるかも」


私「ヒィエー...」

私 「それは私も直したいですっ...」


葵「うぅ...」


お兄ちゃんが急に倒れ込んだ。


私「お兄ちゃん!」

葵「大丈夫...」

私「大丈夫じゃないって...」

私 (また一段と薄くなってる...)


マリー「ちょっと待ってて!すぐ戻るから!」

マリーは急いで館へ戻った。


マリーは館から瓶に入った黒い粒が入ったものを持って来た。

マリー「早くこれを飲みなさい!」


私はそれを一粒お兄ちゃんの口に含ませた。


私「飲んで...」


様子が少し落ち着き、眠りに入った。


私「よかった...」

私「本当によかった...」

私「マリー先生...ありがとうございます...」

私「本当に...本当に...」

私「...うぅ...」


私「このお礼は必ず...」

マリー「当然よ」


マリー「あなたのお兄さん魔素に耐性がないみたいね...」

マリー「本当に早くなんとかしないと消えてしまうよ...」

マリー「さっき飲んだ薬はただ進行を遅らせるだけだから...」


私「もう...本当になんで...なんで付いてきたの...」

私「バカッ...本当にバカ...」

私「本当に...なんで...消えちゃうんだよ...うぅ...」

私「お兄ちゃん...」


私 (ダメだ!明日からじゃダメだ...もう時間ないんだ...)

私 (早く元の世界に戻らないと...)


私 「マリー先生お願いします」

私「今から教えてください」


マリー「今からってもう日も沈むし...」


私「お願いです!もう時間がないんです...」

私「お願いします!お願いします!」


私はマリー先生に懇願した。

マリー「...」


マリー「わかったわ...」

マリー「まずは、葵をベッドに運びましょう」


私「ありがとうございます...」

私はマリー先生に深く頭を下げた。


私 (私がなんとかするから...)

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