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夏生詩集3

毎年のこと

作者: 夏生

淡い朝

細枝は天に向かって伸びて

つめたくさまよう空気


冬はいつも

真面目にまんべんなく

冷していく

時に容赦なく


ぬくもりあることが

どれだけ幸福なことか

思い知らせるように

離れた心を寄り添わせて

一人では生きていけないのだと


それでも


寒空の下に命を放る者がいる

命を放られる者がいる

ぬくもりなき世界で

身ひとつで晒される者がいる

毎年


あたたかい知らせの前後に

凍えた命の知らせが流れる

可哀想に、のため息は白く

儚く消えていく


せめて一日でも


ひとつも凍える命なく

誰もがあたたかく過ごせたら

拙い想像は淡い翼広げて

大袈裟に羽ばたいていく

毎年







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― 新着の感想 ―
[良い点] テレビをつけるたびに、暗い哀しいニュースが後をたちませんね。胸が痛みます。世界には、どんなに小さくても温かいこと、優しいこともたくさんあるはずなのに。
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