1話(月夜の天使)
お金のかからない趣味はなんなのか?本を読むのも、ゲームをするのも、釣りをするのもお金はかかる。じゃあ何しよう?という事で書いてみよう自分の世界を!
おかしな言葉とう多々あるかとおもいますが
僕の頭の世界、見て頂けると嬉しいです
彼の名前は、桂木 鏡夜
その男の親は世界に名が轟くトップクラス、桂木カンパニーの社長と、パリのトップモデルの外国人の母をもつ
白銀の髪に、グリーンの瞳を持つ容姿端麗のハーフで、いわゆる御曹司というやつだ。
小さな時から英才教育を受け続け、7歳の頃には全国模試トップレベルに達して、私立の中学に入る頃には、運動、格闘技においても世界の金メダリストでも歯が立たないレベルに達していた。
そんな鏡夜は、今、16の歳になった。
いつも通り学校の授業を終えて、学校のガレージに向かうと、迎えのベン○レーが止まっていて、運転手が俺に頭を下げた。
運転手「お疲れ様でございます 鏡夜坊っちゃま」
鏡夜「坊っちゃまは止めろといったはずだが‥」
最近、専属になった運転手を鏡夜は睨みつけた。
運転手「し‥失礼しました、鏡夜様」
鏡夜は鼻をならしたあと、運転手の誘導で後部座席の扉を開けてもらい車に乗車し、運転手は、運転席へと乗り込み、進みだす。
鏡夜は車に乗っている最中に、いつも習慣づけていることがある。それは瞑想だ。
一度、心を無にする為、目を閉じ、深呼吸する
そして神経を張り巡らせる。
10分ぐらいはしただろうか?
屋敷までの道のりは、学校から車で約15分程だ。
ぼちぼち着く頃だろうと思い目を開け窓を眺めるといつもの道ではなく、 海沿いの倉庫のようなところにいた。
鏡夜「どう言うつもりだ?今日は普通に屋敷に帰る予定だったはずだが」
鏡夜は運転手に、ことの説明を問うと
車は大きな倉庫の前で停車し、運転手が鏡夜の方に振り返る。
運転手「目をあけられたのですでね、鏡夜樣」
鏡夜「俺は、どう言うことだ?と質問したのだが聞こえなかったのか?」
強めに言葉を発すると 、運転手は下卑た顔で笑いだす。
運転手「ははははは!悪いが坊っちゃん お前は人質になってもらうぜ」
運転手は車から降りると、胸から拳銃を出し鏡夜に向けつつ後部座席の扉を開け、降りるよう指示する。
運転手「降りな!」
仕方なく鏡夜は、クルマから降りることにした。
運転手「背中をこっちにむけろ!」
鏡夜は手を上げ後ろを向く
鏡夜「どうするつもりだ?」
運転手は鏡夜の後頭部に銃を突き付け、前に建つ、大きな倉庫の中へ入るよう指示する。
運転手「早くいけ!けけけ」
相変わらず下卑た笑いだ。
倉庫に入ると、男が五人ほど待ち構えていた。
五人のうちの一人、おそらくこのグループリーダーだろう黒髪の短髪男が、俺に話しだす。
リーダー「よう、御子息!まさか噂通りに護衛をまったくつけねぇとは、バカとしかいいようがねぇな。
大企業の御曹司がよ。」
鏡夜「目的はなんだ?金か?」
リーダー「大当たり!お前を人質にして身代金を要求する。要求を飲まない場合は、お前を撃つ」
リーダーは、手に持つ拳銃を俺に向けた。
だが恐ることもなく、鏡夜は鼻で笑う
運転手「何がおかしい?!」
鏡夜「くく‥ははは‥
くだらん、 俺を人質にした所ぐらいでは、金は手にはいらんぞ、俺の親は平気で俺を売る。俺が死のうが、なんとも思わないさ。」
話していると、倉庫にもう一人、男が急ぎ足で入ってきた。
男「アニキ!大変だ!桂木グループがイキナリ倒産したってよ!それに桂木の社長と、その嫁は行方がわかんねぇらしい!」
リーダー「何ぃ!飛んだのか?!」
鏡夜は目を見開いた。
会社とは脆いもので倒産する時はあっと言う間だ。
それにやはり自分は親に愛されてはいないことが改めて実感する。
鏡夜は、物心つく前から英才教育を受けているが、それと同時に親とも殆ど会ったことがないし、 褒められたりしたこともない。むしろ他人に近いだろう。
気づけば、親から金をもらいながらヘコヘコと鏡夜をお立てる教師や、メイド 、執事がいる日常が普通になっていた。そこに愛情という文字はない。
それの為か鏡夜は、感情、情というものが欠落していた。
運転手「アニキ‥じゃぁこいつどうするよ?」
拳銃を鏡夜に向けながら、妙に手をワナワナしながら迫りよっていく運転手。
リーダー「しかたねぇな、とんだ取り越し苦労だぜ。‥いいぜ、好きにしな」
運転手「やったぜ!今から楽しいことしとようぜ、お前の顔が綺麗すぎてよぉ、もぉ我慢でけねぇんだわぁ
、くくく‥グヘヘへへ」
下卑た笑いが、変態要素も加わり、さらに汚くなった。
リーダー「まぁどっちにしろお前は生かして返さねぇよ、諦めな」
リーダーは鏡夜の横を、すれ違い倉庫から出ようとすると、鈍い音と、倉庫の中の何かが大きく倒れる金属音が鳴り響く
グボォ!グガッシャァァアン!カン!カン!カン!コロン!
