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忘却のグレーテ  作者: だい
第二章
41/116

予言の書


葵「朱音行こうか...」

私「うん!」


「グガァー!!」


葵「朱音!危ない!」

葵「でっかい鳥がこっちに向かってくる!」

葵「逃げろっ」


私「ん?」

私「あー」

葵「早く逃げろって!」

私「大丈夫。大丈夫」

葵「何が大丈夫なんだよ。猛禽類だぞ」

私「だから大丈夫だって」

葵「はぁ?」


私「おーい!グリフォーン!」

葵「グリフォン?」

私「そう。私のお友達」


「グガァー!」


私「やっぱり、私の知ってるグリフォンだ」

私「フフッ…元気そうでよかった」


「ガガガガ…ズズズズ…」

グリフォンが着地した。


私「久しぶりね」

グリフォン「グガァー!」


グリフォンが私の服をクンクン嗅ぐ。

私「ん?」

私「そうゆうことか」


私「今日はご飯持っていないよ」

グリフォン「グガァー…」


私「でも、ちゃんと頑張ってくれたら買ってあげてもいいけどな」

グリフォン「グガァー!」

グリフォンは翼を大きく広げた。


私「フフッ…カワイイッ」


私「ん?」


私はグリフォンの甲冑の隙間に何か挟まっていることに気がついた。


私「何か挟まっている」

私はそれを取り出した。


私「王様からの手紙だ」

私「なになに…」


私「グレーテ殿

元気であるか?久しぶりであるな。異空間から知っている魔力を感知したので、もしやと思いグリフォンをよこしたのだ。今我が国は魔王軍との戦中である。状況は決してあまり良くない。我らもあと一週間もつかどうか… しかし、そちがこちらの世界にやって来た時、『予言の書』に更新があったのだ。これまではどうやっても世界が滅ぶ結末しか記載されてはいなかった。だか、微かではあるが、薄らと世界が救われる未来の追記があったのだ。『闇の勇者が世界を魔の手から救う』とな。おそらくまだ確定した事実ではないのであろう。グレーテ殿。頼む。この世界を魔王の手から救っておくれ。そちが最後の望みだ…」


私「そんな…」

私「私が勇者?世界を救う?」

私「信じられないよ…」


葵「そうだよな。そんな事言われてもいまいち実感は湧かないよな」

葵「まぁ、難しいことは考えずにとりあえず今のことを…」


葵「ぐぅっ!」


お兄ちゃんが苦しそうな様子でしゃがみ込んだ。


私「お兄ちゃん!」


葵「大丈夫だ…」

私「大丈夫じゃないよ!」

私「また、体が!」


お兄ちゃんの体がまた一段と薄く透けて見えた。


私「急いでマリーさんの所に行こう!」

葵「うん…」


私「早くグリフォンに乗って!」


私はお兄ちゃんを後ろに乗せて、自分は前に乗った。


私「グリフォン。またお願いね」

私「これぐらいの高さだったら行けるわよね?」

私「あっちの方角にお願い!」


グリフォン「グガァー!!」


私「お兄ちゃんしっかり捕まっていて!」

葵「あぁ」


私「グリフォンお願い!」


グリフォン「グガァー!」


グリフォンは下に身を放り投げた。


葵「うわぁーー!」


私「まぁ、最初はそうなるよねー…」


私たちは魔女マリーを探しに旅に出た。





















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