菓子パンとワイン
なんで仕事頑張ってきて、こんな目に遭わなきゃいけない?
男なら普通だろうに…いや、褒められたり尊敬されてるだろう。
だが、女だと言うだけで彼氏には振られバカにされ、果ては世界中の知らない男どもからもコケにされ…
情けなくて涙が出そうだ。
美人秘書は、どこかに電話してる。
状況とこれからの指示を受けてるのか?
「あの…上司が直接話したいと言ってますが…」美人秘書が済まなさそうに聞いてくる。
「ふん!アナタがココに居るって事は既に会社同士で話が済んでるでしょ?
ふん!どいつもこいつも!くそったれ!
やるわよ!協力するわ!
絶対捕まえて2度とこんなフザケた犯罪できないように!舌と◯◯チョン切ってやる!
自宅のベランダから飛び降りてやんない!
この世が間違ってるのよ!
私以外、地球から人類が消えろ!」机をガンガン蹴っていたようだ。
ガラス窓の向こうから部下達が怯えたような顔をしている。
「わあ、ヤバい!」思わず我に返る。
「あの、良かったら食べます?」美人秘書が、カバンからワインの小瓶と菓子パンを出す。
「ワインはダメだけど、パン貰うわ!もうダイエット辞めるわ!バカバカしい!」ムシャムシャと生クリームたっぷりの菓子パンをコーヒーと一緒に食べた。
「ふうっ、落ち着く…なんで、持ってるの?」倫子が聞く。
「仕事とはいえこの格好するようになってから…
チカンされるわ!変な男にストーカーされるわ!
ろくな目に遭わないですよ。
もう、朝 顔の毛と腕毛とすね毛剃ってたら泣きたくなる…なんで、泣きたくなったら飲むか食うができるように備蓄してるんです。」話しを聞いて良かった。
ツライのだ、皆。自分だけが苦労してツライ訳じゃ無かった。
美人秘書を強く抱きしめた。
「今夜は飲もう!そこでどの男に返信してコンタクト取るか決めよう!」倫子は自分を慰めるように秘書の背中を撫でた。
「あ、あの、オレ女じゃないッス!あんまりハグとかされると困ります!」焦った秘書が押し返した。
「あっ、そうか!ごめん!つい」慌てて身体を離した。
「…なんかややこしいね。」倫子も苦笑する。
「オレ、ここでは菊池美沙なんで菊池か美沙って呼んで下さい。よろしくお願いします。
絶対危ない目に遭わないように守りますから!」美人秘書改め美沙は頼もしかった。