リーダーが後ろを振り返ると、鏡夜の側にいたはずの運転手が5メートル程離れた場所に顔が変形した状態で倒れていた。
そして、氷のような表情の鏡夜が立っている。
その姿は凄く美しく、そして恐怖を感じるさせるものだった。
鏡夜「この際だ、教えておいてやろう。
俺が護衛をつけないのは、邪魔だからだ。」
鏡夜は制服の胸ポケットから薄い皮で出来たグローブを取り出し装着した。
リーダー「なっ‥なんなんだお前は?!おい!おまえら撃て!」
残り4人が拳銃を構え、一斉に撃とうとする前に1人が、鏡夜の拳で殴り飛ばし、つかさず、その隣の男の拳銃を抜き取り流れるようにリーダー意外の脳天を正確に撃ち抜く。
ダガン!ドガン!ズドン!
辺りに血が飛び散る。
鏡夜はゆっくりとリーダーに近づいていく
リーダー「なっなんなんだよテメエは!
なんでこんな簡単に人を殺せる?!馬鹿な金持ちのボンボンじゃねぇのかよ!?」
リーダーは迫りくる恐怖に後ずさりしヘタリ込み又を洪水させる。
鏡夜「俺の親は善人ではない 裏で色んな事に手を出しているせいか、俺自身狙われることが多くてな、これが俺の日常だ‥」
鏡夜はリーダーの脳天に拳銃を突きつける。
リーダー「やめてくれぇ!死にたくねぇ!頼む!助けてくれえ」
鏡夜「ゲームオーバーだ」
ドガン!!
リーダーの脳天が破裂した。。
あれからどれ位の日が立ったろうか?
鏡夜の父と母は、鏡夜の知らない間に、色んな危ない橋を渡り続けていて、人の恨みを多くかっていたらしく、指名手配の張り紙が貼られる程の事になっていた。
鏡夜は、親が闇取引で、騙したヤクザの組共の復讐先としてさらに狙われるようになっていた。
だが、来る刺客、来る刺客全てを鏡夜は殺した。
来る日も、来る日も殺して、殺して、殺した。
その結果、大量殺人犯として、鏡夜は国から終われる身になった。
そして今、鏡夜は、月夜の廃墟ビル、屋上端で景色を一望する。
鏡夜は疲れきっていた。
いくら情というものが欠落しているとはいえ、心と身体は虚しい悲鳴をあげていた。
だがその姿は不気味な程 返り血すら浴びず綺麗なままだった。
鏡夜「‥やっと‥見つかったようだな‥」
ウーー!ウーー!
サイレンの音が都会に鳴り響き、何台ものパトカーの赤いライトが飛び交い、列をなしてこの廃墟ビルに向かってくる。
鏡夜は、心の何処かで捕まることを望んでいた。
それはつまり、生きる事に意味を見出せずにいたのだ。
パトカーは、鏡夜のいる廃墟ビルの下に止まる。
警察は隊列を組み拳銃を構える。
警察の刑事らしき人物が、メガホンマイクを通して声を上げる
警察「桂木 鏡夜 、連続大量殺人の罪で逮捕する!このビルは完全に包囲している!‥‥‥‥
‥‥
鏡夜「もぉ‥なにも聞こえんよ
俺はなんのために、この世に生まれたのだろうか?
何事にも一番になる為?‥
違うな‥
俺は愛情が欲しかった‥
もっと俺を見て欲しかった‥
もし‥生まれ変われるなら‥
誰か俺を
愛してくれ‥」
鏡夜はビルの屋上から飛び降りる。
警察はその行動に驚き皆が一斉にザワつき、目線を鏡夜にむける。
月夜に照らされ、落ちてくる鏡夜の姿は、皆には大きな白と黒の翼が生えた天使が舞い降りるように見えた。
そして地面に直撃する瞬間、ありえぬ現象が起こった。
鏡夜の身体から物凄い閃光を発し
皆の目を遮ったのだ
ヴァン!!!!
皆が目を開けると、辺りには、あるはずのない白と黒の羽だけが飛び交い
鏡夜の姿は 、跡形もなく消えていた。