タイトル未定2025/02/15 20:16
小説家になろうラジオパーソナリティ巽さん原案の三角関係ストーリー♡
年に2回のドキドキ特別企画『ゆいこのトライアングルレッスン』今回も様々なユニフォームをテーマとしたストーリーが募集され、こちらのお話を投稿しました。
私にはとっても大切な幼馴染みが二人いる。
ひろしは今、薬学部で研究者の道をまい進し、白衣を身に纏い日々顕微鏡を覗いては人を救う薬の開発を手掛けている。
たくみはというと、大学卒業後 ウエディングプランナーとして幸せのお手伝いの仕事をしている。
二人とも私の自慢の幼馴染みだ!
ある日、たくみが突拍子もない話しを持ちかけてきた。
『なあ ゆいこ…頼みがあるんだけど…』
『どうしたの?』と不思議そうに聞く私に
『モデルのバイト…しない?』
『モデル~!?』と目を丸くして驚く。
さらにたくみが続けた
『実はパンフレットのモデルの子が怪我してさ…今回のバレンタイン・ウエディング特集の撮影が2日後なんだ』
『なぁゆいこ!お願い!』
少し焦ったように言うたくみに
『…いいよ 大学の授業もないし』
と軽く返事をしたのはいいけれど
(たくみの仕事ってウエディングプランナーだよね?結婚式場のパンフレットって事は、衣装がウッ ウエディングドレス!!!)
瞬時に頭の中をよぎった光景に何だか顔が熱くなってきた。
『あっ そうだ …オレもタキシードを着てゆいこと一緒に写る事になるけど…しっ仕事だしいいよな?』
とうつむきながら、まるで照れを誤魔化すように話すたくみに、私のドキドキはハイスピードに達した!
そして撮影当日、玄関先でひろしにバッタリ会った開口一番
『ゆいこ?今日ウエディングドレス着るんだって?』
『まったく…たくみもどんなバイトさせるんだよ…』
と何故か不機嫌なひろしの表情に思わず
『…ごめん…』
と言っていた。
『…きっと綺麗だよな ドレス姿のゆいこ…』
と優しいひろしの言葉までは聞こえた。
『でも…その姿は俺の隣だけにして欲しかったよ…』
と小声で言うひろし。
『…ん?何か言った?』
『あっ 時間が無い!』
『じゃ行くね~』
そう言って撮影スタジオへと向かった。
スタジオでは、たくみがテキパキと準備をしながら私を見つけると
『あっゆいこ!どのドレスがいいか選んで着替えて来て』
そう言われて、私はドレスを選びメイクアップを施され綺麗に仕上げてもらった。
(今日はバイトだけど…本当の結婚式もこんな感じなのかな?)
そんな事を考えていると、扉の前にたくみが何ともいえない表情で立っていた。
『どう?♪』
と私がはしゃぎながら聞くと、視線を逸らしたたくみが少し顔を赤らめながら
『あっ…うん…すっごく綺麗だよ』
そして再び私を見つめ直し優しく包み込むように
『ゆいこ…ホントに綺麗だね…』
と照れた様子で言った。
そんなたくみの言葉に、急に私の心臓が弾け飛んだ!
だって…たくみのタキシード姿も素敵だったから…
数秒間の沈黙後、ふっと我に返った私達は声を揃えて
『さっ!仕事!!仕事!!』と撮影に入った。
『ゆいこ、パンフレットができたら真っ先に見せるよ』
『うん ありがとう!』
そう答えたあと
(これをひろしが見たらどう思うのかな?)
と、心にモヤがかかった感じがした。
私達3人の誰かが結婚したら…
素直に祝福できるだろうか?
大人になるにつれ、このトライアングルの形はどう変わってしまうんだろうか?
不安がよぎる。
…でも今はまだ、このままのトライアングルでいたいと心から願っている。
書いている途中、セリフの一つひとつがお二人のお声で再生される感覚です。
そして最後まで読んで頂きありがとうございます。
今後もマイペースに投稿したいと思っています。