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初めてのVRMMO ~三十歳から始めるオンラインゲーム~  作者: こばやん2号
第五章 無人販売機と転移ポータル
26/26

26話「掲示板の住人、ステーキ料理人の無人販売機を求めて……」



【雑談掲示板 No52】


――――――――――――――――――――――――――――――――



 256:【名無しのプレイヤー】


 それは最早アリみたいじゃなくてアリだろ!!



 257:【名無しのプレイヤー】


 そんな話はともかくとしてだな、いよいよAFO初のアップデートが来たな!



 258:【名無しのプレイヤー】


 やっぱ注目すべきは【無人販売機】だよな!



 259:【名無しのプレイヤー】


 だな、特に生産職のプレイヤーからすれば店番をする手間が省けるようになったから、これで生産に集中できるようになったんじゃないか?



 260:【名無しのプレイヤー】


 しかし、無人販売機の見た目が食券販売機みたいなことになってるのは、このゲームにあんまし合わない感じな気がするんだが……。



 261:【名無しのプレイヤー】


 それはツッコんではいけないことさ……。

 機能面では全く問題ないのだから、見た目にまでクオリティを求められても……。



 262:【名無しのプレイヤー】


 261は運営の回しもんか何かか?

 でもまあ、言っていることはわからんでもないが……。



 263:【名無しのプレイヤー】


 ところで、ステーキ料理人は無人販売機で料理を出すのかね?



 264:【名無しのプレイヤー】


 俺も気になってたんだよなー、で実際の所はどうなんだ?



 265:【名無しのプレイヤー】


 出すんじゃないんですか?

 彼も料理人ですし、実際プレイヤーに料理を販売してたみたいですから。



 266:【名無しのプレイヤー】


 だとしたら、俺は全部買い占めるぞ!!



 267:【名無しのプレイヤー】


 それは、ルール違反ですよ……。

 たぶん彼もそこは理解しているでしょうし、購入制限を設けてくるのでは?



 268:【名無しのプレイヤー】


 今更だけどよ、無人販売機ってなんぞや?

 具体的にどんなことができんの?



 269:【名無しのプレイヤー】


 ・アイテムや装備品を指定した価格で販売できる。


 ・一度に購入できる個数も決めることができ、一度購入してから次に購入できるまで六時間開けなければ再購入はできない。


 ・メッセージボードで出品者と販売主とでやり取りができ、リクエストや購入した感想を残すことができる。


 ・街やフィールド毎に一つだけ設置が可能で、最大三つまで設置が可能。



 これくらいじゃないかな?



 270:【名無しのプレイヤー】


 まさに自動販売機みたいだな、見た目は食券販売機なのに……。



 271:【名無しのプレイヤー】


 それはもう言ってやるな……。

 運営としてもそこは考えてなかったんだろう。



 272:【名無しのプレイヤー】


 これって、誰がそこに無人販売機を設置したとかわかるんですかね?



 273:【名無しのプレイヤー】


 え? どゆこと?



 274:【名無しのプレイヤー】


 詳細プリーズ!



 275:【名無しのプレイヤー】


 272が何か思いついたらしいな、言ってみそ?



 276:【名無しのプレイヤー】


 もしかして、狙ったプレイヤーの無人販売機を購入する場合、どこに設置してあるかがわからないと購入できないんじゃないかと思ったんですよ。

 販売機自体はそこに設置してあるというのは見た目でわかるんですけど、誰がいつその無人販売機を設置したのかっていう詳細が記載されていないっぽいんです。



 277:【名無しのプレイヤー】


 てことは、ステーキ料理人の無人販売機を見つけるか知ってる奴に場所を教えてもらわないと、延々と探し回ることになると?



 278:【名無しのプレイヤー】


 うはっ、マジかそれ。

 今から五十年くらい前にそういう家庭用据え置きゲームがあったって聞いた事あるけど、そんな感じっぽいな。



 279:【名無しのプレイヤー】


 これは、捜索隊を結成しなければなるまい……。



 280:【名無しのプレイヤー】


 よし、只今を以って我ら【ステーキ料理人無人販売機捜索隊】通称SRMSを結成する!!



 281:【名無しのプレイヤー】


 おー!



 282:【名無しのプレイヤー】


 おおー!!



 283:【名無しのプレイヤー】


 というか、肝心のステーキ料理人は今どこにいるんだ?

 それが重要だろ。



 284:【名無しのプレイヤー】


 私の得た情報では、第二の街ツヴァイトオルトで活動中という報告が入っているわよ?



 285:【名無しのプレイヤー】


 おk、では諸君、ツヴァイトオルトでステーキ料理人の無人販売機の捜索を開始する!!



 286:【名無しのプレイヤー】


 おk!!



 287:【名無しのプレイヤー】


 ラジャ!!



 288:【名無しのプレイヤー】


 承知!!



 289:【名無しのプレイヤー】


 よっしゃー、すぐに死に戻って捜索するぜ!!



 290:【名無しのプレイヤー】


 貴様はいつもそうだろうが!

 今回だけ特別みたいな感じで言うな!!



 291:【名無しのプレイヤー】


 二人とも落ち着くでござるよ……。



――――――――――――――――――――――――



 765:【名無しのプレイヤー】


 見つけたか?



 766:【名無しのプレイヤー】


 いや、見つからない。

 他の奴はどうだ?



