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忘却のグレーテ  作者: だい
第二章
37/116

変わり果てた世界

私は絵本に吸い込まれた。


目を覚ますと目を疑う光景が広がっていた。


空は暗く黒紫色の雲に覆われ、空気が澱んでいた。


私「この世界で何があったの?」

私「ウェーゲは?」


私は丘の上の方にあるウェーゲの方に目を向けた。


私「えっ...なんで...」


ウェーゲからは黒煙が上がり、炎が立ち込めていた。


私「本当に何があったの...」


私「急いで行かないと...」


???「痛ってー...」


上から誰かが落ちて尻餅をついた。


???「バーバラに連れて来られた時は、こんな急に上から落とされることはなかったのに...」


葵「よっ!朱音」

私「えっ!お兄ちゃん!」

葵「来ちゃった...」

私「もう!...来ちゃった。じゃないっ!」

私「え...なんで来たの...」


私「私、待っててって言ったのに!」


葵「へへっ...」

葵「そんなの無理に決まってるだろ...」

葵「朱音を危険な場所に一人では行かせられない」

私「でも...」


葵「あぁ。わかってる。このままだと俺消えちゃうんだろ?」

葵「だから、消えない方法を探せばいいんだよ」

葵「だろ?」

私「そんな方法あるかわからないよ...」

葵「まぁ、そうだけど...」

葵「でも、まだ何も調べていないだろ?」

私「そうだけど...」

葵「だから、これから調べればいいんだ」

私「...」


葵「本当はな...朱音の言うとおり待っていようと思った」

葵「朱音があっちの世界に行った時、本当にそれでいいのかなって考えたんだ...」

葵「それで、急に父さんの言葉を思い出したんだよ...」


葵「朱音を頼むって...」

葵「二人でどこかに行く時、いつも俺は父さんにそう言われていた...」


葵「朱音に何かあって一生後悔するよりかは、行った方がマシだなって思った」

葵「だから、朱音には多分怒られると思うけど、「行こう」って決めた」


私「だからって...もうっ!なんで本当に来たの!」

葵「ハハッ...怒ってる怒ってる...」


私「っ...うっ...」

私「私は本当にお兄ちゃんが消えちゃうんじゃないかって心配なの...」

葵「大丈夫だ..朱音...なんとかなる」

葵「なんとかするんだよ...」


私「もう...バカ...本当にバカ...」

葵「まぁ、そう怒るなって...」

私「...」


葵「それにしてもひどいな...何があったんだ...」

私「わからない...」


葵「それで...とりあえず、村に向かうの?」

私「うん...」


私たちはウェーゲに向かうことにした。

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