表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/25

4、どうなってんの!?


何かが触れた気がした。

脚とかお腹とか、首とか……頬っぺた?

唇にもかな?

まだ眠いけど擽ったくて、ぼんやりした頭を横に振って、目を開いた。


ぱちくり。

見えたものに瞬きをした。


驚いた。

驚き過ぎて、声も出ない。

……というか、固まった状態(フリーズ)とはこういうことを言うのだろうと後に思った状態になった。


綺麗な榛色の瞳が見える。

瞳だけじゃない。

見惚れる程に美しい顔面が至近距離にある。

ソファに寝ている私の上に覆い被さるみたいに……彼はいた。


なんで?どうして?


「おはよう。目覚めた?」

「……ぁ、はい、おはようございます」


うおおおおおおおお!!!しゃべった!!!!!

しかも、見たことない目映い笑顔だと!!??

いや、全スチル解放出来てたら見れたか?

推しがっ、推しが目の前にいる!!!


「反応薄いね。まだ眠い?」


いやいやいや、どう反応して良いかわからないだけです。眠いことは眠いけど。

この場合、頷いておくべきかな?


「かわい」

「…………っっ!?!?!?」


小さく頷いたら、いきなりキスされた。

え?キス?キスだよね??

チュってされて、更にペロッと唇を舐められた。


なんで?どうして?


夢でも見ているのかな?

推しがここにいることも、推しが私にこんなことするのもゲームの続きが出来なかった私の妄想だ。ゲームの世界に転生?したってのも夢かもしれない。

夢なら、女性らしさのあるヒロイン(ひなちゃん)になりたかったんだけど……。


「いきなりこんなことしてごめんね?でも、キミがここにいるのが嬉しくて」


ぎゅって抱き締められる。

小さなサポ子が潰されちゃうんじゃないかと心配したけど、彼は優しく優しく抱き締めてくれていた。

心臓バクバク。

でも、心地良い。温かくて、良い匂い。

イケメンは全てにおいてパーフェクトなのか。

夢なら抱き付き返しちゃっても、良い……よね?


彼の背中に恐る恐る手を回してみた。

ピクリと反応して、「ヤッバ」と呟いていた。

何がヤバいんだろ?

……ん~、背中が広くて私の腕じゃガッチリホールドするのはムリ!

190㎝あるってプロフィールには書いてあったから、体格差から難しいか。

ふふん、推しを堪能。

こんな幸せを夢でも堪能出来るなんて嬉し過ぎる。


「ホント、ヤバい……さほちゃんかわいすぎ」


ちゅっちゅっちゅっと頭、こめかみ、頬とキスされて、また至近距離で見つめ合う。

かわいいと言われて嬉しい。

推しにかわいいと言われているんだ。嬉しくない訳がない。

しかも、さほちゃん呼び!

甘々な表情で微笑まれているし、私もヤバい。


「……うぅ、せつくん……しゅき」


気付いたら、声に出してしまっていた。

推し尊い!


「それ、ホント?」


額と額、鼻先までくっ付けて聞かれて、くらくらする。

「うん」と頑張って答えたら、「両想いだ!」とまたぎゅってされた。

ヤバいヤバいヤバい。

心臓が爆発する。


幸せ過ぎて、このまま死んでも良い……と想いながら、夢の中で気を失った。






優しい手で頭を撫でられる。

夢の続きでも見ているみたいで、ヘラリと笑ってしまう。

微睡む中、二度寝しそうなところで……。


「また遅刻しちゃうよ。さほちゃん?」


と推しの声。

夢と言うには頭が冴えてきて、頭から頬に移った優しい手が温かく存在を主張する。

ガバリとベッドから飛び起きて、私の脇……ベッドに座る制服姿の推しを見た。

夢じゃない?本当にいる??


「おはよう。目覚めた?」


デジャヴウウウウウッ!!!!


朝から目映い笑顔いただきました!!

目映過ぎて目が潰れる!!!!!

両手で顔を覆った。

寝起きの(きちゃ)ない顔も隠せた。




なんで?どうして?どうなってんの!?









【サポートキャラだって恋したい!】






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