魔法王国エイジス
-----入国------
私「うわぁー!」
魔法の国ということあって、その場にあるもの全てが目新しいかった。
私「あの人…手から水が!」
私「あの人は!えっ!すごいっ!植物が一瞬で芽から花に」
私「あの人は息を吹きかけて火を出し、屋台をしている!」
私「これぞ魔法の国!」
ジャック「うん」
私「なんて…なんて素晴らしいの!?」
ジャック「キミが思っていたのと違ったかい?」
私「うん!全然ちがう」
私「魔法の国ってもっと薄暗くて、とても不気味なのかなって思ってた」
私「でもそうじゃなくて、とても活気があってなんだかいい感じ」
私「痛たた!」
ジャック「やっぱり、痛いんだね」
私「うん...」
私は足の踵を確認した。
私「うん。少し膿んできているみたい...」
ジャック「まずは、お薬を買いに行こうか」
私「うん...ごめん」
ジャック「でも、どこに行けばいいのか...」
私「うーん...」
私「あそこに案内場って書いているよ」
私「あそこで聞いてみよ」
ジャック「うん」
私「すみません...」
案内所の人「はい。どこかお探しでしょうか」
私「カワイイっ!」
案内所の人「え?!」
ジャック「でた。女たらし」
ジャック「痛って!」
脇腹をつねった。
ジャック「本当にキミって子は元気になったと思ったらすぐこれさ」
案内所の人「あの...すみません...ご用件は...」
私「あっ。すみませんっ!」
私「私、お薬屋さんを探しておりまして...」
案内所の人「お薬ーですか…」
案内所の人「うーん...」
案内所の人「お薬じゃないとダメなんでしょうか」
私「と言いますと?」
案内所の人「ご存知の通り魔法の国ですので、治癒術師様を探された方が早いかと」
私「そっかー。医学より魔法の方が発展しているからですね」
案内所の人「そうですね。そちらでしたらご案内できます」
私「お願いします!」
案内所の人「はい。では街の地図をお渡ししますね」
案内所の人「現在地はココでして、この辺りに治癒術師様のお店があります」
私「ご丁寧にありがとうございます!」
案内所の人「また何かありましたら、案内人の私、『ネム』にお気軽にお尋ねくださいっ」
私「カワイイお名前ですねっ!」
案内所の人「とんでもございません」
ジャック「さぁ、グレーテ」
私「あのー。ネムさんってお休みの日って・・・」
ジャックが私の背後にしゃがみ込んだ。
ジャック「ツンツン」
ジャックが私の踵を指で突いた。
私「痛っ!痛ったーい!」
ジャック「へへっ。お返しだよっ!」
私「ジャックゥー!」
ジャック「ふん!キミに怒鳴られる筋合いはないねー」
ジャック「さぁいくよっ!」
私「クゥッソー!」
可愛いネムさんに別れを告げ、目的地へと向かった。