上位神の贈り物2
その不思議な物体の、眼球の黒目部分が光ったかと思うと、
(・・・#$%&)%%$%&’$&’’・・・)
言語とも、雑音とも分からない音を発して、やがて、
(・・言語同調完了、マスター登録を始めます)
そう言って、ユーゴの頭からつま先までスキャンでもするように、平面上の光を当てた。
ユーゴは、ビックリして飛び上がり、ベットの上を壁際まで後ずさった、
何?何が始まった?
(マスター登録完了、こんにちはマスター、私は128世代型自立AI搭載支援システムN128-84G改良型、です)
「・・・・・・・」
(マスターのお役に立つ為に、マスターの脳内記憶、及び思考パターンの解析許可を求めます)
「は?ちょ、ちょっとまて、どういう事?」と神ゲブスに救いを求める目を向ける。
「あー、言われた通りにした方がいいと思いますよ、それは間違いなくユーゴさんのお役に立ちますからね、それに、あの方の事ですから断られても別の事を仕掛けてくるでしょうし」
「記憶の解析って、全部俺の記憶見られちゃうの?」
「その機械は、今、まっさらな状態です、他意はありませんし、いちいち聞かれるよりいいと思いますよ」
「なんか、どう見ても神様の贈り物っぽくないんだけど、大丈夫なんだよね?」
「はい、それは私が保証します、私もさっき初めて見たんですけどね」
「おい」
「大丈夫ですよ、銀河上位神様がよこした物です、保証できます」
まあ、ここまでも無茶苦茶だったんだ、今更心配してもはじまらないか、ユーゴが覚悟を決め、
「許可する」と言うと、今度は頭を中心に二度三度、光が上下した。
(解析完了、これより支援行動に移ります)
そう球体が言った所で、神ゲブスが
「では、私はこれで、あ、雷の神が、あの時どうして氷結魔法にしたんだと悔しがってましたよ、では」
スーっと姿を消した。
色々ありすぎて頭が回らない、雷の神って・・
それより、「で、球体さん、その状態で俺にくっついて来るのか?」
(マスターの思考解析の結果、姿を消した方が良と判断、ステルスモードで活動を実施します)
「ま、誰もいない時は見えててもいいけどね」
(了承、尚、球体さん、というのは当機の呼称と判断、登録してもよろしいでしょうか?)
「いや、まてまて、そうだなあ、・・そのまま丸目じゃあれかなあ、逆から読んでメルマでいいや、呼称はメルマで」
(了承、当機の呼称をメルマと登録しました)
他人に見えないなら、俺が気にしなければいいだけだからな、まあいいや。
そう思ってユーゴは部屋をでた。