人生終了のお知らせ
突然、目に見えるモノ全てが深い闇のように暗くなり、身体の殆どが動かせないし、そもそも感覚がない。
確かにわかるのは徐々に体温が下がって冷えていくのと、どの部分かはわからないが物凄くズキズキして痛い。
何が起きた。さっぱりわからない…
辛うじて未だ働いてる脳みそで意味不明の状況を理解するため、これが起こる前の三十秒ほどまで記憶を遡る。
………………………
何か目的があって近くにあったコンビニまで全速で走り、コンビニの手前の横断歩道を渡ろうとして、ラストスパートと思い無我夢中になって全力疾走して、そして……
天と地が一瞬逆さまになったんだ。
ここまで思い出せばこれ以上考える必要もない。車に撥ね飛ばされたんだ。
マジで人生詰んだ。それもあっけなく。
なんだったんだ俺の人生…… いや、むしろこの方が相応しい末路だったのか。特に取り柄もなく平凡で、つまらない孤独を生き続けた貧乏生活。それでも頑張り続けて生きてきたけども、もう疲れた… これを機に休ませてもらう。
ああ、けど。最後に一つ。心残りと言うか、気がかりな事がある。
なんで俺はあんなに急いで車に気づかず横断しようとしたのか。
……… まあいいか。もう終わったこと。あとは駆け付けた警察と群がる野次馬に看取られながら、肉片が道路に飛び散った遺体処理を任せて、俺はお先に楽園に行かせてもらうとしよう。
もう寒気も痛みもすっかりなくなった。いよいよ本当に、天に召される時が来たようだ。
あとはよろしく、警察。さよなら、野次馬。お先に上がります、ハゲ部長。
死に際になってもふざけたことが言える自分に笑いが込み上げてくる。身体動かないから実際は笑えないがな。
今はとにかく凄い眠い… 余談はここまでにして、あとは静かに眠るだけ。
お疲れさまでした。俺の二十六年間の人生。
初めましてユメハ シンシヤ です。
頑張って書きますのでよろしくお願いします!
読んで下さると幸いです!