表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/31

ピンチ

「なんでサッサと始末しない?」テーブルに静かに着いた大きな男が先生に声を掛けた。

リアムだ。

『あ〜ッ、なんで先に捕まえとかないんだよ〜美沙!』倫子は心の中で舌打ちする。

「行くぞ!高飛びの用意は出来た。」2人は国外に逃げる気なのだ。

さすがに公安も封鎖したろうが、偽のパスポートを用意されたら軽々突破される。

先生はなでる倫子の手を握り返す。

「倫子さんは良い客でした。3カ月に1回で良い定期検診も何も考えないで1月ごとに来てくれるし。」

『うん?』

「3回くらいで済む治療を6回にしても文句言わずに通ってくれるし。」

『あん?』

「奥だから銀歯で良いのに、保険はずれるセラミックにしても文句言わず払ってくれるし。」

『ああん?』

「他のマダムはすぐ股間触ってくるのに、倫子さんはミイラみたいに不動だし。皆が倫子さんみたいな客なら問題なかったのに…」

『ああああん!!!』

先生は、アホな客として倫子を気に入ってたのだ!

ライラックに続き2度目の失恋となった。

「お皿をお下げしますね。コーヒーのおかわりはいかがですか?」ウエートレスとギャルソンが来た。

おかわりのコーヒーと水を持ったウエートレスが片付けるギャルソンの後ろに控えてる。

この店は、男性はギャルソンスタイル、女性はメイド服で可愛いのだ。

「いや…もう結構だよ。」と先生が断った瞬間、後ろのウエートレスが牛刀を隠したナプキンに熱いコーヒーを掛けた。

「わあっ」先生は思わず手を引いてしまう。

その瞬間、ギャルソンが先生の手を後ろにひねり、牛刀を取り上げた。

「クソっ!モタモタしてるから!」リアムがサバイバルナイフを構えた。

「オイッ、サバイバルナイフは銃刀法違反だぞ!」と言いながらメイド服のウエートレスが警棒を伸ばしてテーブルをまたぎリアムに襲いかかった。


そう、それはメイド服の美沙だった。

超可愛いのに!宙を舞いながらリアムの顔面を警棒でフルスイングする姿は、殺気しかない。

リアムは辛うじて避けたが、上体が不安定に。

体格差があるが、テーブルに乗ってるので美沙の方がデカい。

そのまま今度は振り被って飛ぶが、リアムのリーチは長い。足を狙われて靴底で辛うじて避けた。

多分鉄板が入った安全靴のブーツなのだ。

牛刀を取られた先生は他数人に取り押さえられて大人しくなった。レストランの厨房まで後退する。

すでに店員は避難していた。

めちゃくちゃでも話していて良かった。倫子は安堵する。

倫子達が座ってた窓辺のテーブルでリアムと美沙がにらみ合っている。体格差が凄い。

リアムは父が海軍の士官だったので、小さい頃からサバイバルナイフの扱いは慣れてる。

小さい頃は海軍を目指していたようだ。

しかし、目に見えない小さな差別があり、リアムは海軍で父のようにはなれないと断念したようだ。

日本は敵軍だったのだ。その血を引くリアムに海軍はそんなに甘くはなかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