結果
どうしても下着だけは男物履きたいと言うのでコンビニで買い、後は倫子の服とブラとメイク道具貸せるのでみなとみらいのタワマンに泊める事にした。
個室カフェに行こうとしたが止めた。
自分がどんだけ女として魅力的か全く分かってない!
上から押し込まれてアウトだ。
「あのね、今はスカート履いてヒール履いて髪も巻いて綺麗な女性なの!
無防備なのは、OKサインと女は思われるのよ!
襲われても仕方ないで片付けられるの!
個室カフェにこんな綺麗な子が1人で泊まるのは、男と乱交したい女なんだなって思うのが、男なの!
自覚しなさい!」倫子に叱られて渋々タワマンに入る。
シャワー浴びてる間に友達が泊まる時と同じようにソファをベッド仕様にした。居間と寝室は一応仕切れるのでこれで良いだろう。倫子の◯ェラピケ着た美沙はより一層綺麗で可愛い。
「夜景、東京より綺麗じゃないですか?」美沙がベランダに出てはしゃぐ。
「ちがうよ。横浜のみなとみらい開発を見て東京が湾岸整備始めたんだよ。こっちが先だよ。」倫子が話す。
「でも、なかなか企業誘致やカジノ計画が進まなくてね〜苦しんでる感じがするよ。この頃。」ソファを完全ベッドにして枕なども並べる。
「この寝間着、彼女が着てたの見た事あるけど気持ちいいですね〜初めて着た♪」美沙が喜ぶ。
「男用も売ってるから買いなよ〜てか、彼女が居たんだね。」倫子が意外そうに言ったのに美沙がキッとにらむ。
「だから〜男ですから!彼女は結構自分からアプローチするからすぐ出来るんですよ!
でもね…」顔が暗くなる。
「分かる!絶対、彼女辛くなるから振られるでしょ!」倫子が大笑いする。
倫子は年が離れてるから気にならないが、同世代だと
一緒に並んで歩くのは…拷問だ。
最初は自慢できると浅はかに思うが…次第に自分がお付きの女中か黒子にしか人には見えてない事気付く。
すれ違い様笑われたり…メンタル病んでしまうだろう。
「彼女が整形してきた時はビックリしたよ〜なんでって。」暗い顔になる。
「まあ、いつかオジサンになれば大丈夫だよ。しばらくは、色々厳しいかもね。」笑いながら水をどんどん勧める。明日の朝が心配だ。
倫子の好きなお笑い芸人の動画とか少し見てから、間仕切りを引いて寝た。
「ねえ、聞いていい?」「うん?」倫子が暗闇の中、美沙に聞く。
「なんで…あの女の人は殺されたの?初めて会った時、キサヤマか?って聞いたのは?」引っ掛かっていたが聞けなかった。
暗闇の中でやっと聞けた。
「……」
「あの人は、運び屋やらされてね〜一度捕まったんだよ。その国は薬の運び屋は即死刑だから、日本政府が働きかけて、何とか助かったんだけど。
代わりに彼女がロマンス詐欺の手口とか情報交換する手筈だったのに…先を越されたんだ、アイツに。」
聞いた事ある。結婚の波に乗り遅れた女は海外旅行に大体目覚める。その内に、あのハーフみたいな男に引っ掛かる。日本語と英語を巧みにあやつる男に。
「ローマの休日」みたいなロマンス映画な恋に憧れる気持ちを巧みに利用される。
あのイケズなザラ女が、いかにも好きそうなアメリカ映画に出てきそうなマッチョ男だった。
「胸を一突きだったよ。オレが、アンタと間違えてなければ…」美沙が嘆く。
「…やっぱり…間違えたんだね。」倫子が聞く。
まだまだ警察学校出たホヤホヤのようだ。
「なんで顔写真とか確認しなかったの?」倫子が責める。
「ずっと携帯で連絡しながら移動してたから、絶対分かると思ったんだよ〜
あんなに同じコースで動くスキニー40代がもう1人居るとか思わないだろ?」
美沙に同意を求められたが無理だ。
「いや、学生同士が会うのとは違うんだから。顔写真の交換しときなよ。相手が渋ったら、せめて自分だけでも。
それに…アンタ性別伝えなかったでしょ?」
ザラ女を思い浮かべて倫子は推測する。
「エッ!なんで分かるの?」美沙が驚く。
「相手も若い警察の男を探してたはずだよ。でも、居ない。ロマンス詐欺にハマる女だよ?
文面からガタイの良い警官!自分好みの男しかイメージしてなかったんだよ!
アンタみたいな自分より可愛い綺麗なピチピチ女子大生みたいな女なんか、何回前を往復しても気付いてなかったよ!」倫子に言われて美沙は黙る。
人間は無意識に自分が見たい姿しか相手に投影しない。
ガチムチ好きのハーレクイン脳の女と、ファンタジーから抜け出したような美少女は、絶対視界にお互い入らなかった。まるで異次元に存在するように。
倫子は、美少女や美女が大好きだ。
だから、美沙がすぐに目に入ったし気になった。




