獲物
「横浜市在住の25歳の女性だね。しかし…なんで偽証したりリアムの牛刀持ち帰ったり…」すぐに任意同行を求めて公安が向ったが、美沙が首をかしげる。
「男…じゃない?好きな男に気に入られたいんだよ。」周りでそんな女を沢山見た。
恋をして結婚していく女は、皆そんな動きをする。
倫子も頑張ったが、男に怒られイラつかれ可愛げがないとか女として失格とか説教される。
それも論点ズレて低レベルな説教ばかり。
まるで小学生レベルの幼稚な説教だ。
ツッコミどころしかない!
我慢して聞く耳を持とうと頑張ったが…無理だった。
論破してしまう…
結婚出来ないのは仕方ないと諦めた。
結婚してから、本性は見せるもんらしいが。結婚できた友人らはそう言ってた。倫子には無理だった。
美沙とは…良く考えたら恋人ポジションではないからか?
面倒な恋人スタイルを要求されないし、純粋にセックス以外はただの同居人でしかない。
「美沙は…恋人にこうあって欲しいとかないの?」小声で耳元で聞く。
そんな話をする事態ではないが、女性がなぜ自分の得にならない行動するのか?
それを説明するのにも美沙の恋人観が要る。
「エ〜ッ、オレ恋人とか良く分かんないだよなあ〜
エッチしたい女が直ぐ側に居て、いつでも抱きたい時に抱ける…自分専用のソレがあれば幸せなんだ。」小さい声で他に人に聞こえないように囁やく。
「!!!!!」倫子は絶句する。
本当に日本創生の原始みたいな発想だ。
「じゃあ、ザラ女も真っ赤なハンカチの女の行動原理は、美沙ちゃんには分からないだろね…」倫子は、美沙に説明するのを諦めた。
好きな男に好かれる為に愛される為に、全くしたくない事してる女の行動なんか!分かるはずがない!
そして、美沙との暮しで身体はキツいが精神的になぜ辛くないのか?良く分かった。
顔や年齢すら彼にはどうでも良いのだ。
ほぼ倫子を動くダッチ○○○だと思っているのだ。
「自宅に居たってよ。親と暮らしてる実家だから大変だったみたい。みなとみらい署で話を聞くらしい。
どうする?倫子も行く?」美沙に聞かれる。
「エッ、良いの?」倫子は驚く。
「上司がぜひ連れてこいって。倫子のせいでその女の子実家の親の前で大変な事になってるんだよ?
もし、ハズレてたらどうする気?」美沙もニヤニヤしてる。
しまった…と倫子は激しく後悔する。
倫子の仕事と違って、可能性を全部吐き出すだけではダメなのだ。
発言には裏取りが要るのが警察なのだ。
「エ〜ッ、だったら先に裏取りしてから任意同行求めなよ!
なんで!私のせいにして、そんな早く動いたの?」倫子は焦る。
「…その女の子が、オレらが探してる奴に繋がってる可能性があるからさ。」美沙の目がキラキラしてる。
獲物を見つけたみたいに。




