↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
3/162

3話:「君・・・誰?」


 メニュー画面に表示されている、【☆?〇\\--mGz◇ydz】という謎の文字列。ふと、その文字を見つめる大和。



「よっよし……やってみるか……」



 覚悟を決めたような、はたまた自分を鼓舞するかのような声を出す大和。



 人差し指を突き出し、ゆっくりとメニュー画面の文字列にタッチしようと指を近づけてゆく。



 そしてその指が画面に触れようとしたその刹那せつな――。



【パンパカパーン! パンパンパンパン!! パンパカパーーーン!!!】



「うぇあ!?」



 その瞬間心臓が口から飛び出そうになり、間抜けな声を上げてしまう。幸いにも周りに人はいなかったため、その奇妙な声は聞かれなかった。



どうやら定時になると時刻をお知らせするシステムが発動したらしい、モニターが出現しその画面内でとあるキャラクターが喋り出した。



「タワー・ファイナルをプレイしてるみんなーーー元気にやってるかぁぁい? このゲームのマスコット的存在、ミューキーちゃんがぁ~夜の9時をお知らせするよぉ~」



 という甘ったるい声とともに、このゲームのパッケージにも登場するキャラクター【ミューキー】が声を上げる。



 その姿形すがたかたちは、ちょうど小型犬と大型犬の間くらいの大きさで、耳はピンっと立っていて、まるでウサギを思わせるようなそれはとても可愛らしいものであった。



「ふうー」と先ほどの緊張を取り繕う(と つくろ)かのように、ため息にも似た一呼吸の息を吐きだし、改めて人差し指を画面に持っていく。そして、今度はためらうことなく強い意志を持って――。



「……ポチッ」



 押した。



「………………」



「………………」



「……うん?」



 10秒くらい経っただろうか? 奇妙な文字列を選択したが、これと言って変化がない。



「選択はできるけど、なにも起こらないパターンってやつか? なんだよー、ここまで焦らしておいてそういうオチですか?」



 と、落胆と安堵の表情を浮かべる大和だったが次の瞬間――。



【ピーー】



 今までこのゲームをプレイしてきて聞いたことのない効果音が、大和の耳に入ってきた。



「な、なんだこの音?」



そう思い、改めてメニュー画面を見てみると。



【クエストを開始しますか?  YES  /  NO】



 という選択肢が出ていた。



「クエストだって?」



 突然のことに戸惑いを見せた大和であったが、もうここまで来たら引き返すという選択は彼の中ではなかった。



「鬼が出るか蛇が出るか……試してみるか!」



 という意気込みと共に、YESを選択する大和。そして次の刹那――。



「うわああああ!!」



 突然周りが見えないほどの強烈な光が、大和の周りを包み込みその光に吸い込まれて行ってしまった。




 ☆ ☆ ☆




「うっ、うーん……」



 意識が再び戻った時に気づいた。



「……気を失っていたのか?」



 そう、大和は光の中に包まれ意識を失っていたのだ。



「ここは……どこだ?」



 体は何ともないかと自分の体を確認しながら、周りの状況を右手で探っていた時。



「ぷにゅ~」



 突然なにか右手にとてつもなく柔らかい何かが滑り込んできた。いや、掴んだと言ったほうが正しい表現だろう。



「この柔らかい感触は一体?」



 その感触がある方向に視線を向けたと同時に、大和はすべてを理解した。



「あっ、ああ、ああああ!?」



 そこにいたのは、この世のものとは思えないほどの美しさとまだ幼さが残る面影おもかげを持った絶世の美少女だった。見た目は十代後半だろうか、幼さの中に少し大人びた雰囲気が垣間見かいまみれる。



 髪の長さは短めで、髪型は【ショートボブ】に近い髪型をしている。その髪はまるでサファイアが淡い光を放つが如く光輝いていた。その見目の美しさにも驚いたが、何よりも驚いたのが彼女が服はおろか下着一つ身に着けていないこと。そして、自分が今鷲掴わしづかみしている物体Xが、彼女が持つたわわに実った2つの果実の1つであるということだ。



「どどどういうことだ!? どういう状況なんだこれええええええ!!」



 そんな絶叫とも悲鳴とも取れる声を発した時――。



「うっ、うーん……騒がしいわねぇ~もう目が覚めたのぉ~?」


 彼女のまぶたが開き、つぶらな瞳がゆっくりと動き出す。そして、二人の視線が重なった瞬間に大和が第一声を放った。



「君・・・誰?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。