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異世界転移 月夜の天使  作者: 浅田 奏
第1章(異世界)
4/4

4話(魔法?オーク襲撃)

ちょいちょい編集してます

だいたい一週間に1〜2回 投稿していきます

ティナ「大丈夫?」


鏡夜を心配そうに見つめるティナ


鏡夜「あぁ、大丈夫だ」

ティナ「そう、何かあったら何でも言ってね。私も先に下におりとくから」


そう言ってティナが部屋から出たあと、鏡夜はまた、頭を抱える。


この状況は異常だ。


身体にかすり傷一つ存在せず、他人の家で何事もなく普通に看病してもらっているなんて。


普通なら警察に保護され、今頃事情聴取だろう。


それに、あの家族から聞けば俺は、荒野で倒れていたと言っていた。


鏡夜は少し考えたが説明のつかないことが多すぎて、これ以上はキリがないと思い、あの夫婦にここが何処なのかを聞くことにし、さっき渡してもらった服に着替えて部屋から出た。


出ると、鏡夜が寝ていた所から右手に2部屋ある。


よく見ると木でできた内装は所々が古びていてガタが来ている感じがした。


下へおりると直ぐに少し大きめなリビングになっていて、真ん中に8人ぐらい座れる大きなテーブルが置かれていた。


そこには新聞を読むティナの父親と


トントン、トントン


と包丁の音を鳴らしキッチンで料理をしているティナの母親がいた。


このごく普通の家庭風景が鏡夜には、暖かい温もりを発する光に見え、思わず言葉にでる。


鏡夜「‥家族‥」


ふと視線を感じ下を向くとティナがいた。


ティナ「お兄さん立つと、大きいねぇ

身長どれぐらいあるのぉ?」


ティナは背伸びしながら鏡夜との背比べをする。


ティナはだいたい150㎝ちょいぐらいか?


鏡夜「ひゃ、180ぐらいかな」

ティナ「ひゃぁー、やっぱり高いねぇ

じゃぁさ、じゃあさ、

歳いくつぅ?」

鏡夜「16」

ティナ「ウソォー?!すごいよ鏡夜君!」

ティナは妙にテンションが上がっている。


鏡夜はたじろぎながらも聞き返す


鏡夜「なにが?」

ティナ「なんとなんと!私も16なんだなぁ!同級生だねぇ」

?!!

鏡夜「な、ウソ」


見た目中学1~2年ぐらいにしか見えなかったのだが‥

人は見た目じゃないんだなと鏡夜は思った。


母親「あら、降りてきたんだね、

ん?‥‥

やっぱり、お父さんの服じゃ丈があわないわねぇ‥あんたの服 、今日中に洗濯するからね。」

鏡夜「あ、ありがとう、、ございます」

父親「よし鏡夜、はやく席につけ

ご飯にするぞ」


鏡夜は父親に誘導され席に着くと、ティナもルンルンで鏡夜の隣の席についたと思うと、歌いだす。


ティナ「わーい!あっさご飯、あっさご飯!」

母親「はいよ、お待たせ」


テーブルの上にはスープ、パン、サラダに、焼きベーコンが並んだ。


父親「ほれ、3日も寝たんだ、とりあえず食べろ、パンにサラダと、このベーコン挟んで食べるんだぞ」

ティナ「これ、つけると美味しいよ」

ジャム的な何かをティナが鏡夜にさしだす

母親「こんなのもあるよ、これも使ってみな」


ガヤガヤと、あれやこれやで食卓を賑わかし、朝食を終え、ひと段落ついた所で向かいに座るティナの父親から本題の話が始まった。


父親「よし、朝食も終えたことだし

本題に入ろう、鏡夜は何処からきたんだ??」

母親「あんた、唐突だねぇ」

父親「こう言うのはズバッと言ったほうがいいんだよ、で、どうなんだ鏡夜?

旅人って訳じゃなさそうだが」

鏡夜「ええ、そのことなんですが‥


鏡夜はここに来る前にどんなことが起きて、自分はどんなことをして来たかを全て吐き出した。


もちろん闇の組織の人間とはいえ

何人も殺しているということもだ。


そして‥自ら死を選んだことも


普通の人なら、この話を聞いたら鏡夜には近づかないだろう。


だが、この親子は、予想だにしない返答をはね返す。


父親「このご時世だ、そういうこともあるだろ。聞く所、向こうは野党だったのだろ?其奴らだって人は殺しているだろう、気にやむことはない」

鏡夜「えっ?!」


思わぬ反応に鏡夜はとまどった。


おれは人を殺したんだが?あれ?


母親「そんなことよりも」


そんな事なのか?

