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リアム

今日も歯医者は満員だ。特に虫歯はないが、治して貰った日にすぐ予約を入れさせられ、1月に1回はクリーニングと検診が組まれてる。

イケメン先生なので圧倒的に女性患者が多い。

こんだけ居れば覚えてないだろうと思うのだが、先生はしっかり把握してる。

「あれ?今日はピンクのふわふわじゃないんですね〜」と残念がる。

「ほら、毎日大量に診察してると日本人と言うか関東の人間は、黒とか灰色茶色しか着ないじゃないですか?

なんか頭に刺激が無くて、ボーッとしちゃうんですよね。

だから、ハッとする色を着てくれると全身薄めの花みたいな色だとホッとするんですよね。」と今日の先生は多弁だ。

「インスタみたいにビシッとしてるのもお似合いだけど、オフのフワッとした感じもお似合いですよ。」と今日も心に潤いを与えてもらった。

「先生…インスタ知ってるんだ。」と気づいた。

きっと美沙のおかげで色んな人に知られるようになったのだろう。

AI美女達の方が活躍してるので、そんなに倫子のインスタは目立たないのだが。


そう言えば、長らく止まってた会社の同期ラインがこの頃また活性化している。皆、子供や家族団欒をこれでもかとアピしてる。

倫子もたまにスタンプは送るのだが。

会話には入ってない。まあ、入りようもないのだが。

倫子のインスタにも触れてくる子がいるが特に反応してない。

自分でやってないのバレたら大変だ。

ふと前を見ると、みなとみらいのショピングモールに

あのハリウッドスターみたいな男が座っている。

ザラ女を殺したのはアイツだと美沙は言ってたが、こんなに自由にさせてて良いのだろうか?

でも周りを注意深く見ると、同じ様に手持ち無沙汰で携帯だけ持った人が何人もウロウロしてる。

もしかすると美沙の仲間の公安メンバーなのかもしれない。

国際指名手配犯だと言ってたし…

男は倫子を見るとゆっくり立って近付いて来た!

『エッ、どうしょう!』周りの人達も緊張してる気がする。

恐い!ザラ女みたいに一突きにされるかも…

「インフルエンサーの倫子さんですね?ファンのリアム小林です。」と手を出してきた。

とっさにスーツとバッグを両手持ちにして「すみません。両手が塞がってて〜」と通り過ぎた。

とにかく逃げよう。

「あれ?キャリアウーマンらしくないですね〜」と煽られたが聞こえないフリして逃げた。

追いかけてきたら周りの人達が動けるチャンスを作れる。

タワマンはショピングモール抜けたら、すぐだ。

だが、一瞬人気の無い通路がある。そこが恐い。

走った。

追いかけられたら公安に動けるチャンスも渡せる。

連絡が入ったのかタワマンエントランスから美沙が飛び出してきた。

「倫子さん!」美沙が倫子を抱えてタワマンに入った。

190ありそうなリアム小林と名乗った男は、走らずゆっくりタワマンまで歩いてきた。

しかし、美沙を見るとフッと笑って元来た道へ帰って行った。

「な、なんで?私に何の用?」倫子が美沙に聞く。

「僕ら的には、良い(きざ)しなんだ。

そろそろこちらの動きが目障りになって来たんだよ。

集金が回らなくなってきたんだろ。

雇ってる奴らがAIに引っ掛かって携帯がウィルス感染して仕事にならなくなる。

それらをいちいちカバーしてやるような組織じゃないからね。」話しを聞きながら、発案者として嬉しいが、現実ザラ女の真っ赤な腹の穴を見てる。

自分もそうなるのがリアルに感じられた。

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