 767:【名無しのプレイヤー】


 こっちもダメね、無人販売機はちらほらあるけどほとんどモンスターの素材ばっか売られているわ。



 768:【名無しのプレイヤー】


 まさかとは思うが、ステーキ料理人が無人販売機自体を利用しないというオチじゃないだろうな?



 769:【名無しのプレイヤー】


 そんなことはないんじゃないか?

 あの人料理人なんだから、自分が作った料理を他の人に提供する……はず。



 770:【名無しのプレイヤー】


 あ、でもあの人料理をメインに活動してるわけじゃないってこの前言っていたような……。



 771:【名無しのプレイヤー】


 え?



 772:【名無しのプレイヤー】


 ええ?



 773:【名無しのプレイヤー】


 E?



 774:【名無しのプレイヤー】


 じゃあ今回ステーキ料理人が無人販売機を出すことはないってわけか?



 775:【名無しのプレイヤー】


 そんなー、俺たちの希望がああああ!!



 776:【名無しのプレイヤー】


 もうスフェリカルラビットのステーキが食べられないのかああああああ!!!



 777:【名無しのプレイヤー】


 せっかくの777番なのに、なんというアンラッキーだあああああ!!



 778:【名無しのプレイヤー】


 うん?

 彼が無人販売機を出さないっていう話になってるけど、今から設置するみたいだよ?



 779:【名無しのプレイヤー】


 なに!?

 そ、その話詳しく!!



 780:【名無しのプレイヤー】


 詳細プリーズ!!



 781:【名無しのプレイヤー】


 はよはよ!!



 782:【名無しのプレイヤー】


 おまいら餅つけ!!

 文字通り、餅をついて落ち着くんだ!!



 783:【名無しのプレイヤー】


 782が一番混乱してるじゃねえか!!



 784:【名無しのプレイヤー】


 えっと、さっき彼がログインしてきたのをフレンドリストで確認したから、いつも彼がいる場所に向かったんだ。

 そしたら、すぐに無人販売機を設置するって話になって今から設置するみたいだよ?



 785:【名無しのプレイヤー】


 どこだ!?

 どこに設置するんだ!?



 786:【名無しのプレイヤー】


 おせえて、おせえて!!



 787:【名無しのプレイヤー】


 てか、ステーキ料理人とフレンドとかどんだけうらやまなんだよ!

 俺もフレンド登録お願いしたけど、断られたわ……。



 788:【名無しのプレイヤー】


 俺も断られた……。



 789:【名無しのプレイヤー】


 あたしも、胸の谷間見せて誘惑したのに……。



 790:【名無しのプレイヤー】


 あー、彼は結構親しくなったプレイヤーとしかフレンド登録しないからね。

 あたしもひょんなことから知り合いになって、その流れで登録したって感じだったし。



 791:【名無しのプレイヤー】


 てか789の行為はけしからんぞ!

 そんなんだから断られたんじゃね?



 792:【名無しのプレイヤー】


 まったくだ。

 今すぐお兄さんにも胸の谷間を見せなさい!!



 793:【名無しのプレイヤー】


 そうだそうだ、今すぐ見せるんだ!!



 794:【名無しのプレイヤー】


 な、なんでそういうことになるのよ!!

 あんたたちに見せる谷間はねぇ!!



 795:【名無しのプレイヤー】


 それ四十年くらい前にどっかの芸人がやってたネタじゃねぇか!!

 さては794はBBAだな!!



 796:【名無しのプレイヤー】


 なんだ、BBAかよ!!

 じゃあいらねぇわ。



 797:【名無しのプレイヤー】


 右に同じく



 798:【名無しのプレイヤー】


 俺も遠慮します。



 799:【名無しのプレイヤー】


 なんで、あんたらに振られた感じになってんの!?

 BBAじゃないわよ! これでも、まだ二十代なんだからね!!



 800:【名無しのプレイヤー】


 あのー、彼が無人販売機設置し終わったので今から買ってくるね。

 あと、無人販売機の設置場所はツヴァイトオルトの商業区にある【食事処ローピン】って食堂ね。じゃあさいならー。



 801:【名無しのプレイヤー】


 聞いたか、おまいら?

 さっそく行動を開始する!!



 802:【名無しのプレイヤー】


 おk、フレンドにも教えてやらなくちゃ!



 803:【名無しのプレイヤー】


 マジか、俺今第三の街だからなー。

 フレンドに買っておいてもらおうかな?



 804:【名無しのプレイヤー】


 数に限りがあるかもしれんから、欲しい奴は自分で買った方がいいかも。

 てことで、俺はもう列に並んでるんでこれにて失礼……。



――――――――――――――――――――――――



 その後、イールが無人販売機を設置したという情報は各方面に伝わり、食事処ローピンが一時入店できないほど人でごった返すというトラブルに見舞われるのだが、それはまた別のお話である。



 ちなみにその混雑を見て勘違いしたローピンが「ついに私の時代が来た」とか言っていたが、それが勘違いだとわかると厨房で一人涙を流しながらフライパンを振っていたとかいないとか……。

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― 新着の感想 ―
[一言] (//∇//)わくわくわくわくわく
[一言] 略してステキ料理人か。。。 (そうなると思った、な結果になったが一番弟子ではあるし、そのうちきっと。。。)  生産経験で戦力増強可能、わりとある設定だけど良いですね。(レシピ済みなら高速作…
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