とツッコミを心の中で入れつつ母親の話しは続く


母親「あんたが死を選ぶなんて馬鹿げたことをした、ってことがが私は許せないよ」


母親が鏡夜の側にいき鏡夜を抱きしめた。


母親「あんたは立派に戦って生き抜いたんだ。誰だって剣先を向けられれば剣先を交えるしかないのさ、それに、力をもっているのなら、その力をもっと人々の為に使いな。あんたが死を選ぶには早すぎるよ。」


何だこれ?‥


鏡夜は、生まれてこの方抱き締められたという記憶はない


この親子が普通の人とは違う視点で鏡夜を見ていることはすぐに理解しているつもりだ。


だが、本気で気遣ってくれていることがヒシヒシと伝わった。


それが、鏡夜にとっては、とてつもなく嬉しかった。


この家族は俺を、見てくれている‥



ティナ「あれ、鏡夜君

泣いてるの?」


鏡夜は頬を伝う涙に驚き戸惑いだす


鏡夜「な、涙なんて‥」

母親「よっぽど辛かったんだね

いくら身長が高くても、あんたはまだ子供だよ」


母親は俺を抱きしめながら頭をなでた。


撫でられると余計に涙が溢れでそうになったので、大丈夫と言って離れてもらい涙腺を引き締め直すと

ティナが疑問そうな顔をしながら父親に質問する。


ティナ「ねぇ、父さん、鏡夜君が言う場所って何処の国なんだろぉ?ビルとか言う高い建物がいっぱいある街なんてみたことないよ。

初めは信じれなかったけど、鏡夜くんが嘘ついてるって感じでもなさそうだし。

それに、そんな場所からなんで荒野に倒れてたりなんかしたんだろう?」


父親「あぁ、話を聞くには信じがたいが、もしかしたら転移的なものなのかもしれんな。」


母親「転移だって?!

そんなことが本当に起こるのかい?

たしかに、超級位の魔法を使えるものは転移ができるらしいけど

使えるものなんて聞いたことないよ。

ましてや他人に魔法をかけれるなんて神の未技みたいなもんだ」


父親「あぁでも、発見した時の鏡夜の服は荒野に倒れていたにしては綺麗すぎたんだよ。

しかも荒野のど真ん中だ、歩きで食料すら持たずにいける場所じゃないだろ」


ティナ「確かにそうだよね‥」


さっきから転移だの魔法だの

この親子は何を言っているんだ?

非現実的な話を本気で喋っている。


あげくに出身国はどこだ?とか

俺はからかわれているのか?


と鏡夜は思いつつもこの家族がからかっているようには、なぜか感じなかった。


そして国を明かすと、そもそも日本と言う国の名前が通じなかった。


ティナ「にほん?初めて聞く国だね、父さん、そんな国なんてあったかな?」


父親「いや、俺も聞くのは初めてだ」


話をしていると玄関が騒々しく開き1人の男が慌てて声をだす。


「ムスタ!!オークが街に入ってきそおなんだ!!急いで準備してくれ!!!」


父親「何だと?!直ぐにでる!

鏡夜、話は後だ。仕事だティナ!行くぞ」


ティナ「まっかせてぇ!」


母親「あんた、気をつけてね」


驚くことに父親は戸棚の上から大きな三日月型のオノを取り出し、ティナは引き出しからナックルのついたグローブをはめるだした。


そして家を、男と飛びだしていった。


鏡夜にはなんのことだかサッパリわからなかった。


鏡夜「オークって‥‥何?」


と小さな声で鏡夜が呟くと母親に聞かれていたようで、母親が反応する


母親「おや?あんたオークぐらい知ってるだろう?さっき食べたベーコンはオークの肉だよ」


ガッシャァァン!!


途端に外から大きな音がする

母親「気になるかい?

そうだ、あんた見にいってみるかい?

夫とティナは、この街じゃちょっと有名なんだよ、ほら」


鏡夜「え、ちょっ‥」


母親に押され家からでると、そこは中世ヨーロッパぐらいを連想させる世界が広がっていた。


鏡夜「な‥なんだここは?」


あきらかに俺の住んでいたところじゃない。


なんだここ?


俺はどうしてこんな所に?


ふと前をみるとタルが散らばっている中に身体が馬鹿でかい巨漢が倒れている、恐る恐る近ずくと‥


!!!?


