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24、心配になる~!


玄井先生は自己紹介が終わった後に、改めて注意事項を幾つか言ってから帰って行った。

一先ず解散して新たなシェアメイト達は自分の部屋になる部屋に荷物を持って向かう。

すでに一階の二部屋は使っているので、節くんが空部屋に案内していた。

個部屋は一階に三部屋、二階に三部屋。

先輩達は二階に上がって行き、蒼くんが私のもう一方の隣の部屋に入る。お隣、蒼くんか……。


少し経ち、そろそろお昼ご飯という時間帯。

リビングで通販番組を観ていたら、「何か作ろうか?」と節くんが声を掛けてくれる。

節くんのご飯は美味しい。美味しいけど、朝ご飯も作ってもらったのに悪いと思う。

でも、節くんが作った料理も食べたい。

欲求には勝てず、せめて「お手伝いします!」とテレビを消して節くんの後を追った。


「なになに?何か作んのー?」


冷蔵庫から使う食材を出していたら、カユさんが二階から降りて来た。


「お昼になるから節く……節先輩が作ってくれると」

「アハハ、いつも通りの呼び方で良いんじゃない?一緒に暮らす訳だし。それに付き合ってんでしょ?」

「は、はい!」

「さっちん、やっぱかわいー!」

「でしょー?」


カユさんの可愛いと言う言葉に節くんが同意した。

アルバイト先の、私を可愛がってくれる常連のお姉さま方と似たやり取りをしょっちゅうしているから、反射的に返した様だった。

恥ずかしいなー。


「それはそーとぉ、おーじ先輩!」

「んー?それ、オレのこと?」

「そーですよ。で、お昼作るんなら、あたしの分もお願いして良いですかー?」

「良いよ。……さほちゃん、蒼くんにもお昼作るけどいるか聞いて来て?」

「はい!」


他の二人には聞かなくて良いのかな?


とりあえず、蒼くんの部屋の扉をノックするとすぐに返事があって、顔を見せた。


「どうした?」

「節くんがお昼作ってくれるんだけど、蒼くんもいるか聞いてって」

「先輩が作るんだろ?いる。……というか、俺も手伝うよ。片付けも終わったし」

「うん、わかった」


キッチンに一緒に戻って何を作るのか聞くと、炒飯にするって。後、汁物としてコンソメスープだけど、そっちは蒼くんが作るという。

二人共手際が良くてキッチンでうろちょろすると邪魔な気がして下がって、カユさんと眺めていた。

節くんは解るけど、蒼くん料理出来ないんじゃなかったっけ?私より手慣れているぞ??

スープだけではなく、サラダも手早く作ってしまうのだから。


「料理のできるイケメン良いねー?」

「ものすごく良いです!」


全力で同意した。


テーブルに四人分並べた時に他の二人のことを気にする私に節くんもカユさんも「ほっといて良いよ」とか「あの二人は勝手にどこかに食べに行くっしょ」とかどうでも良さげだった。

気にし続けても仕方がないから、四人で美味しくお昼頂きました。

少し賑やかになった食卓が楽しくて、また時間が合う時は一緒に食べたいと言ったら、私を抱き締めようとした節くんを突き飛ばしてカユさんが抱き締めてきて、また、と約束してくれた。カユさんもなかなか激しい人だ……。


ご飯後は一緒に片付けてから、連絡先を交換した。

そして、「バイト行ってくんねー!」と楽しげに出掛けて行った。

カユさんのアルバイト先は商店街の中にある可愛い小物を置いている雑貨屋さんというから、また今度お邪魔したい!じっくりは見ていなかったけど、そんな店あった気がする。知り合いのいる店だと知ったら途端に行きたくなるのはなんでだろうね?


まだ私達……私と蒼くんはアルバイトまで時間があるから、節くんも含めて三人でリビングで時間を潰していた。

蒼くんの自己紹介で言っていたゲームが気になったから、タイトル見せてもらったんだよね。

格ゲーにRPG、脳トレ系、恋愛シミュレーションに育成系と幅が広い。恋愛だって、ギャルゲーだけじゃなくて乙女ゲーまであるし。

ゲームオタクか?

前世の幼馴染みが揃えていたタイトルの並びを思い出した。

同類の臭いがする。

アイツみたいに仕事以外はヒッキー生活にならないと良いけど。


なんか、心配になる~!









【サポートキャラだって恋したい!】






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