表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
優子とあお  作者: べる
5/7

一緒にやりたいこと

「優子!サプライズプレセントだよ!!」

「プレゼント?」

「そう!これ!」


優子はそう言って大きなバックをそっと床に置いた。


「大きいな、なんだこれ」

「ふっふっふっ...それは開けてみてからのお楽しみ。」

「はぁ、じゃあ開けるの手伝ってくれ。」

「うん、分かった。」


私は、バックのチャックに手をかけた。すると優子が手を添えてくれる。


「せーの。」


そして、一緒にバックを開けた。


「私このプレゼントの開き方好き。」

「いや、本当は一人で開けられるようになりたいんだが...」

「私が男の子と会った時もいつも気にかけてくれてるでしょ?だからおあいこだよ。」

「そんなことないだろ?」

「だから気にしないで大丈夫だよ。」


私が優子からプレゼントをもらった時、いつも一緒に開けている。

それは私の前世のトラウマで一人でプレゼントを開けるのが怖くなったからで、一年の時に初めて優子から誕生日プレゼントをもらった時からいつも一緒に開けていた。


「そんなことより、見てよこれ!」

「これは...キーボード?」

「ギターキーボード!あお!一緒に音楽やろう!」


優子は笑顔でそう言った。


「音楽?でも私優子みたいにピアノ弾けないし、歌だって上手くないぞ?」

「だからこれから一緒にはじめてみよう?私ならある程度教えてあげられるし。」

「そうか...」

「だめかな?」


正直悩んだ、だって前世でも音楽にほとんど触れてこなかったし、何より優子と一緒に演奏したりするところが全然想像できなかったのだ。


「うーん、なんていうか、よくわかんないっていうか、そもそも優子と演奏なんてできるのか?」

「あ、一緒に演奏したりするわけじゃないよ?」

「あれ?違うのか?」

「私はあおと一緒に曲を作りたいの。」


ますます想像できなくなった。


「曲を作りたいって、そんな気楽にできるものなのか?」

「うーん、作るだけなら割とできると思うよ?」

「それは優子がずっとピアノを続けてきたから言えることなんじゃないのか?」

「そんなことないよ?そうだなぁ...じゃあ試しにこのギターキーボードを使ってちょっとやってみようか?」

「な、何を?」

「簡単な作曲的な?」


優子はそう言って、カバンからキーボードを取り出した。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「まずね?曲を作るのっていろんな知識がないとダメとか言われがちだけど、曲を作るだけなら誰でもできちゃうんだよ?」

「誰でもって、楽器ができなくでもか?」

「そうそう、たとえば手を叩きながら適当に鼻歌を歌うだけでもそれはもう作曲をしているのと変わりないのだよ。」

「いや、それは流石に違うんじゃないのか?」

「そんなことないよ。音楽って思ったよりも自由なんだよ。」


優子が笑顔で言った。


「それでね、今から私がやるのはcメジャースケールを使った簡単な作曲だよ。」

「知識がなくていいって言ったのに、いきなり専門用語が出てきたぞ。」

「ふっふっふっ、では簡単な言い方に変えてしんぜよう。」


優子がこほんとわざとらしく咳払いをし、こう言った。


「ドレミファソラシの七音だけを使って作曲してみよう!!!」


優子はドヤ顔をしていたが、私はよく分かっていなかった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