頭が真っ二つに割れている。


それよりもこの巨漢は、人ではなかった。


そこにいたのは豚のような鼻に、口元には上に反り返った鋭い牙が生えていた。


鏡夜「オーク‥こんなのが本当にいたのか‥」


っていうか俺はコレを食べたのか‥


鏡夜は少し顔を引きつらせた。


ティナ「鏡夜くーん、こっちこっち」


声のする方向をみると、ティナが街の入り口付近で鏡夜を呼んでいた。


そっちに向かうと、さらに信じられない光景が目に飛び込む。


入り口前で、さっきのオークらしき身体が馬鹿でかい奴がまだ五体もいた。


そして皆小さな斧を所持し、相対するように、さっきの男とティナの父親が立っている。


先手は1匹のオークが走りだし、さっきの男に向かっていく、すると男は目を疑う行動した。


男「ファイヤーボール!!!」


男の手の平からバスケットボールぐらいの火の玉がほとばしった。


ゴォォォウ!!ボォン!


オークの顔面に直撃する


オーク「グオォオシュ」


オークは呻き声をだし一瞬怯んだが、

炎をだした男に死にものぐるいで向かい男のまえに踊り出し斧を振り上げる


男「くっやばい」


するとティナの父親が駆け出し三日月型の斧を横薙ぎに振りオークのクビを切り離す


ザシュッ!!

ップシャァァァ!!


オークの首から血が噴水のように噴き出した。


父親「まだ4匹いるぞ気をつけろ!」


父親がティナと男に、喝を、入れ直す。


ティナ「鏡夜くん見ててね、

ヘイストアップ、パワーアップ」


ティナが何かを唱えだすと

ティナの身体が光だした。


鏡夜「なんだそれは?」


ティナ「えっ?魔法でしょ。」


おいおい、そんな当たり前のことなのか?


ティナは「いっくよぉ」


物凄い勢いでオークに向かっていくティナは、あっという間にオークの懐付近に入った。


ティナ「はぁぁぁ!だぁ!」


オークの顔面にティナの拳が突き刺さる


ドコォォ!


あんな小さな身体の何処にそんな力があるのか巨体のオークを吹き飛ばした。


ティナ「イェーイ」


ティナがこっちを向き無邪気にピースしてくる。


鏡夜「な、なんなんだ?

魔法?!」


驚く鏡夜をよそに、さっきファイヤーボールを放った男が声を張り上げる


「おい !オークが1匹抜けて入り口付近に突っ込んでいくぞ!」


ティナ「危ない鏡夜くん!!」


ふと目前を見るとオークがオノを振り上げ振り下ろしてくる瞬間だった。


だが鏡夜は、間一髪で避けた。


ガイン!!!


オノが地面に突き刺さる。


鏡夜は間合いを取る為後ろに軽く跳ぶ。


すると不思議な現象が起こる


鏡夜「えっ?」


軽く飛んだはずが3メートル程跳んでいた。


どうなってる?こんな飛んだ覚えは、、

というかこんなにも跳べるはずが‥


いや、そういえば、さっきから何故か身体が軽い気はしていた、その影響なのか?


ティナ「あれをよけるなんてスゴーイ!!鏡夜君もヤッパリ戦えるんだね」


父親「鏡夜ぁ!このままじゃオークが街に入る、入ったら大事になる!やれるんだったらやってくれ、それとも助けがいるか?」

残りの2匹のオークもオノを振り上げながら鏡夜に向かってくる


「「オォオォォシュ!!!」」


鏡夜は妙に落ち着き集中量が増していくのが自分でもわかった。


そして思わぬ返答を返していた


鏡夜「大丈夫」


さっきのオークが鏡夜の目前にまた迫り斧を振り上げるが、鏡夜はすでにオークの懐付近に潜り、腹に拳を突き上げる。


ドコォォォン!


巨大のはずのオークは、軽く二メートル程上へと吹き飛んだ


鏡夜「な?!」


鏡夜はそのことに驚く間もなく、さらにオークが突っ込んでくる、今度は足下を狙っているのか横薙ぎにオークが斧を振ってる。


鏡夜は避ける為、上に軽く跳ぶと

5メートル程跳ね上がり、その勢いで一回転しオークの脳天にカカト落としを落とした。


ドカァァン!!


オークの顔面が地面に突き刺さる


そして着地寸前を狙って最期のオークが鏡夜にオノを投げつけるが、その斧を鏡夜は手で受け止めそのまま返すようにオークに投げつける。


とっさにオークは腕で顔を護り、オノが腕に突き刺さる


ザシュッ!


「グオォォシュ!!」


オークが悶えながらも腕をどけると

鏡夜はすでにオークの前に飛び込むように入っていて、今度は拳を弾くようにオークの顔面に撃ち込んだ


ドコォォォン!!


するとオークの後頭部から破裂するように頭の中身が飛び出した


ブッシュゥゥウ!


そしてオークの巨体は流れ落ちるように沈んだ














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