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ぶつけちゃった

作者: 日高見竜一




「ぶつけちゃった」 

    日高見 竜一

マレーシアのクラルンプールは都市化が進み車やバイクが多くなった。排気ガスも規制が無く空はスモッグ状態。ここでの散歩は、暑いし空気も汚いが、散歩が週末の習慣になっていた。その散歩での出来事である。

 デパートのそごうに向かって歩いていると、後方から何か接触したような音がした。事故だと思い振り返る。ターバンを巻いたインド人のおっさんが転んでいる、どうやら車が左折する際に、直進してきた後方のバイクと接触したらしい。

 しかし、インド人のおっさんは、すぐさま起き上がり、車から降りてきた中国人とケンカを始めた。多分こんな会話だろう。

インド人「おい、お前どこ見て走ってるんだよ。俺の大事なバイク傷ついたじゃねえか」と、バイクを指差した。そのバイクは、決して新品ではない。どこにキズなのか?

中国人「お前こそ、俺が先に左折するのを分かって突っ込んできたろう。見た所、金もなさそうだし当たり屋じゃねえのか?」

インド人「あほか?お前が左折するのにウインカーだしてないだろ」

中国人「はあ?この国じゃウインカーなんて使用しないの知ってるだろ。ふーん、もしかしたら、マレーシアに住んでないなお前。どこから来た?やっぱり金欲しさだなお前、仕方が無い、ほれRM$10やるよ。これで良いだろ」と、RM$10を目の前でちらつかせる。それを見たインド人は怒った。

インド人「お前はバカか?そんなんで・そんな金でカレーセットも食えねえよ」(実は、ここでバイクの修理も俺の怪我も治せないと言いたいのだが、丁度昼前で腹が減っていてこの言葉が出たのだろうと推測される?)

 結局、示談にてRM$30で収まったようだ。インド人は、カレーが腹に納まる価格だが、日本円で900円とは安いものだ。ああ怖いマレーシアの示談での事故価格。 完



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