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16、私一人に!


入学式後の三日間は短縮授業。

明後日からは通常授業になるから、三年間お世話になる町に早く慣れておきたい。


という訳で、学校から帰ったら町に繰り出すぞー!


無駄にテンション上げなきゃやっていけんよ!

クラスの女子の輪から弾きにされた。クラスの女子から広まったのか、他のクラスの女子からも遠巻きに睨まれる様な視線が送られて、こそこそと何か話していた。

被害妄想と言いたいが、話し掛けても無視されるのだから、只の妄想ではないよ?

どうやら、クラスの女子の中心にいつの間にかなっているヒロイン(ひなちゃん)が何かを言ったみたい。

まだ三日目で、それは酷過ぎるんでない?

サポートキャラクターとしてサポートしないから?もしかして、昨日蒼くんとの時間を邪魔したと思われているから?どっちも私の所為じゃないよね?

女子達から弾きにされてぼっち決め込んでいたら、蒼くんが声を掛けてくれて男子の輪に入れてもらえから寂しくはないけど……代わりに更に「男子に媚びるウザイ女」という称号を頂きました。媚びてねーよ。媚びる女は男とどつき合いしねーよ?

だから、男子達からは「外見詐欺」の称号を貰った。見た目は小動物みたいに()()()のに、中身はとんでもない猛獣だと。ハッハッハッ!野郎共は言ったぞ!この見た目を「可愛い」とな!!!それが聞けたら、中身が猛獣でも構わんよ。


そんなことがありつつ、アルバイト探しも兼ねて町に出ました。一旦帰って着替えてからね。

実は夕方には節くんのアルバイト先に行くことになっている。アルバイトを探していると昨夜話しになった時に「オレのアルバイト先(ところ)にもおいで」とお誘いがあったから楽しみだよー!求人誌を入学式の日に広げたまま眠ってしまったからね。だからアルバイトのことを気にしてくれたみたいだ。

後、出しっぱなしにしていた求人誌とかを片付けてくれたのは節くんだった。ごめんなさい。ありがとうございます。

それまでは、蒼くんに巻き込まれて男子と町歩きだ。


巻き込まれたってのがどういうことかって?

私は一人で行く予定だったのに、蒼くん……ひなちゃん率いる女子グループに放課後のお誘いを受けたのだ。なんでも、ケーキの美味しい喫茶店を見つけたとのことで。

ゲームの蒼くんのプロフィールには好物がケーキって書いてあった気がする。それでか?

しかし、彼女らのことが苦手だったのだろうね。只でさえ女子の圧が強かったのもあって、約束もしていないのに「手助達との約束があるから」と言った。その瞬間、女子達の鋭い視線が私一人に向いたんだよ。私一人に!

巻き込まれまいと一斉に帰ろうとする男子達の中から二人程捕まえましたよ。私一人を置いて逃げようなんて……然うは問屋が卸さない。蒼くんは、()と言ったのだから複数人いないとね?


と、いうことで蒼くん達と町に出ました。

行かなかったら行かなかったで後々バレた時が怖いからね。女子の情報網は侮ることなかれ。行ったら行ったで怖いけど。いざという時はしっかり蒼くんには女子達の贄になってもらうから良いんだ。


学校は幾つかの町の境にある。

畑や山に囲まれた町や海に面した町、ビルの建ち並ぶ如何にも都会という雰囲気の町もあったりして、ゲーム内の時間経過や攻略具合でヒロインが攻略対象と遊びに行ったりする。

生徒達は各々好きな町に散って暮らしているが、ゲーム同様に私や蒼くんの暮らす町は住宅地と商店街、外れには工場が幾つかある比較的平凡な雰囲気の町だった。一応、この町を選んだのは私自身ではあるけれど、思い出す前の思考には強制力の様なものが働いていそうな気もする。

節くんとの関係に高望みなんてしていなかったし、町の雰囲気で選ぶなら海に近い町を選んでいただろう。


まぁ、今の町もなかなか住み易いとは思う。

ハウスから商店街は近いから買い物が楽そうだもん。学校までは徒歩30分ぐらい掛かるけど。

昨日はその道を蒼くんに往復させたの?

ひなちゃん……攻略する為なのかもしれんが、ちょっと考えてあげなきゃならんよ。


今回は蒼くんも商店街の方を見て歩きたいみたいだから気兼ねはしない。

ただ、毎回ひなちゃん避けに友達巻き込まないでね?









【サポートキャラだって恋したい!】






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